学校始まる、俺いじめられる?
学校で妄想したことがある人がこの中に何人いるだろう?
多分8割ぐらいいるんじゃないだろうか
では、そんな中で俺と同じ妄想をしたことがある人は何人いるだろう
授業中前屈みになる系の妄想ではないよ?
それはー
テロリストの襲撃を返り討ちにする俺TUEEEな妄想だ!
どうだ結構いるだろう?
俺もそんなくだらないありもしない妄想をしているだけの平凡な少年だった
ーそう、だった、だ!
おっと紹介していなかったな
ここは私立如月学院
県内有数の金持校
・・・といえば聞こえはいいが俺は残念ながら一般ピーポーだ
いわゆる負け組に属するかね無しの落ちこぼれが俺だ
しかしここには俺の親友がいる
如月慎太郎
頭脳明晰、学業優秀、容姿端麗、さらにはこの学園の学長の息子、つまり金持ちだ
そんなやつと平凡な俺が一緒にいたら浮くだろう?
女子からは遠巻きに嫉妬され貶され、男子からは馬鹿にされる
いわゆるいじめられっ子だ、
・・・まあ理由はそれだけじゃないんだが・・・
それに慎太郎にはよくしてもらっている
本人は理由に気づいてないようで取り敢えず励まし、注意してくれている
まあそれが逆効果ということに気づいていてやってるんだからいい性格である
だが他の奴らのような軽蔑ではないのが嬉しい
ただ単に遊んでいるのだろう
手は貸してくれないがな!
・・・ちなみに俺は何も言えない人間というわけじゃない、
言いたいことは口にするようにしている
だから嫌われてるんだが
ある日男女にいじめられている男を助けたらその男女はそれが気に食わなかったらしい
めっちゃ気に食わなかったらしい
その男女が俺を苛め、他の奴らが嫉妬によってさっきの対応みたいな感じだ
「おーい洸夜、おはよー」
そう、このキラキラネームこそ俺!此れのせいでばかにされたりもしている!冗談じゃない
そしてこんな俺に声をかけるのはこの学園で教師を除いて1人しかいない
クォーターなのに金髪、碧眼、びっくりするくらいイケメンで社交性もよく完璧な男
慎太郎だ
「おー今日も元気だなぁ慎太郎、相変わらずイケメンで腹立たしいね全く」
「そう思うならイケメンになる努力をしやがれ!俺は必要ないらしいがな!」
そんな皮肉を言い合うながら登校するのが俺たちの日課だった
登下校中皮肉を言い合いあるいてだいたい500メートルぐらいだろうか、校門が見えてくる
校門をくぐると女達が我先にと慎太郎に挨拶しにくる
「慎太郎くんおはよう!」
「今日もかっこいいね!」
「私と付き合ってください」
「私と突き合ってください!」
誰だ最後下ネタぶち込んだやつ!頭おかしいだろ!
慎太郎は恐ろしいほどの営業スマイルで対応している
俺はいつも通り女子達の間からスーとフィードアウトしていく
あれ?なんか誰か俺の服掴んでない?全然移動できないんだけど
犯人を探そうとするも女子が群がっているため全然わからない
慎太郎がこっちにを向いて
「洸夜、行こうぜ」
と先ほどの営業スマイルとは全く別の爽やかな笑顔で笑った
お前が犯人かよおおおおおおおおお
しかもそんな爽やかな笑顔を俺にだけ向けたら女子がよく思わないだろ!
完全に敵認識だろ!
にらんでるよ!超にらんでいるよう!
こいつやっぱ最悪だよ!
俺は内心冷や汗をかきながら気丈に返事をして殺意のこもった視線を背に校舎に向かうのだった