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人魚姫14

花穂が席に戻り、早苗が席に腰掛けて4人で小休止。

何度か、写真を撮るからと静音と早苗が抜けては座りを繰り返している。

ちなみに真司も撮った。結構いっぱい撮られた。

花穂は幸せ全開のオーラを隠しもせずに、静音とのツーショット写真を眺めている。

早苗が真司にアピールしては、聞き耳を立てていた周りの女子生徒から歓声があがったが他の客の目が合ったからか今は落ち着いている。


「お茶、おかわり持ってくるわね」


静音が席を立ち、離れる。


「静音さま、また少し元気が無くなっているんです」


先月両親を亡くした静音だ。

学校に戻ってきてから、少しだけ元気を取り戻したように見えて安堵していたのだが最近になってまた口数が減っているとのこと。


「やはり、簡単には割り切れないのでしょう」


真司が当たり障りのない言葉を選んで回答をする。


「そう、ですわね」


それに早苗も同調するしかなく、静音に視線を向ける。

早苗からは、静音が窓の外を見つめる視線を見逃していてしまった。

席の後ろで作業をしている静音。

真司はこの変化に気付くべきだった。

静音は踵を返して、教室から出て行くことに疑問を持つべきだった。


ジジジジジジジジジジ


花穂が緊急コールを受ける。

花穂は内容を確認すると、慌てて立ち上がった。

真司と早苗の視線が花穂に集まる。


「これは・・・真司様。告知は来ていますか?!」

「ん?・・・・いや、特に無いけど」


真司の視界の端、窓の遠くに煙があがる。

花穂と真司はそちらに目を向けると・・・・。


「エンブレム?!」

「静音さんは!」


いない。


「なんで携帯に告知が来ないんだ?!」


真司は端末を握りしめながら、窓から顔を出す。

遠すぎてエンブレムの形は良く見えない。だが近くの住宅の屋根の上を移動する静音の姿は確認できた。


「くっそっ」

「止めましょう!」


言うが早い、真司も頷くと花穂に続いて走り出す。


「あの?えっと?」

「わるい、用が出来た。ごちそうさま」


真司は言いながらも、花穂と共に廊下を駆け出して外に向かった。

あとがきは、作品自体に需要があるようなら書くことにします。

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