常
更新は遅いと思います
読みづらいとも思います
それでも良い方はどうぞ自由に
高校生になり、何をしたらいいか分からなくなる。
という人はけっこう多いだろう。
彼もその一人だ。
やりたいこともなく。
勉強もせず。
ただただ無益な生活を送る彼。
家族は彼のことを心配している。
だが彼はそんなこと気にしない。
人の心配を無碍にする。
そういうことだ。
だが彼は普通ではない。
普通だったらこんなことにはならない彼なのだ。
いったい何が彼をこんな風にしたのだろうか…。
「はぁ…、また朝になったか…。」
時田創一は今日もこんな感じだ。
毎日がこんな感じ。
「めんどくせぇなぁ…。たまには学校にでも行くか…。」
そういって彼は階段を下りる。
「おい、飯用意しろ。」
「…創一!?」
「起きてきちゃおかしいか」
「別におかしくはないけど…。」
「じゃあ驚いてないでさっさと用意しろ。」
「はいはい。」
彼は基本的に学校に行かない。
「めんどくさい。」
ただそれだけで行かなくなった。
学業優秀、運動神経も抜群。
学校で一目置かれていた彼は物事をとても深く考えるときがある。
「勉強していい仕事について何になるんだ。」
そんなことを考えていた彼は1つの結論にたどりついた。
「学歴がどうした。」
そういうことだった。
いい学歴を取れればいい仕事につける。
だがいい仕事についてどうなる?
確かに結婚したりするときには有利だろう。
が、しかし。
所詮その程度。
いい仕事について比較的いい暮らしをする。
いい暮らしってなんだ?
金に恵まれ、何不自由暮らすことか?
いや、そんなことじゃないはずだ。
仕事とは手段。
結果ではない。
なら自分の好きなことをして生きていくのがいい暮らしなんじゃいか?
「金があって時間がない。」
「時間があって金がない。」
彼は「時間があって金がない。」方を選んだ。
なんら問題はない。
手段に大量の時間をかけているほど暇じゃないのだ。
だが彼のやる事といっても突出してすごいことをするわけでもない。
至って平凡なことをするだけだ。
ただ寝て起きて食事をして再び寝る。
まぁ、最低限の勉強をするのが彼の常なので、少しは勉強もするが。
それでも、彼の生活は一般的に見て正しいとは言いづらい。
しかし、彼は自分の生き方に迷いなど持っていなかった。
勉強し、学歴の為に努力するのを辞めたのだから。