フラグ62 今年も
「今年もお疲れー、かんぱーい」
「おつかれさましたー」
12月30日、今年も渡瀬とコミケに行き、今はその打ち上げだ。
「今年ももう終わりかー」
「だねー、来年は就活だら?」
「そうなんだよー嫌だなぁ」
「行きたい企業は目星つけてんの?」
「んー、まぁ一応ね」
「おれちゃんとした就活やったことねえからわかんないけどがんばれ」
俺と渡瀬の母校、沼津第一商業高校はほとんどが就職で学校が就職先を紹介してくれるため就活という就活ではないのだ。
「気負わずいつも通り過ごしながら頑張るよ」
「やっぱアニメ系にするん?」
「そうね、やりたいから挑戦してみるよ」
「それって東京だよね?」
「制作会社はほとんど東京だからなー」
「じゃあ、またライブとかの時はお邪魔することになるのかー」
「制作会社入れたら忙しくなるからわからんけどなー、でも家はいつでも来てええよ」
「それはそれで申し訳ない気が」
「いいっていいってそんなもん、何年の付き合いだと思ってんだよw」
「じゃあ遠慮なく使わせていただきますw」
「にしても今年はAllceanづくしの年だったなー」
「たかとにとってはそうだね、いつの間にか知識も越えられちゃったし」
「それはほら、時間もあったし好きなことに中途半端じゃいられないからさ」
「たかとらしいね」
「実際こんなハマるとおもってた?」
「まあ、ハマるとは思ってたけど想像以上にハマったね」
「だよねー」
「あれだけ高校の時、おもしろいから見ろって言ったのに」
「だからあの時はまだ未熟だったっていうか、ほらアイドルアニメはやっぱハードル高いじゃん?それにおもしろいだけじゃ見ないよー。感動するとかじゃないと」
「あの時の俺にそんな気の利いた事言えると思う?w」
「言えねえなw」
「じゃあだめだwまあ、感謝してるよ。出会わせてくれた渡瀬にもさ」
「なにさ、酔ってんの?」
「いや、絶妙に酔ってない。再放送がやってたり5周年ライブがあったり、色々偶然が重なったけどさ、結局きっかけは見てみろって言われなかったら見なかったしライブも誘われなかったら行かなかったからさ」
「それでもアニメ見るってなったのはたかとの意思でしょ?」
「それもそうなんだけど、感謝って必要じゃん」
「そりゃまあ、じゃあ、どういたしまして」
クリスマスにあんなことがあって急にBL展開?みたいに思われそうですが、違います。
親しき仲にも礼儀あり。と、よく言うが、俺と渡瀬の関係はそれを体現した仲なのかもしれない。もう長い付き合いで、何も言わなくても通じることもあるが、しっかり言うべきことは言って、お礼を言ったり謝ったり、それが本当の仲の良さというものだろう。
おそらくこれから先、少なくとも結婚するまでは渡瀬との仲はこのままの関係でいると思っている。
ちなみに長らく名前すら出てなく、ちゃんと登場すらしていないもう一人の親友である、小栗貴史も。
分からない人はフラグ18決戦前夜を参照してね。
「あ、そうだ、結局戦利品は何買った?」
「あーそれがあの後さぁ」
遡ること数時間前、ビックサイトにて。
(Allceanのグッズはたしかあのへんのブースで、、あったあった!事前情報だとフルグラとユニットのマフラーがあるはず、、、よし!残ってた!並びつつ一応渡瀬にも連絡を、と)
歌恋のフルグラとSAKUYAのマフラーあったけどいる?
歌恋のフルグラはほしいな
おけ
(去年とか一昨年に比べてそこまでガチで来てないから始発組には負けるんだよな、買えっかなこれ。並んだはいいけど、この長さの行列だと2時間は並ばないにしろ1時間は固いな)
1時間半後。
「どうぞー」
「えっと、歌恋のフルグラと南桜のフルグラとSAKUYAのマフラーで」
「少々お待ちください」
そういうと、ブースの人は商品を取りに行った。
(売り切れてなさそうだしあるよな)
「えー、では一緒に確認をお願いします。歌恋ちゃんのフルグラフィックTシャツと南桜ちゃんのフルグラフィックTシャツとSAKUYAのマフラーですね。」
「はい」
「では、22000円です」
(あぶねー3万下ろしといてよかったー)
「一緒に確認をお願いします。1.2万と2千円ちょうどですね。ありがとうございました」
(とりあえず第一優先のものは買えたし、あとは掘り出し物見つけに行くかー)
俺は企業ブースをまわり、同人誌ブースへと移動した。
(なんでもいいから好きな絵柄あったら買うかー。この時間じゃ、シャッターとか壁サーは売り切れてるもんな、逆にそれ以外で見つけるってのも楽しみのひとつだしなんかないかなー)
俺は周りに目をやりながらブースを見ていると、惹き付けられた絵柄があった。
(お!これいいかも、たぶんオリジナルだよな)
俺は見本を手に取り、中身を見ると決してエロ路線ではなく、可愛い路線の女の子キャラが描かれた画集だった。
(これいいな、買っちゃうか)
「すみません、これとこれください」
「ありがとうございます!2000円です!」
「頑張ってください、応援してます」
「ありがとうございます!」
(よし!いい買い物したー)
その後も同じように自分が好きな絵柄を見つけては見本を見たりしながら同人誌ブースを1時間ほどまわり、気づけば同人誌を追加で3冊買っていた。
(やばい、同人ハマりそう)
同人誌を漁った後は再び企業ブースの方へ移動し渡瀬と合流して、フルグラ代を返してもらい、2人でのんびり企業ブースを再びまわり、この年の冬コミは終了した。
「っていう感じであの後はこの同人5冊買ったって感じかな」
俺はショッパーの中から同人誌をチラ見せして言った。
「俺も好きな絵師さんのとこ行ったけど売り切れてたわ」
「だってそれシャッターか壁サーだら?もうちょい早く行かないとたぶん無理だよ」
「そこまでガチで取りに来てないからいいんだけど、やっぱ欲しかったなぁ」
「でももう2時間以上並ぶのきついよな」
「間違いない」
「他のブースも見てみればよかったのに」
「いや、一通りまわったけどなかったんだよねー」
「じゃあしゃーないわ」
「たかとってどうやって同人の目星つけてんの?」
「SNS漁って、コミケとかで検索かけて見つけたり、webカタログ見てブース名とか番号とかメモっといて行く順番も決めたりかなー」
「さすがすぎるw」
「やっぱさ、俺っちみたいな始発でもない組が勝つにはちゃんと下調べして優先順位付けないと負けちゃうからね。今回はフルグラとマフラー欲しかったから企業優先したし」
「なるほどなー、俺はまだ努力が足りないってことかw」
「その通りですwちなみに今回買ったのは実質フルグラだけ?」
「そうね、企業もAllcean以外特に買いたいもの無かったし」
「俺っちってオタク部屋も出来てるし買っても飾れないんだよなー、だから服とか利便性が高いものになっちゃうんよな。でもやっぱコミケだけは欠かせないな」
「それな」
コミケの反省会も終わり、一旦頼んだ物を食べ切った後でアニメの話をして席の時間になったので会計を済ませて店を出た。
「毎年思うけどこっから地味に長ぇんだよな」
「1時間半だっけ?」
「そー、次住むとこはアキバから近いとこにしよっかな。会社の場所によりけりだけど」
「通勤時間ほど無駄な時間はないからね」
「さすが社会人の先輩!それとライブ会場が近いとこがいいなー」
「それはドームとかアリーナとか?」
「まあ、頻繁にやってんのは埼玉のアリーナとかドームだけど」
「それなら今のところでもよくね?」
「さすがに狭いしボロいからやだ!西武線付近でもいいかなって思ってる。練馬とか」
「練馬がどのへんかわからんけどやっぱこういうイベントの後すんなり帰れた方がいいよね」
「あ、そうだ!明日は何時に帰る?」
「気分次第だけど昼ぐらいかな」
「昼飯はどうする?」
「んーいいや、今日食ったし」
「おけ、俺もいらねえや」
俺と渡瀬は疲れきって電車に乗ると座れることに歓喜し一瞬で寝てしまった。
(ん、あ、やべ寝てた!いまどこ!?うわ!もう次じゃん!)
「渡瀬、次で降りるぞ」
「ん、おけ」
電車を降りて乗り換え、2駅で最寄り駅に着き、数分歩いて家へと到着した。
「疲れたー」
「シャワー浴びちゃうよ」
「おーよろしくー」
(コミケ行くと年々体力が落ちてるのを実感するな、これ数年後ちゃんとコミケ行けてるか?色んな意味で)
俺は開封の儀式を始め、写真を撮ってSNSにあげた。
冬コミ今年も参戦しました!
今年も大勝利で終われてよかったです!
にしても並ぶのが年々辛くなってきますね。今は引退して運動もチャリ漕いでるくらいだし、少しずつ食も細くなって、こうやって歳を取ってくんですね。
とりあえず来年の冬コミも楽しみです!行けるように色々頑張ります!
明日で今年も終わりますが、来年も全力で走っていきます!
明日で今年も終わるのか。だんだん時が過ぎるのが早くなるな。だからこそやっぱ一日一日を大切にせねば。




