表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/110

乙女の祈り

王女様を救う旅の途中だった勇者ことのんたち。

途中ポポロンの町であった領主様の末娘さんの誘拐事件も一段落付き、なぜかズキズキと痛む後頭部を気にしながらも次の町へと移動する事になりました。


「勇者ことのん!」


ずるずると剣士さんと魔術師さんに引きずられるように町から出ようとしたことのんへ声をかけたのは、領主様の末娘さんでした。

末娘さんはコンテストの時のメイド服ではなく、ふわりとした可愛いドレスを翻し真っ赤に上気した頬でことのんを見上げます。

ことのんの身長は高いのです。


「勇者ことのんへ、御武運がありますように。私は魔王城から遠いこの地からですが、ささやかながらお祈りしております」


花がほころぶようににっこりと笑う末娘さんに、ことのんは頷きます。

ことのんは末娘さんのふわふわの頭をちょっと撫でて、町の外へ向かいました。

ひょろりと長いことのんの背を見送る末娘さんは、その場で静かに両手を胸の前で組みました。

勇者ことのんの旅路に幸多かれと。

世界はいまだ、魔王やズガガの恐怖に震えているけども彼女のような希望があれば、力強く生きていけるのだと。

目を伏せ祈る末娘さんの隣で、鈴を鳴らす道化は音もなく笑っていました。


これで一段落です

次はズガガがメインの予定です

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ