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人魚姫18

真司はテレポートで静音の近くに移動。


「・・・・・・・・・・・・・・神の一撃!」


両手で持った杖でミノタウロスを叩きつけると、強力な光が杖から放出された。

ミノタウロスの上半身が消し飛んでいく。


「柊さん!くそっ」


壁にもたれかかって、横になっている静音の肩を揺さぶった。


「おかあ・・・さん?」

「・・・・・・リターン!」


言葉を交わすのももどかしい、真司は静音の横にいた女の子を飛ばした。きっと公安の人間が拾ってくれるはずだ。

静音は動かない。

HPが赤い。

赤とは、0だ。


「効け!・・・・・・・・リザレクション!!!」


真司は蘇生魔法を試みた。

みるみるうちに静音の血色がよくなっていき、傷が修復されていく。


「あ・・・・あ・・・・・」


静音の口から声が漏れた。真司はほっとしたように静音を起こして壁に座らせた。


「よかった。・・・・柊さん、大丈夫?違和感ない?平気?」

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


静音は頭を抱えて叫んだ。

体を小さくして、自分の頭を膝に埋めて声を上げた。


『ヴォモオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ』


その静音の叫びに呼応するように、ミノタウロスが出てくる。


「柊さん!逃げよう!」


真司が静音の体に手をかける。

真司の頭に鈍痛が走った。ミノタウロスの攻撃だ。


「やべ」


横から拳が飛んでくる。

この拳は静音に当たる!

真司は体をすべりこませて、静音への攻撃を背中で受けて踏ん張る。

更に追加、今度は斧が真司の体へと降り注いできた。


「があっ!くっ!」


真司は両手で壁に手をついて、静音に覆いかぶさる。


「くそっ!ヒール!」


真司の体に背後から戦斧が叩きつけられる!その高い防御力のおかげで、一撃一撃はたいしたダメージではないが、攻撃による衝撃で身動きがとれない。

顔を左右に向ける、駄目だ。ミノタウロスのせいで視界が防がれている。

テレポートは視界に映る範囲にしか移動出来ない。


「ヒール!」


『リターン』の呪文は詠唱がいる。真司の詠唱は遅いので、態勢を崩せば静音に危険が迫る。


「ヒール!」


今は自分のHPが消えないようにするしかない。自分のHPを見つめながら即座に撃てるヒールを放ち死なないようにする。

自分はこの程度で死ぬことなどないが、範囲攻撃が来れば静音はまた死んでしまう!

背中に、頭に。足に腕に強い衝撃が入り全身に伝わる。

真司の額から血が流れ、静音の髪にかかるが静音は頭を抱えたまま動かない。

小さく呻いているだけだった。

真司の体を覆っていた青白い光が消える。『神衣カムイ』の効果時間が切れたようだ。


「ぐうっ!」


『神衣』は受けるダメージを軽減させる魔法だ。効果時間も長く、軽減量も大きい。それが消えるということは、真司のダメージ量が更に広がることを意味する。

真司の片膝が折れる。


「ヒール!」


SPはまだある、だが無限ではない。

痛みもある。真司は歯を食いしばってヒールを撃つことにさらに集中する。


「フレアボトム!!!!!!!!」


横合いから強烈な攻撃がミノタウロスを吹き飛ばした。

真司は顔を上げる。

想いもよらない援軍がそこにはいた。

あとがきは、作品自体に需要があるようなら書くことにします。

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