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異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?  作者: お子様
第1章 早くチートになりた~い
21/201

021 ピョンちゃんは優しい子

治療を具現化で行おうと考えた。


「レベル上がったんですけど」

「上がった当日は意味無~ぞ」

「そうなんですか?」

「正確に言えば寝ないとダメだ。5カン以上だったかな?」


1時間=1カンっぽいので、5時間以上の睡眠が必要なのか。


「あっと! そんな場合じゃないですね! ビーゼルさんの治療を!」

「おう、そうだったな」


エイさんももうちょっと危機感を持ちましょうよ。


肝心のビーゼルさんだが……血を流しながら、俺ににじり寄ってきてる。

ゾンビみたいで怖い!


「さ、私にピョンちゃんを……さぁ…………さぁ………………早く」

「怖いです!」


ここでまた脅迫みたいにはしたくない。いつまでも不要な能力が消えないから。

したくないが、しょうがない。


「出しても良いですけど、その血まみれの姿を見たら逃げ出すかもしれませんね」

「えっ?! ま、まさか……。ピョンちゃんは気遣ってくれますよ!」

「血で汚れるのも嫌がるでしょうね」

「! な、何故です! ピョンちゃんは優しい子なんですよ?!」


俺、優しいなんて設定にしたかなぁ?

まぁいいや。どうせバレないんだから、適当な事を言っておこう。


「あの子は血が嫌いなんです」

「!! すぐに治療します!! そして血を洗い流します!!」


そう言うと、何やらブツブツと言い出した。

壊れたかと思ったけど、次の瞬間、体がうっすらと輝き出した。


その光が収まると、そこには傷ついてないビーゼルさんになっていた。


「後は洗うだけですね!!」


それだけ言って川に飛び込むビーゼルさん。


「エイさん、今のは?」

「ん? ああ、治癒魔法だ」

「治癒魔法!」


そんな便利な魔法があるのか。

良いなぁ。覚えたい。ピョンちゃんを盾にして教えてもらおう。


「傷を塞ぐ魔法だけどな、失った血や臓器は戻らないんだ」


って事は、擦り傷・切り傷・ひび・あかぎれ・やけど等に効果があるのか。

即効性のあるオロナ○ン軟膏のようなものか。


……そう考えると微妙な気がしてくる。

だって、絵で「ポーション」とか「エリクサー」とか描いた方が効果が高そうだもん。

いや、この魔法は覚えておいた方が良いかも。

そういう絵を描いたとして、使う時に治癒魔法と言い訳に使えるかもしれない。


「エイさんは、どんな魔法が使えるんですか?」

「俺か? 俺はあまり得意じゃなくてなぁ。せいぜい、火を点けるとかくらいだぞ」


ラノベで言うところの生活魔法とか無属性魔法ってやつですな。

その辺は、是非とも覚えたいね。

絶対便利だ。便利に決まってる。

日本人ならそれらを変な使い方をして、驚く効果を生み出すはずだ。

幸いラノベでその辺の知識は持ってる。


「教えてもらえますか?」

「う~ん……ちゃんとした所に習いに行った方が良いぞ」

「そうなんですか?」

「俺も面倒だったけど行ったからな」


そっか~。

習える学校みたいな所があるのか。

ならそっちで頑張るとしよう。


「……ところで、ビーゼルさんは遅いですね。どれだけ洗ってるんでしょうか?」

「あいつなら、さっき流されていったけど?」


そうだった! 流れた血は回復しないんだった!

って、何でのんきに流されてるのを見てるんですか?!

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