表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
103/110

再開にともなう無責任

 使い物にならなくなった剣を勇者ことのんは拾い上げました。

 鉄の塊であるはずの剣はことのんでも片手でもてるほど軽くなっていました。

 ことのんがふと顔を上げると人や魔族が緩く円を描いて立っています。

 その中心にいたのはタマ様と会長様でした。

 タマ様にもたれるように座っていた会長様がその手でタマ様の背を撫でます。

 まるで甘えるようにタマ様はその手にすり寄りました。


「ありがとう、タマ。助けに来てくれたんだね」


 タマ様を撫でるその手は金に変色した右目に当てられます。


「助けていただいてありがとうございます。そしてタマも、お世話になったみたいで」


 タマ様がズガガとなったことを会長様は薄々察しているのでしょう。

 その綺麗な目をうっすらと水の膜が覆います。


「待て、はやまるな。私は『ぬっこぬこの会』会長殿に恩を売るために行動しただけだ。後腐れの残る

ような方法で商人に十分な恩が売れるとは思っていない」


 美形の魔族の反論にその場にいた全員が呆気にとられました。


「私がズガガから戻す方法もなくタマ殿に施術させるような無責任な男に見えるか」


 口には出しませんでしたが、無責任というよりも軽薄そうに見える外見だとことのんは思いました。

スペースを加えました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ