ズガガを祀る神殿
足下が崩れる感覚にことのんは反応できませんでした。
そのままなす術なく瓦礫とともに落ちていきます。
べちゃりと潰れたことのんの隣に地面を踏み抜いた美形の魔族がその翼を広げフワリと着地しました。
タマ様も土煙一つ上げることなく優美に降りてきました。
地面の下にあったのはまるで神殿のような広い空間でした。
美形の魔族が出した明かりに照らされたそこは、魔法で支えてあるのか柱が一本もありません。
「魔物がいるな。自分の影に気をつけよ」
笑うように地上へ向かって美形の魔族が声をかけます。
魔術師さんが魔術で軍隊を中へ下ろしていきました。
タマ様はその軍の先頭に立ち暗闇に向けちょっとひげをそよがせました。
「方角はどっちだ?」
ことのんはロケットの矢印を確認して真っ直ぐ前を指さしました。
「あいわかった。三分の一はここに残り、退路を確保せよ。残りは私とともにタマ殿に続け。人間も魔族も、今日この日を境に戦友となろう」
静かな、しかし強い意志を秘めたりんと響く声が洞窟にこだまします。
そこにいる誰も彼もが黙ってその言葉に頷きました。
にゃうんとタマ様が鳴きます。
「ゆくぞ」
よりくらい闇に向かいことのんたちは歩き出しました。
タイトルはそのままの意味ではなくて、神殿のような洞窟にズガガがすんでいるってだけです。ちなみにズガガを本当に祀っているところは邪教となります。