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人魚姫1

「かったいわね!」


文句を言いながら静音は両手の拳銃から弾丸を放ち続けている。

タコの形をしたモンスター『オクトン』が体をブヨブヨ変形させながら、とうとう力尽きた。


「なんか敵が一気に強くなった気がするんだけど?」

「んー?敵が強いっていうか、今の敵は柊さんの武器と相性が悪いだけなんだよね」


真司は静音の横に立ちながら、オクトンが消えるのを見つめる。


「そんなのまであるんだ?面倒ね」


『オクトン』水属性のモンスターは静音の武器『ファイヤカノン』からのダメージに減算処理が入る。さらに銃は打撃系武器の扱いの為、オクトンにダメージが通りにくい。

スケルトンと比較して、HPは気持ち高い程度だが与えるダメージが単純に減っているのが問題である。

静音自身は前回の防衛線を経てレベルも4つ上昇している為、攻撃力自体は増えているのだがこればかりは仕方ない。

先ほどから相手にしているのは海洋生物をモチーフとしたモンスター。

タコ型の『オクトン』タツノオトシゴ型の『タッツー』魚型の『カジキン』それにサメ型の『アタックシャーク』といった相手だ。


「あ、武器出たわ」


静音がタッツーを倒した瞬間につぶやく。


「お、いいじゃん。タッツーだと銃でしょ」

「そうね『アイスブリッド』だって。属性武器のバリエーションが増えたわ」

「今は装備してもしょうがないけど、後々役に立つと思うよ」


ガチャが回せず鍛冶師もいない以上、敵から武器を回収しなければならないのが現状だ。

今回のクエストで槍やら、短剣やら色々出したが装備出来ないものばかりだった。


「ぬ、ぬぬぬぬぬ」


静音が変な声を出して足を止めた。


「どしたの?」

「・・・・・・・・重い」


所持限界量が限界らしい。これ以上持つと移動時に制限がかかり、その上にいくと攻撃も出来なくなる。STR値の高いキャラクターほど、物がいっぱい持てます。


「それは・・・・何かアイテム捨てようか」

「はあ、もったいないけどしょうがないわね」


静音はウィンドウを開いて重量が重めのアイテムを眺める。


「水鱗の鎧捨てていい?」

「そんなの出てたんだ?誰も装備出来ないからいいよ」


ぽいぽい。


「頭槍は?」

「ポイで」


ぽい。

ぽい。

ぽいぽいぽい。

ぽい。


「槍、何個出てたのさ」

「8個」

「なんでそんなに出るかなあ」

「あと、サングラス。いる?」

「装備すれば?タコの暗闇攻撃食らっても状態異常にならなくなるよ」

「はーい。あんたもつける?」

「それも2個あるんだ?」


真司はサングラスをもらってかけた。


「ふふふ、似合わないわね」

「そっちこそ」


お互い笑い合って、そのあと無言で二人ともサングラスを捨てる。


「あとは、この間大量に出た骨ね」

「それもあるんだ?捨てよう捨てよう」

「あと木の皮と・・・モンスターメダルね」

「皮は捨てていいよー。メダルは重量無いから記念に持ってたら?」

「あとはポーション類ね・・・どうしようかしら」

「まだ持てるなら、とりあえず残しておけばいいんじゃないかな?」

「ん、そうする」

「あ、敵」


『パンパンパンパン!』


敵を見かけるや否や、静音は発砲。タッツーが消えていく。


「また銃が出たわ・・・さっきより攻撃力高いのね」

「おお、中級?上級?」

「んーっと、幻想級」

「おおう!そんなの出しちゃいますか」

「いいやつ?」

「もちろん!元々武器防具アクセはドロップ率が低い上に、高性能なのはなかなかお目にかかれないよ」

「『アイスブリッド(幻想級)』だって」

「下におろすと、追加効果が書いてあるよ。幻想級だと最低でも2つかな」

「ええ。属性攻撃強化・SP消費量ダウン・ASPDアップの3つね」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・マジ?」

「嘘ついてどうすんのよ」

「や、高性能すぎて笑えないです」

「へえ?いいやつなんだ」

「うん。何種類かの追加効果の中からランダムでつくんだけど。自分の欲しい効果の装備が手に入らなくて何週間も同じクエストくりかえす羽目に普通はなるんだけどね」

「そうなんだ」

「過去の掲示板を見れば色々な叫び声が聞こえてくるよ」


ちなみに幻想級とその上の物語級の装備は同格のアイテム以外でのトレードは不可。手に入れるには基本的に自力で手に入れなければならない。ガチャで入手出来る装備の追加効果は固定であるため、人と差別化するにはこういった自力での入手アイテムがステータスとなる。


「この辺りのモンスターは全部倒したわね。次行きましょ次」

「あいあい。まあゆっくり行きましょう」

あとがきは、作品自体に需要があるようなら書くことにします。

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