第1話 自分は誰?
「ん?」
ここはどこだ?
何も記憶がない。
家族の名前、友達の名前、双子の名前・・・
(ん?双子の名前?)
そこが妙に引っかかる
「俺には双子でもいたのかな?」
「とりあえずここを出よう。」
と思うのはいいが回りを見渡しても何も見えない。
少し歩いてみるとそこは少し狭い洞窟だということが分かった。
とりあえず出ようと入り口を探しながら歩き回っていると、難なく出ることが出来た。
洞窟をでるとそこは森だった。
洞窟を振り返って見ようとすると、そこにあるはずの洞窟が消えていた。
少し遠くに小さな明かりが見える。
そこに行こうと思いそこに向かって歩き続けた。
その明かりの場所につくとそこには小さな小屋が建っていた。
扉に近づきノックすると、
「は−い!!今出ますから待っていてください。」
少ししてその声の主が扉をあけて迎え入れてくれた。
「おや、君はどちら様かな?」
「すいません。今、記憶をなくしているもので。」
「・・・・・」
当然の如く沈黙が帰ってきた。
いきなり、人の家に訪ねてそんなことをいきなり言ったらただの痛い子
のようにしか見てもらえるはずがない。
しかし、その人はそんな目で見ることもなく、
「本当に記憶をなくしているのかい?
ただ混乱しているだけじゃないのかい?」
「何も覚えていないのかい?何か少しでもいいから覚えていることを言ってごらん。」
「覚えているのは、自分の名前がキドだということ、それから・・・」
「それから?」
「さっきゆっくり考えていたんだけど自分に双子がいたような気がする・・」
家の中に招かれて入ってみるとそこは思ったよりも広く、とても暖かかった。
外は、真冬のようでとても寒かった。
キドは自分が何者なのか?
双子がいたのかどうか?
家に招き入れてもらってからもそればかりを考えていた。
初小説第1話です。
少し短くなってしまいましたが、次回からはなるべく長くなるようにしますので、長い目で見守ってください。
間違いなどありましたら、感想のほうからお送りください。