表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/86

フラグ60 約束

バイトに明け暮れた11月が終わり、12月になっていた。12月といえば例年通りやつがバイトに帰ってくる季節だ。

「おざまーす!!」

「ういすー」

「たかと久しぶり!元気だった?」

「元気元気、竜生はいつも通りだな」

「元気じゃない時なんて存在しないぜ!」

「わかったからはよ着替えてこい」

「おす!」

楽屋に行くまでその日シフトに入っている全員に挨拶し同じことを言いながら楽屋に入っていった。

(騒がしいやつが戻ってきたな)

今日のシフトは最近では珍しく、俺、竜生、歩がいる色んな意味で最高のシフト。しかも店長もいない。

今日の布陣は、キッチン、歌乃と萌香の仲良しコンビで野郎共のホールは俺、竜生、歩、ゆうと。キッチンの2人はキッチンを始めてだいぶ経つのでもうじゅうぶんまわせるようになっていた。

俺もお役御免というやつだ。ホールはあまり好きじゃないけど今日のメンツならどこでも楽しいのでどこでもいい。

「みんな集まってるー?」

「おまえだけだよ!代行のくせに」

「ちょっとまってー!」

竜生は楽屋から急いで飛び出し、軽く朝礼を行った。

「えー今日は最強メンツなんで頑張りましょう!俺は久しぶりなのでみんな助けてください!よろしくおねがいしまーす!」

「よ!扶養マン!」

「なんやねんそれ笑」

ひと笑い起きたところで営業開始し、来店がくるまでいつも通りだべっていた。

「てか、いつの間にかのももえかもキッチンできるようになったんだね」

「いつの間にってわたしは夏ぐらいからやってますよ笑」

「じゃあもうバチバチにまわせちゃうってことね、もえかは?」

「わたしは10月とかですね」

「まあいけるっしょ」

「がんばります笑」

「大丈夫大丈夫、竜生よりできるから」

「言うな言うな!」

「竜生さんキッチンできないんですか?」

「できるわ!苦手なだけ!」

「竜生はボール特化しすぎてるからそこでバランスとってんだよ」

「たかともホール久々でしょ?いけんの?」

「いけるわ!最近はたまにホールやってるわ!」

「じゃあもうキッチンは明け渡したんだ笑」

「ずっとやってても邪魔なだけだしな」

「なんか先輩っぽくなってる笑」

「やかましいわ!」

「ゆうとは?キッチンやんないの?」

「やってますやってます」

「ゆうとはクビになりました」

「ちょっ、歩さんやめてくださいよ〜」

「クビになったんだ」

「なってないですなってないです」

「まあ、ゆうとはホール向きだからしょうがないよ」

「諦めないでくださいよ!頑張ってますって!」

「誰に教わってんの?」

「だいたいたかとさんです」

「じゃあたかとが悪いか」

「いやー、始めた時期萌香とおなじだぞ」

「ほなゆうとが悪いわな」

「ぐうの音も出ないんでやめてください笑」

「じゃあかのももえかもたかとから教わった?」

「はい!」「はい!」

「へえ〜もう師匠じゃん」

「そうです!」

「僕もたかとさんから教わりましたもん」

「たしかにあゆむとたかとってよくキッチンやってたわ、めっちゃ門下生いるじゃん」

「たかとさんは僕らの師匠です(笑)」

「おまえは思ってねえだろ」

「思ってますよー(笑)」

「(笑)が腹立つわー」

「あ、ご来店でーす」

そう言うと、ゆうとが入口まで行き案内した。本日第一号はサラリーマン2名。

「久しぶりにたかとオーダーとってきなよ」

「いやだから久しぶりじゃないんだけどな」

「じゃあ久しぶりに声出してオーダー聞きたいわ」

「わぁーたよ」

「お、ちょうど呼んでるから行ってらっしゃい」

「はいはい、はい!お伺いします!」

竜生にそう言われオーダーを取りに行った。


「失礼します。お伺いします」

「食べ放題でお願いします」

「はい、お飲み物はどう致しますか?」

「お冷ください」

「はい、お冷ですね、お2つで?」

「はい、お願いしまーす」

「火つけますのでお気をつけください」

俺はロースターに火をつけ、戻った。


「たべほ2名様です!」

「はーい!」

近くで竜生が聞いていたのか既にお冷とお通しが作られていた。

「さすが、ないすないす」

俺は提供に行きキッチン前に戻った。

「おーできるじゃん」

「おい、これでももう3年やってんだぞ」

「たしかに、早いなー。たかともあと1年で卒業かあ」

「お前もだろ」

「たぶんね」

「まじで留年すんなよ」

「いままじで頑張ってる」

「もっと早く頑張れよ笑」

「間違いない笑」



実際、その日は自分から進んでオーダーとったりはしなかったが、ホールの竜生と歩とゆうとがオーダー取れない時やレジが誰も入れない時など臨機応変に動いてスーパーサブとしての役割を全うした。



「ホールのクローズ誰が進める?」

「おれやる!」

「さすがクローズのプロ」

「まかせとけ!」

俺はその日使ったロースターを全部綺麗にし、その他ホールのクローズを基本全て1人でやった。


「キッチンはもう終わりそう?」

ちょうど洗い場にいた歌乃に聞いた。

「終わりそうです!」

「おっけーおっけー、ないすないす」

「たかとさんいつもより少しテンション高いですね笑」

「やっぱ竜生がいるからかな、本人には言うなよ、はずいから」

「わかりました笑」


最後にホールのごみを集め、ごみ捨て場に行こうとしたが、歌乃がキッチンをごみを集めていたのが見えた。

「かのー、これ持ってちゃっていい?」

「あ、わたし行きますよ!」

「いいのいいの、重たいしこういうのは男に任せとけば」

「じゃあ軽いのはわたし持ってきます!」

「じゃあ、おね!」

「はい!」

俺は階段を降りてごみ捨て場にごみをぶち込んだ。

(今日も終わったー!やっぱホール疲れるなあ)

俺が戻ろうとしたら歌乃が降りてきた。

「おつー」

「お疲れ様ですー」

「部活はもうオフになった?」

「はい!先週からオフになりました!」

「よかったね!年末年始は実家帰るの?」

「はい!帰ります!たかとさんも帰るんですか?」

「んー、悩み中。今年は陽と伊勢でも誘って一緒に年越そうかなって思ってる」

「いいですね!それも楽しそうです!」

俺と歌乃は話しながら階段を上って店に戻った。


「みんな終わったー?」

竜生が楽屋から叫び俺が叫び返した

「終わったぞー!」

「じゃあ退勤してー!」

「りょーかーい!」

「たかとテンションたか笑」

今日はみんなで楽屋に行き、退勤を切った。



「みんな待たずに帰っててもいいよー。俺業務遅いから」

「だって」

「じゃあ私帰ります」

「僕も明日早いんで今日はこれで」

「ういーおつかれー」「お疲れ様です」

こうして萌香と歩は帰っていき、ゆうとも歌乃も俺と竜生とで同じ方向なので空気を読んだのか帰らなかった。

「あ、たかともゆうとかのも帰ってていいよー。今日これからサークルで飲みあるから」

「なんやねーん」

「いやだから言ったやん」

「それは俺が悪いわ。じゃあ小僧ども帰るぞ」

「はい!」

3人で店を出て駐輪場に行き、自転車を走らせた。

「おれあんまさ、ゆうととかのが話してるとこ見たことないんだけど」

「え?結構話しますよ?」

「ゆうとがそう思ってるだけじゃね」

「違いますよ!いや、かのも否定してくれ」

「じゃあ違います」

「じゃあってなんだよじゃあって」

「まあいじられるくらいの仲ってのは分かったよ」

「じゃあ結果オーライってことすね」

「ちょっとなにいってるかわかんない」

「えー」

「バイトじゃ、かのの方が先輩なんだから敬語使えよ」

「いやそれはちゃんとタメでいいって言ってましたよ!」

「かのほんと?」

「わたしは言った覚えないですけど笑」

「ちょっとまて、この雰囲気だとそれわかんないからやめろって」

(みんな仲良くやれててよかった)

そんな感じでゆうとをいじりながら帰り、ゆうととも別れた。

「そういや、1.2年とは上手くやれてんの?」

「みんな良くしてくれるので楽しくやってますよ〜」

「よかったな!」

「たかとさんのおかげですよ」

「おれなんかやったっけ?」

「優希から聞きました」

「え、なにを?」

「わたしがまだ馴染めてない時にわたしがみんなに話したいと思ってること優希に言ってくれて、話しかけてやれって言われたことあるって」

「おれそんなこと言ったっけかなー。でもきっかけはどうであれ歌乃も頑張ったからでしょ」

「それでもわたしは助けられたので、ありがとうございます」

「じゃあ、一応どういたしまして」

「はい!」

「歌乃って実は結構頑固だよな」

「ち、違いますよ!」

「ほらそういうとこ笑」

「う〜」

「それも歌乃のいいとこだからさ、だからみんな寄ってくるんだよ?」

「ほんとたかとさんいじわるです!」

「いやいま褒めたんだけど!?」

「そういう人にはとことん優しいところが、、」

「ん?」

「いえ!なんでもないです!わたしこっちなので!おつかれさまです!」

「あ、うん。おつかれさまぁ」

なぜか歌乃は怒って帰っていった。

(おれ怒らすようなこと言ったか?よくわかんねーな)

よく分からないまま俺は家に帰った。





って今日はまだ終わんねーよ。


ピコン

家に着いたと同時にスマホが鳴った。

(誰だろ、そろそろ年末の予定決めたいし渡瀬かな)

やっほー!夜遅くにごめんね!約束覚えてる?

RINEしてきたのはさゆりだった。

(えー!あれまじでほんとだったのかよ!)

覚えてるよ

じゃあ24日空けといてね!どこ行くかは月曜学校で会って決めよ!

わかった!


(ええええーー!!まじ?これまじで?クリスマス、クリスマスは何するんだっけなんかいい店、いやわかるか!)

そのやり取りの後、ずっとそのことで頭がいっぱいになり、無心でシャワーを浴びて気づけば布団の中に入っていた。

布団に入ったものの目がバキバキに冴え、2時間ぐらいプランはどうしたらいいかなにをしたらいいかずっと考え、力尽きて寝てしまった。


うん、頑張れヘタレくん。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ