全人類総合心療内科、判例1410番
おや、此れは此れは。誠にお久しぶりです。4989日と18時間42分ぶりですね。其方はどのような状況ですか?
成程、然うですよね……少々察しはついていました。まあ、斯くいう此方も同じく絶望的なんですけれども。
ああ!此方のことは気にしなくていいのですよ。一旦さておき、まずは其方の話からお伺いします。ええ、其方は……
なるほど。職場環境が最早地の底で、明日を生きる希望も無い、と。
ええ、よく聞く台詞と云いましょうか。此方個人にとっては、特に1996年あたりから急増している例の文句という印象です。
ああ、無論、これは軽視ではありません。此方の請け負う全ての御相談は命と等しい重さを持っております。16.8歳の人も、32.3歳の人も、等しく一切皆苦の下に在る者ですから、等しく取り扱われなければなりません。其方も例外ではない、苦心の下の人です。
此方から申し上げます。其方は、職を辞す可しと。
ストレスを侮る勿れ、然う思う故に此方は厳に申し上げます。"将来の其方を保護する勇気"を持ちなさい。其れ則ち逃げる勇気です。
なぜ出来ないと?勇気という武器しか用意されていない中で、それすら持たずに以降も単騎特攻、ということになりますが。
逃げなさい、遥かな自由の地へ。逃げなさい。逃げるべきだ。
其方は逃げれるのですから。
以上。あとは其方の勇気に準じるのみです。それでは、又お逢いしましょう。
あーー、
ボクにも逃げる権利があればな。




