フラグ87 大学生?
翌日、起きてると歌乃からRINEが来ていた。
おはようございます!今日シフトかぶってますね!
(起きてこんな嬉しいことねえ!!返信したいけどー、もうちょい待と)
昨日あれから歌乃を家まで送り届け、家に着いてすぐにRINEがきた。
こんな私ですけどよろしくお願いします!
(やっべえ、嬉しすぎる。まじかまじで彼女できたんだな)
こんなとか言うな!おれは中川歌乃っていう存在を好きになったんだから!
嬉しすぎます!わたしもたかとさんのこと大好きです!
(ほんとにこれ大学生カップルか?甘々すぎんだろ!とまあ冷静にツッコめるなら大丈夫か、こっからだこっから。高校の時は最初こんなんだったせいで冷められたんだから連絡は適度に、、だけど少しだけ浸りてえ)
たぶんおれはだいぶニヤけていた。推し(声優)の可愛い写真をスクショするぐらいに。
(うーん、どう返すか。とりあえず)
おはよ!だね!今日もよろしく!
数時間後、バイトへ行くために準備をして適当にスマホをいじっていると歌乃から返信が来た。
今日仕込みですよね?頑張ってください!
(こんなんいくらでも頑張れるわ!このなにもかも輝いてる状態久しぶりだ〜。さすがに返事しないとバイトで会った時気まずいし返信しとこ)
ありがと!行ってくる!またバイトでね!
(よっしゃ!仕込み行くか!)
「うっすー」
「うっすー」
健人が戻ってきてから数ヶ月、健人は一応バイトとして店長代行を務めることが多くなっていた。今日もその日だ。
「なんか機嫌いいな」
(いや、一言挨拶しただけなんだけどなー、さすがに鋭い)
「そう?昨日見たアニメが良すぎだからかな」
「じゃあそれか」
「そんじゃ、サクッと仕込んでゲームすっか」
「だなー」
俺はキッチンの仕込みを1時間程度で終わらせ、昼飯(仮)を作って食べ終わり、ゲームがすぐ出来るように準備していた。
ちなみにゲームとは色んなキャラで戦うあの有名な対戦ゲームだ。
「けんとー準備できたぞー」
「あいよー」
「今日も勝たせていただきます」
「今日はだろ」
「そうともいう」
「もうみんな来るからこのへんにしとくかー」
結局この日も1時間以上やって健人に全敗した。ほんと何なら健人に勝てるんだか。
「くっそ、また次の仕込みの時にリベンジしてやる」
「それこの前も言ってたなぁ」
「あーうぜえうぜえ、きこえませーん」
俺はそう言いながらハードを片付けた。
「今日ポジションどうする?」
「あー今日だれいる?」
「おれ、健人、かの、もえか、とし、新汰、彩斗だな」
「そのメンツなら誰がどこでもいいか」
「だね」
「たかとはキッチンでしょ?」
「そりゃまあ」
「そっかー」
(あ、このメンツだと健人話すやついねえのか)
「しゃあねえからホールやってやんよ」
「まじ?さんきゅー」
「たまにはね」
「キッチンしかできないと思われるもんな」
「まじそれ、できるけどやんないってだけ」
「かっくいー」
「やめろや」
そんないじりをされていると入口が開いて誰かが入ってきた。
「おはようございます!」
「お、おはよー」
(びびったぁ、まじ瞳孔かっぴらいたわ)
入ってきたのは歌乃だった。歌乃は俺と健人に挨拶だけして着替えに行った。
「どうした?」
「ん?なにが?」
「いやなんか驚いた感じしてたから」
(ほんとよく見てんなこいつは)
「そう?客かと思って身構えたからかな」
「なんやねんそれ」
「てか今日キッチン女の子チームでいいんじゃね?」
「あーありだな、そうすっか」
「さすがにあのふたりなら大丈夫だら」
「だらー」
「おいおーい、いじんないじんな」
「あ、予約、ボードに書くの忘れてた」
「なにしてんねん、おれも準備しとくかー気持ちとか」
「久しぶりのホールだしな」
「できるけどね」
「まだ言うんかいそれ」
プチ漫才をして予約ボードを書きにレジ付近に移動し、おれも確認をするていで健人が予約をボードに書くのを見ていた。
すると楽屋の扉が開き、歌乃が出てきた。偶然目に入った歌乃と目が合って手を振ってきた。
(やば、かわいすぎる。。)
そう思って手を振り返そうとしたらもえかととしが出勤してきた。
「おはようございます!」「おはようございまーす」
「うっすー(平然を装いながら)」
俺はそう言って予約ボードに目を移した。
楽屋前で歌乃ともえかたちがおはようと挨拶しているのが聞こえたが、見て見ぬふりをした。
その後、新汰と彩斗が来て全員集まった。
「今日キッチンはもえか、かので」
「もえかのだ」
「ばかたかとはほっといてよろしくー」
「今日はボケでやらしてもろて」
「ホールはボケになるってことね」
「そーそれ」
「はいじゃあはじめましょう」
一応まわりはちょい笑いしつつ今日の営業は始まった。
萌香と歌乃がキッチンに行き、ホールから俺がキッチンの2人に声をかけた。
「それなりに仕込んだけど一応ちゃんと見といて」
「はい。たかとさん今日ホールなんですね」
「いやだってもえかはキッチン固定だし女の子同士の方がやりやすいっしょ?」
「いやわたしホールもできますよー」
「じゃあ代わる?」
「いやー、それはやめときます」
「ま、歌乃もその方がいいだろうしチーム女帝ふたりでがんばって」
「女帝はやめてくださいって〜。ね、かの」
「ん?あーそうですよー」
(なんか話し方がほわほわしてっけど大丈夫か)
「ま、歌乃は違うか」
「わたしもちがいますよ!」
「あはは、わりいわりい」
そう2人をいじっていると、健人が、17時台は予約も少ないし先に休憩行くといって楽屋に入っていった。
健人が休憩に入った瞬間に来店が重なり、わりと混みあった17時台を過ごして健人と入れ替わりで俺が休憩に入った。
(なんだかんだで今日混む予感するなー、さっき飯食ったし寝るか)
俺は30分ほど寝て再び営業に戻った。
「まあ混んでんなー」
「ですねー」
「おれ提供やりながら色々見るからテキトーにLOとか客見といてな」
「はい!まかせてください!」
(としもとしで扱いやすいんだよな)
特に何事もなく22時過ぎとなり、俺はホールのクローズをやることにした。無論そっちの方が楽だからだ。
「おれクローズやるからとしと彩斗で客さんみといて」
「りょーかいです!」
「年長組のおれと新汰でクローズで」
「はーい」
俺は粛々とクローズ作業を始めた。
(忙しいのもあってか歌乃とほぼ話さんかったなー。でもいつもこんなもんだよな、うん、こんなもんこんなもん。キッチンとホールだし)
この日は?この日も歌乃とあまり話すことはなく、営業が終わった。
「じゃあホールはあがるぞー」
「はーい」
「キッチンは大丈夫そ?」
ちょうど近くにいたもえかに聞いた。
「あとごみ捨てなんで大丈夫です。上がっちゃってください」
「あいよー」
俺はホール組を引き連れて楽屋へ向かった。
「おつー」
「はいおつー」
「今日何万だった?」
「30だね」
「だろうな」
楽屋から出て着替えてる頃にはキッチン組が上がってきた。
まあまあ疲れていたのもあってすぐに動けないため、着替えてからはスマホをいじりつつ健人を一応待った。
周りも健人の業務を終わるのを待っている風だったが、萌香が帰ると続々と帰っていき、同じ方向の俺と歌乃と健人が残った。
「あ、今日おれ飲み行くから先帰ってていーよー」
「あいよー、じゃあ歌乃帰るか」
「え、あ、はい!」
俺と歌乃はなるべくいつものように一緒に店を出て、駐輪場へ向かった。その間に何を話したらいいかわからなく、自転車の鍵を開けながら俺から話し出した。
「今日混んだね〜」
(なんだそのいつでもできる会話は)
「ですね!土曜って感じでした!」
「あのさ、動揺しすぎじゃね」
「え!そうでした?わたしてきにはふつうにしてたつもりでしたけど」
「まじ?」
「まじです」
「だっはは、全然だよ全然。挙動不審すぎだって」
「いやほんと話しかけられるとなんかもう、、」
「ま、慣れだよな」
「てすね、、」
と、駐輪場を出て自転車を漕ぎ出した。
数分間頭をフル回転させ、何を話すか考えていると歌乃が横に来て話した。
「なんかこうやって2人っきりになると、より恥ずかしいですね。緊張します」
(それを言葉にすんなぁ!こっちも照れんだろ!)
「たしかに!」
「たかとさんもそうなんですか!?」
「いやまあ、はい。」
「えへへ、一緒ですね。ほんとなんか変な感じです。いつもバイトの先輩として一緒に帰ってて、いまは彼氏彼女としてバイト終わりに一緒に帰ってるなんて」
(おれは叫びたい、うちの彼女可愛すぎんだろーがよー!!)
「ま、おれらのペースでいこうぜ。徐々に慣れてこ」
「はい!あの、ひとつお願いしてもいいですか?」
「ん?」
「おうち帰ったら電話したいです」
(あ、かわいい。いい、かわいい。うわ、かわいすぎる。え、かわいいからいっか。おぉ、まじでかわいすぎる。みなさんこれがかわいいあ段活用です。覚えて帰ってください)
「おれもしたい。けど大丈夫?おれは明日バイトしかないけど歌乃は?」
「わたしは部活ですけど、少しだけたかとさんと話したくて、、だめ、ですか?」
(か、かわいすぎてしぬ。きっとかわいい。砕け散るほどかわいい。結構まじでかわいい。これがかわいいということ。みなさんこれがかわいいか段活用です。テストに出ますよ)
「じゃあ寝る準備できた後で数十分だけね」
「やった!!秒で準備しますね」
(さすがにかわいい。しぬほどかわいい。す、)
もうええて
「疲れて眠かったら今日はやめとこな?」
「はい!」
佐々木貴翔、余裕ぶってはいたが、中身はきもきも病気でした。
やかましいわ。っていいたいところだけど、帰ってからソッコーでシャワーを浴び、歌乃の連絡を待った。それから20分ほどすると歌乃から連絡が来て電話することになった。
「もしもし」
「もしもーし!初電話ですね!」
「たしかに!先輩後輩の仲だと普通しないしね」
「たまに寂しい時、電話してもいいですか?」
「全然いいよー」
「やった!あの、たかとさんって連絡の頻度とかやっぱ少ない方がいいですか?」
(やっぱこれちゃんと決めときたいな)
「いや、あんま気にしないけど、、これだけは決めていい?」
「はい」
「お互い、連絡はしたいときに自由にすること。電話も」
「わかりました!一瞬怖かったです。あんま連絡しない方がいいって言ったらどうしようかと」
「むしろめっちゃ連絡取りたいんだけどさ、こういうのって返信来なかったら気になったりとかそれでお互い期待したりとかすると冷めちゃったり長続きしないし、この先たぶん話の切れ目ってあると思うし。だからほんとに自由!今日みたいに電話したいとか全然言ってくれておっけー!」
「そうですね!ありがとうございます!ちゃんと考えてくれてて嬉しいです!」
(くっそ、いちいちかわいいなおい)
「だけどできない時とか無理にしない。お互いの時間を大切に、お互いの大切にしてる人を大切にしよ!歌乃からはなにかある?」
布団の中にいるのか布が擦れる音がして歌乃は話し出した。
「わたしは、、ごめんなさい、ひとつあって、、」
「なに?」
「どこか行く時は教えてほしいです。帰省とか飲みとか」
「おっけー」
「え、軽いですね」
「え?そんなもんなんだって言うよ。てか俺の場合、飲み行くかイベント行くかしかなくてつまんないと思うけど」
「つまらなくなんかないです!たかとさんのあの好きなことについて話すモード好きですし、たかとさんの好きなものについてなんだって知りたいですよ!」
(うっわー、なにこの子理想の彼女すぎん?)
そう思いながら少し言葉に詰まっていると歌乃が心配そうに聞いてきた。
「どうしました?」
「いや、かわいすぎると思って」
「何言ってるんですか!やめてください、、照れるので」
そう言いながら少しずつ声が小さくなっていったのも可愛すぎた。
「女の人と飲みいったりしないでくださいね?」
「しないわ!てか俺の交友関係わかってるら?サシは100ないし、女友達?はさゆりぐらいだし他はバイトメンツぐらいだよ。しかも、もしほんとにもし仮にさゆりとサシで行っても歌乃のこと不安にさすなってぶっ飛ばされるよ」
「あはは、それはたしかに。でも地元はどうなんですか?」
「元々そんな女友達いないし、連絡先も連絡も取ってないかな」
「え!そうなんですか!?意外すぎます」
「いやだから言ったっしょ、少し前まではこんなんじゃなかったって」
「その話、、聞いてもいいですか?」
「いいけど少し長くなるからまた今度ね。もう寝るぞ、また今度色々話そっか」
「わかりましたぁ」
(少し不服そうだけどこのまま電話してたらまじで長くなるから、一旦ここで落ち着こう)
「それじゃ明日部活頑張ってね」
「はい!ありがとうございます!少しでもたかとさんと話せて嬉しかったです。おやすみなさい」
「おれも嬉しかったよ、おやすみ」
そう言って切ろうとした時、歌乃が呼び止めた。
「あ!」
「なに!?」
「すきです」
(やめてくれまじで、もうヒットポイント0なんだが)
「おれもすきだよ」
さすがに限界突破しすぎて照れながら伝えた。
歌乃も照れくさくなったのかおやすみなさいといってすぐに切った。
まじで大学生じゃねえな、中学生か。
いや、それはおれも思ってる。
俺はひといき、ふたいきついて自分を落ち着かせた。
さてと、アニメ見ますか。やっぱ。
翌日、起きるとまた歌乃からRINEが来ていた。
おはようございます!昨日は電話付き合ってくれてありがとうございました!今日も元気に部活行ってきます!
(昨日連絡について伝えたし、もうあんま考えず返事すればいいか。あ、でも部活終わるくらいにしとくか。それまでスマホいじってるか。にしてもいつも10時とか11時起きとかだし社会人起きれっかなー。まあ、その時頑張ればいいか)
無心でスマホをいじり、気が付けば12時になっていた。
(そろそろ返すかー)
おはよー!こちらこそ遅くまでありがとね!部活おつかれさま!
(これでよし、と、飯食ってもうひと眠りしてバイト行くかー)
「おはようございます」
「お!おはようございます!」
(今日店長機嫌良いな)
「おはようございます!」
「ういっすー、今日ゆうと仕込みだったん?」
「はい!初です!」
「2年いて仕込み初かよ」
「そんなこと言わないでくださいよー」
(店長はゆうといじってあんな機嫌良いってわけね)
「仕込みザルだったらシバくから」
「初めてなんでそこは勘弁してくださいよー」
「きもいからやだ」
「そんなぁ」
ゆうとイジリから今日のバイトは始まり、営業が始まった。
意外にもゆうとの仕込みはそこそこしっかりしており、まあ、漏れもあったけど。そのへんは真面目に指摘して及第点ということは伝えた。
俺は20時過ぎに休憩に入り、楽屋へ行った。
入ってすぐにスマホを見ると歌乃からRINEがきていた。
8/8デートしましょ!江ノ島行きたいです!
(江ノ島!?めっちゃ行きてえ!8日だら?いけ、、るな!シフト入ってねえし、てか今日シフト表送ってたんだもんな)
俺はバイトのグループRINEに送られていたシフト表を見て確認をして歌乃に返信をした。
いいよ!いこ!
やった!あと、バイト終わりでごめんなさいなんですけど、今日も電話したいです。疲れてたら大丈夫なので!
歌乃が起きられるなら、おれは大丈夫だけど
大丈夫です!待ってます!
(よっしゃー!今日もクローズ秒で終わらすぞ!)
それからはもう電話のことしか頭になく、賄いを作って食べ、秒でクローズを終わらせて、なるべく急かすようにゆうとと一緒に帰った。
もちろん帰り道にゆうとと話した内容は全くもって覚えてない。
ゆうとと別れてから暑い夏の夜を駆け抜け、昨日同様にソッコーでシャワーを浴びた。電話できることを歌乃に伝えてすぐにかかってきた。
「もしもし!」
「もしもーし」
「バイトお疲れ様です!」
「歌乃も部活おつかれさまー。部活のあとはなにしてたの?」
「今日は二葉さんとご飯行って帰ってきてずっとねてました」
少し笑いながら幸せそうに語った歌乃は話を続けた。
「なのでいまお腹減ってて」
「さすがにこの時間は色々響くぞ」
「そうなんですよ〜我慢します」
「そうしな」
ひとつの話題が終わり、数秒間沈黙が続いた後に再び歌乃が思い出したように言った。
「あ!そうだ江ノ島!なにするか決めましょ!」
「だね!調べながら話そうか」
「はい!」
そう言って俺は江ノ島 デートスポットと検索した。
「歌乃は江ノ島行ったことある?」
「ないんですよー、たかとさんは?」
「おれもないなー」
「じゃあ同じ熱量で楽しめますね!」
「たしかに!それでかいわ」
「ちなみにたかとさんってこういう予定とかはがちがちに決めておきたい派ですか?」
「場合によるけど、旅行とかじゃないし1日遊ぶぐらいだったら集合時間と行きたいとこ決めておくって感じかな、お店とか時間が決まってるものはそれによって時間も決めるけど」
「たかとさんっぽいですね」
「歌乃は?」
「わたしもそんなかんじですねー、でも全然決めない時もあります」
「まじで同じだわ、全然決めないってのもあり!まあ今回は行くとこだけ決めて時間はあんま決めないようにしよっか」
「はい!いま調べてますかー?」
「うん、水族館もありだけど前に水族館は行ったし、やっぱ江ノ島エスカー?乗ってシーキャンドル見たいかな」
「有名なやつですね!ありです!あと鐘鳴らしたいです!」
「たしかにあるね鐘。でもやっぱたこせん食べたいでしょ?」
「よく分かってますね〜、あとあとしらす丼も!」
「もう食べ物系は任せるわ」
「任せてください!」
「あとはたぶん通り道だから七里ヶ浜行きたいな」
「いいですね!海!見たいです!」
「とりあえずこんなもんかなー、暑いしたくさん行ってもバテちゃうしのんびりって感じで」
「ですね!何時に行きます?」
「江ノ島に13時着でどうかな?ご飯食べて暑い時間はお店の中で過ごして少しずつ動こうか」
「ありです!じゃあ12時に最寄り集合とか?」
「ちょっとまって調べるわ」
俺は最寄りから江ノ島駅までを時間と行き方を調べた。
「え、2時間とかかかるんだけど」
「そんなかかるんですか!?」
「そうみたい、もっと近いかと思ったけど神奈川県だしな」
「行きたい気持ちが強すぎてもっと近いところかと思ってました」
「2時間だから、、11時最寄りでも大丈夫?」
「大丈夫です!楽しみです!」
「だね!暑さ対策ちゃんとしときな」
「はい!でも毎日部活で外には出てるので大丈夫です!たかとさんの方こそ大丈夫ですかー?」
少しいじるように歌乃は言った。
「大丈夫だわ!って言いたいとこだけど今年はほとんど外出てないし怖いからちゃんとスポドリ持ってくよ」
「ちゃんと持ってきてくださいね!」
「りょーかいっす!」
「あはは、なんで後輩言葉」
「いやマネージャーからの命令は絶対なんで」
「ほんとなにいってるんですかもう」
今度は俺から話題を変えた。
「あのさ、昨日の連絡の決まりの続き話していい?」
「え、はい。大丈夫ですよ」
「えっと、追いRINEとかさ、ほんと気にせずお互い話したいことは気にせず話そ!今日こういうことがあって嬉しかったとか辛いことがあったとか。まあそれも話したいときでいんだけど」
「え!そういうのは別で嫌なのかと思ってました」
「だよねーちゃんと言ってなかったって思って」
「それとかまって欲しい時は決まったスタンプ送るってことで」
「いいですね!わたしかまってほしいとき、まあまああるので」
「かまってとは言いにくいしね」
「ほんとたかとさん優しいです。じゃあいまからスタンプ送るのにしますね!」
すると歌乃が送ってきたのはカワウソのキャラクターのスタンプだった。
「カワウソじゃん!かわええ」
「かわいいですよね!たかとさんはなににしますかー?」
「ちょっとまって」
(やば、言っときながらなにも考えてなかった。なんかあったっけかなー)
俺は急いで自分のスタンプ欄を見て可愛らしいものを探した。
(あ!これいいわ)
おれは声優(華那)が考案した猫のキャラクターのスタンプにした。
「これで!」
「なんですかこれ!かわいい!」
「好きな声優が考案したキャラクターさ」
「そういうのもあるんですね!勉強になります!」
「勉強せんでええわ」
「えー、だってたかとさんの好きなこと知りたいですもん」
(くっそ、やっぱかわいいなうちの彼女、、!)
「そういうのは時間ある時にいくらでも聞かせてやっから」
「ほんとですか!?やった!」
(このひと話題のあとの沈黙ってどう切り返すのが正解なんだろうか)
そう考えているうちにすぐ歌乃が話し出した。
「昨日思ったんですけど、バイトのみんなには話すんですか?」
「あーそれなーどうすっか」
「わたしはどっちでもいいですよー」
「おれもどっちでもいいんだよなー、なにか言われるまで黙っとくか、おもろいし」
「おもろいって、たかとさんらしいです」
そう言った歌乃は電話越しでめっちゃくちゃ笑っていた。
「まあたぶん健人は薄々気づいてそうだけど、まじでよく人見てっから」
「そうなんですね、たしかに鋭いところはあるかも。。あの、実はもうさゆりさんと二葉さんには伝えてしまっていて、、嬉しすぎて、、江ノ島も二葉さんの勧めもあって」
「全然いいよ」
「あともう1人、実菜にも、、」
(まあたぶん色々あったんだろう)
「おっけー隠すことでもないから全然大丈夫!」
「たかとさんは誰かに言ったりとかは?」
「んー、特に言ってないや。伊勢も陽もそこまで連絡取ってないし、バイトメンツには、特に歩とかはうぜえから言ってないわ」
「へー」
歌乃からは不服そうなへーが聞こえてきた。
「なに?言って欲しかったの?」
「いやー、わたしだけ舞い上がってたのかなーって思って。実際たかとさんあまり変わってないですし」
「言っとくけど歌乃よりも舞い上がってる自信あるよ?」
「え!ほんとですか!?」
「おれが嘘つかないって歌乃がいちばんわかってるでしょ」
「わかってます!それにしてもたかとさんも舞い上がってたんですね、へーそうなんだ〜」
「うっぜ」
「やっぱからかい甲斐があってそういうとこもすきですよ〜」
とろけるような声で言われ、眠そうにしているのがわかった。
(ほんと急にデレるな、くっそかわいいかよ!)
「もう眠い?」
「はい、だいぶもう、、」
「寝てたとはいえ部活だったしね、暑い中よく頑張りました。ゆっくり休んで」
「はい〜おやすみなさい〜」
「はーいおやすみー」
やはりうちの彼女はかわいい。それに尽きる。落ち着かせるためにアニメ見たいけどもう1時半か、日曜で混んでたしさすがに眠いや。寝よ。
と、思ったが、歌乃のすきですよ〜が永遠に脳内再生されて10分悶えてから眠った。
まじ男子中学生だな。




