フラグ63 ゆく年くる年
「じゃあ良いお年をー」
「うい、また来年!」
12月31日14時過ぎに渡瀬は俺の家を出ていき地元に帰って行った。
うし!片付けやるか!
今年の大晦日は実家に帰らず、伊勢と陽を呼び東京の俺の家で過ごすことになっている。
にしても、年末年始まで大忙しだな。これもこれで毎年そうか。
俺は一通り片付けを済ませ、年越しそばの準備もして、いつ来ても万全な状態となった。
一応17時って言ったけど、陽はその時間に来るとして伊勢は遅れてくるだろうな。
ピンポーン
お!きたきた
「ういすー」
「ういすー」
「今年もありがとうございました」
「いえいえこちらこそ。これ日本酒買ってきたから後で飲もーぜ」
「ないすすぎ!まあ、日本酒飲めんけど、少しぐらいなら」
「年越しだし飲んじゃえ飲んじゃえ」
15分後、伊勢が到着し全員揃った。
「ササ、昨日コミケ行ってきたんでしょ?」
「おん、それに昼過ぎまで友達来てた笑」
「なにそのハードスケジュール笑」
「俺って1年で年越しがいちばん忙しいんよ」
「たしかに、毎年どっか行ってるイメージ笑」「コミケは何買ったん?」
「えーと、ちょっとまって、たしかここにしまったはず」「あったあった、同人誌はこれで、あと今着てるこのフルグラとそこにあるマフラー」
「めっちゃ買ってんな、いくらしたん?」
「全部で2万ちょいとかかな、3万下ろしてほぼ全部無くなってたから」
「値段知らないってとこがさすがすぎる笑」
「見てる暇ないしなー」
「結構並んだ?」
「入るまでに2時間しないぐらいでこのフルグラとマフラーは2時間は並んだかな」
「やば笑」
「オタクたるもの2時間ぐらい並ばな」
「さすがです師匠」
「ちなみに今日の晩飯はなんですかい?」
「年越しなんで年越しそばにしましたー」
「いいねー!」
「天ぷらはうちじゃできないから市販のだけど」
「じゅうぶんでしょ」
「早めに食ってゆっくりしたいからシャワー浴びてきてくんね?」
「おけー」
2人が順番にシャワーを浴びているうちにそばを茹で、あとは盛りつけるだけにし、2人がシャワーを浴び終わり、俺もシャワーを浴び洗濯機を回した。
そばと天ぷらと薬味をテーブルに並べ準備は整った。
「とりあえず陽からもらった日本酒注いじゃお」
「ってことで、今年もお疲れ様でした。来年もお願いします。かんぱーい」
「かんぱーい」
「あーまじ美味かったー」
「お粗末さまです」
「なぁ、なんか明るいニュースない?」
「ないねえ」
「陽もササもないのかよー」
「ササはほんとにないの?」
「えー明るくはないけどさゆりとクリスマス遊んだ」
「なにそれ!明るいじゃん!」
「いや、明るいような暗いような」
「なんだよー聞かせろよー」
「いいけど」
「って感じで変わらずだなー」
「えー、あれだけ付き合っててもおかしくない雰囲気だったのに?」
「しょうがないっていうか、俺もそれでスッキリしたし」
「それならいいんだけど、じゃあ歌乃ちゃんとは?」
「この前バイトで被ったけど」
「そんだけ?」
「そんだけ」
「ほんとに?」
「ほんとに」
「えー、あの2人と仲良いのササぐらいなのに」
「そんなことねーだろ、他にバイトとか、大学の友達とか、部活のみんなとかあるだろ」
「それさ、さゆりはともかく、歌乃ちゃんの場合って全部にササいね?」
「言われてみれば」
「チャンスチャンス〜」
「いやいやいやいや、ないないないない」
「そうか?合宿の時だって結構懐いてたと思うけど」
「それは男の中じゃおれがいちばん会ってる時間が長いだけで」
「そんなもんなんかなー」
「そんなもんそんなもん」
「ちなみに今日歌乃ちゃんなにしてんのかなー」
「年末年始は実家帰るとか言ってたけど」
「さすがだねー」
「バイトのみんなで話してた時にそう言ってたってだけ!俺よりもほら、ゼミ行ってる2人は何かあるんじゃないの?」
「あったら年越しに男3人で集まんないでしょ」
「、、、」
「日本酒、、入れ直そっか」
「なんかアニメ録画してないのー?」
「これならあるよ」
(ここだ、ここで見せるしかない)
「ドリカラじゃん」
「いいからいいから見てみろって」
1話を無理やり見させ、陽と伊勢はしっかりは見てくれなかったもののわりと見てくれた。
「思ったよりキモくないら?」
「たしかに、いいアニメかも」
「だろ!」
「全話あんの?」
「あるけどこのまま見ちゃうと年越しちゃうから3話まで見ようか」
(ここで止めればあとは気になって見るだろうな)
少し話しながらの通し見だったが、陽と伊勢は3話までちゃんと見てくれた。
「やばい気になってきちゃったかも」
「たぶんサブスクでもやってると思うから見てみ。劇場版まである」
「りょーかいです!」
「そんじゃ、ま、紅白でも見ますか」
そう言って時計を見ると23時半になっていた。
(今年は特に楽しかったなぁ。ライブに冬と夏の合宿に色んな人とも出会えたし、こうして1年振り返ることなんて今までしてこなかったし、本当に恵まれてるんだな)
俺はそう思いながら、うとうとして少し寝てしまっていた。
「ササ、ササ、もう年明けだぞ」
「ん、、えー!まじ!?」
「うそ」
「んだよ」
「でもあと1分」
「もうそんな?起こしてくれてサンキュー」
テレビは紅白からチャンネルが変わっており、バラエティ番組になっていた。その番組でもカウントダウンがされており、俺たちも同じようにカウントダウンしてった。
「10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、あけましておめでとう!今年もよろしく!」
「ではではグラスを持ってもろて」
「改めて、あけましておめでとう!今年もよろしくお願いします!かんぱーい!」
「かんぱーい!」
「それと就活も頑張りましょう!」
「頑張りましょー!」
1日の夕方には2人が帰っていき、4日からはバイトが入っており、5日にはバイトの新年会もあるため2日と3日は1人でのんびり過ごした。
今年も楽しい1年になりますように。




