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#27 実験

僕の別の作品もよろしくお願いします

「あー。もうお喋りは終わりか。

 仕方ない。また会おう。」


 腕を組む。サイトを見て、三途川は、悲しそうにため息をつく。


 そして、サイトは言う。


「さぁ、そろそろ始めようか。アイスブレイクも終わったことだし。」


「始める...って何を?」


 僕は、サイトに恐る恐る聞く。


 すると、サイトが言う。


「実験だよ。お前は、あの時まるで別人と思ってしまうほどの回避力を見せた。

 だから、どこまで避けれるのかを見てみようと思ってな。」


 そう言うと.サイトは続ける。


「それに、あの時なぜか急に攻撃を回避せず、回避しようとはしていたが、さっきまでのキレはなく、素人のそれだった。

 だから、俺はそこで一つの仮説を立てた。」


 そう言うと、さらにサイトは言う。


「その前にだ。この仮説の信憑性を高めるために、一つ質問をしよう。

 ナナシノレイ。お前は針に当たった時、攻撃を避けようと...いや、攻撃を認知していたか?」


「……」


 僕は質問に対して、回答を渋る。


 すると、サイトがその状況を見かねて言う。


「ふむ。"なんで自分を攫ってきた奴にそんなことを答えなきゃいけないんだ"と言う顔だな。」


 そう言うと、サイトは、「分かった。」と言って、一つの交換条件を提示してくる。


「それなら、交換条件だ。俺は、これから3個質問をする。その質問に答える度に、実験時間を20分減らしていく。だから、全部しっかり答えたら、元々3時間の予定の実験時間が2時間に減る。これでどうだ。」


 サイトは、そう言って選択を迫ってくる。


 しかし、サイトが嘘をついている可能性もある。

 元々実験時間は2時間を予定していたら?

 そもそも、約束を無視していく可能性は?


 僕の頭の中に、様々な疑問が渦巻く。


 そして、僕は助けを求めるような目で、隣で頬杖をつく三途川を見る。


 すると、それに反応して、三途川は言う。


「サイトは、約束はしっかり守るよ。これについては僕の首だって差し出せる。

 ただ...」


 と言って視線を僕からサイトに移す。


 すると、三途川は、言う。


「元々予定していた実験時間は、2時間だよね?」


 それを言われると、サイトは黙りこくり、言う。


「お前は、本当に誰の味方かわからないな。」

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