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最も強い魔法

 ズガガとなってしまったタマ様を元に戻す方法。

 それはいたってシンプルなものでした。


「どんな魔法も呪いも清らなる乙女の口づけには勝つことができない」


 軽くそう言いはなった美形の魔族は、見比べるようにしてタマ様と会長様を見ました。


「タマ……」


 会長様がそっと声をかけるとタマ様は大人しく目を伏せました。

 優しくタマ様の首に腕を回した会長様は、その額にそっと顔を寄せます。


「タマが元の姿に戻りますように」


 軽いリップ音、そして突風。

 目を瞑ったことのんがおそるおそる目を開くと、美しいエメラルドのような緑の双眸を輝かせたタマ様がいました。


「タマ!」


 抱きつく会長様にタマ様は甘くのどを鳴らして答えました。

 一人と一匹を囲んでいた円陣からは誰からともなく歓声と拍手が湧き上がり、飛び交います。

 美形の魔族はその円の外でしたり顔でうなづきました。

 物語の終わりはこうでなくてはいけません。

 必ず悪は滅び、正義は勝つ。

 ことのんも思わず手放して拍手を送りました。


 ここで冒険も終わりと行きたいところですが、ことのんにはまだやるべきことが残っています。

 そう、勇者ことのんの本来の目的、魔王から王女様を救い出さなければいけません。

スペースを加えました。

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