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フラグ45 Kフラグ1

梅雨に入った6月下旬、俺は講義の空きコマの時間に図書館で寝ていた。そんなとき誰かが肩を叩いた。

(なに?だれ?)

そこにはさゆりと歌乃がいた。

「おつかれー」「お疲れ様です」

「どったの?」

「なんか知ってる後ろ姿の人がいたから」

「それだけ?」

「そーだよ」

「そんで2人は何してたん?」

「わたしとかのちゃん同じ講義受けてて一緒にレポートやってたんだー」

「なるほどね笑」

「なに?」

「いやーさゆりって意外と友達いないんだなって、、」

「ちがう!いるし!かのちゃんが初めてのレポートでせっかくだから一緒にやろうってなっただけだし!」

「さゆり、ここ図書館だぞ」

「すみません~(小声で)」

「もう、たかとのせいだからね」

「なんもしてないけど、、ちょうどおれもレポートやろうと思ってたし自習室でも行くか」

「さっきまで寝てたのに」

「うっせえ!」

「あ、すみません~」

さゆりは仕返ししてやったかと言わんばかりに不敵な笑みを浮かべていた。俺とさゆり、歌乃は図書館から自習室に移動した。

(俺が大学で女の子2人も連れて歩く日が来るとは)

「あ、そうだ歌乃、萌香とは仲良くやってる?なんか年上だと思ってたらしいけど」

「はい!よく話します!この前も休憩被って話してました。そんなこと思ってたんですね、今度聞いてみよ」

(本当に仲良くしてんだな、よかったよかった)

「だれ?その子?」

「バイトで歌乃と同じ歳の子」

「へ〜」

「なんだよ」

「べっつに~」

「先輩風吹かしてなって思ったんだろ」

「わかってんじゃん」

「やかましいわ」

そんな話をしていると自習室に着き歌乃を真ん中に空いてる席に座った。

「レポートってなんの講義?」

「社会経済学」

「あーあれか」

「とったことあんの?」

「あるけど落とした」

「え!なんでー?」

「レポートのコピペバレたたぶん」

「あはは、なにそれー。かのちゃん真似しちゃだめだよ」

「しないですしないです」

「たかとも変なこと教えないでね」

「いや、教えねーよ、俺もあれ以降コピペしてねえんだから。なんならコピペはバレるって教訓を得ただろ」

「なにいってんの」

「あはは、本当に2人とも仲良いですね。羨ましいです。」

「え?」

「いや!ちがっ、じゃなくて私も同じ学年の部員たちと仲良くなりたいなーって」

「あ、ああ、そうだよね。大宮とかおもしろいじゃん」

「なんかでも少し壁があるというか」

「まあーまだ3ヶ月とかだしそんなもんだら。さゆりが異常なだけ」

「特別って言って!」

「じゃあそれで。まあそんな気にすることでもないんじゃ、、いやごめん。違うわ、、たぶん他のみんなも同じように仲良くしたいなーとか思ってるから徐々に距離縮めていけばいいと思うよ。」

「あ、ありがとうございます」

「まあ二葉ちゃんにも聞いてみれば、一応さゆりにも」

「一応ってなに?」

「すみません」

「でも、、」

「なに?」

「なんかなんでもない」

「なんだよ笑」

「早くレポート進めないとまた単位落とすよって思っただけ」

「やっべ忘れてた、ってさゆりたちもだろーが」

「テヘペロ(´>ω∂`)」

「それもう古いらしいぞ」

睨むさゆりにすでに笑いが止まらなくなっている歌乃。

「やっぱ2人ともおもしろいですね」


1時間くらい一緒に?レポートをやって俺は次の講義あるため席を立った。

「じゃあおれ次の講義あるから」

「はーい、いってらしゃーい」「い、いってらっしゃい」

「ほーい、いってきまーす」

(なんだこれ)

3年になっても1人で講義行くのはなんかおもしろくないし、後期は陽でも誘ってみよう。どうせ3年後期なんて必修ないし学部違くても共通なのぐらいいくらでもあるしな。伊勢はたぶん後期まで単位残ってそうもないし。


講義が終わり今日はバイトもないのでレポートの続きでもやろうと自習室に向かうとさゆりはいなくなっており、歌乃がまだいた。

「あれ、さゆりは?」

「バイトらしくて帰っちゃいました。なんかさゆりさんにしては行きたくなさそうでしたけど」

(珍しいな、体か、いやそれで行きたくないとはならないしなんかあったのかな)

「そうなんだ珍しいね。なんかあったのかな」

「ですよね、ただ行きたくないとは言ってなくてなんとなくそういう雰囲気があっただけなので勘違いかもしれないです」

「そうなんだ、、ひとりひとり悩みはあるだうしさゆりが相談してきたら相談のってやってね」

「はい!もちろんです!けどさゆりさんはわたし、後輩に悩みを相談する人では無い気がします」

「たしかに、たしかにそうだわ」

「するとしたらたかとさんにすると思いますよ」

「おれ!?いやないない、普通に女友達とかにするんじゃね」

「そうですかね」

「そうそう!かいかぶりすぎだよ。そ、そうだ、レポートはどう?進んだ?ひとりで大丈夫そ?」

「レポートははい、さゆりさんに教えてもらったので大丈夫です」

「そっか、さすがです。今日バイトは?」

「今日は無いです。たかとさんってたしか明日入ってますよね」

「あーわかんね、たぶん?」

「入ってますよ!明日わたしも入ってますしそれにたかとさんが入ってるかどうか、、かくに、ん、、してるっていうか、、なんていうか、、」

「へ、へえーそうなんだ」

(照れくさそうに言うなー!こんなことで動揺したらダサい動揺したらダサい。頼れる人間として確認してるだけだ、きっと歩とかも確認してる。うん、そうだ)

「あ、レポートの続きやるんでしたよね」

「え、あーうんそうそう!」

(いやできる気しねえわ!)

30分経っても集中できず、大学内のコンビニで何か買ってこようと思い歌乃も誘った。

「コンビニ行くけどなにかほしいものある?」

「ちょうど甘いものほしくて、私も行きます」

「じゃあなんかてきとーに席に物置いて行くか」

「はい!」

俺と歌乃は自習室を出てコンビニに向かった。

「歌乃って大学の友達できた?部活以外で」

「できたにはできたんですけどなんとなく微妙な関係で、、」

「そんなもんだよな大学の友達って、部活とかサークルとかコミュニティ入ってないとなかなかね」

「なんとなく合わないというかなんというか」

「めっちゃわかる!無理して付き合うこともないと思うけど出会いを大切にするのもいいとは思ってるよ。さゆりは本当に友達いんのかな」

「さゆりさんは普通にいますよ、たまに会うんですけどだいたい友達といますよ」

「ほんとに友達いたんだ笑でもさゆりはそりゃいるか」

こうしてコンビニに着くと俺は飲み物を手に取りレジに向かうとすると歌乃はチョコ菓子の前で悩んでいた。

「どれにすんの?」

「いやー値段とかコスパ考えると安い方なんですけど、でもこっちの高い方の期間限定も食べたくて、、」

俺はどちらも手に取り

「じゃあどっちも買っちゃおう!というか奢るよ」

「いや、さすがに悪いですよ」

「いいのいいの、しかもこういうとき金出させたりするとさゆりが怒りそうだし、こういう時は先輩が出すもんでしょ!って笑」

「じゃあ甘えさせてもらいます」

会計を済ませてコンビニをあとにした。

「はい、どーぞ」

「ありがとうございます!」

歌乃は満面の笑みでそう言った。


気づけば19時半でレポートもひと段落したので俺は帰ることにした。

「ひと段落して帰るけど歌乃はまだやってく?」

「いや、キリいいとこまで終わったんで帰ります」

「暗いし送ってくよ、というか途中まで一緒だし一緒に帰ろっか」

「はい!」

お互い駐輪場に停めた自転車を取りに行き校門前でも待ち合わせをした。

「お待たせしました!行きましょう!」

帰り道は自転車を漕ぎながらバイトの話をした。

「今ってまだホールだよね?レジは教えてもらった?」

「いえ、まだなんですけど次入る時教えるって朔斗さんが言ってました」

「朔斗なら安心だな、で明日朔斗いたっけ?」

「えっと、たぶんいたような?」

「まあいなくても店長はいるだろうし、、あ、でも変に緊張しちゃうか」

「そうですね、明日朔斗さんがいなかったら教えてください」

「いいよー」

「ありがとうございます!」

「レジもできればドリンク場も少し覚えて、したらキッチンか」

「はい!キッチン入ったら色々教えてください!」

「そこは任せとけって!」

「そういえばドリンク場ってホールかキッチンどっちか手が空いてたらやるみたいな感じじゃないですか?なんであれだけ明確にポジションないんですか?」

「あーそれね。前まではあったけどドリンク場ってそんな忙しくないし別にホールでやっちゃえば早くねってなってちゃんと決めなくなったんだよ」

「そうなんですね、ソフドリ(ソフトドリンク)はたまに作る?入れるんですけどアルコール類が覚えられなくって」

「難しいよね、特に未成年で酒も飲んでなければ」

「そうなんです!何と何を入れるのか分量とかもあるじゃないですか、たまに調べたりするんですけどなかなか難しくて」

「あれ、レシピもらってないんだっけ?」

「もらってないです」

「いまはそこそこ続いたら渡してるはずだけど、店長忘れてんなたぶん」

「今度聞いてみますね笑」

「そーして笑」

「それにわたし早くキッチンやってみたいです!」

「え?そんな料理好きなの?歌乃はホールの方が向いてそうだけど」

「料理はまあ自炊するぐらいでそこそこですけど、、」

「あー食うの好きだからか」

「いや!そうじゃなくて!いやでもそれもあるんですけど、楽しそうだなって」

「そう?だるいオーダーきてキレてない?笑」

「そんなことあ、りますけどそれも含めて楽しそうだなって思ってます」

「そうなんだ、そんなふうに見えてたのか。こっちからはホールの方が楽しそうにやってんなって思ってるけど」

「隣の芝は青く見えるってやつですね。ちなみに萌香はもうホール嫌でキッチンやりたいらしいです笑」

「あー思ってそう笑。キッチンはなんだろうななんかノリというか勢いというか案外何とかなるよ。もちろん効率のいいやり方はあるけど人それぞれだし、考え方的にはホールと一緒だよ」

「そうなんですか?」

「ホールってさそうだな例えば提供行く卓とLOラストオーダー行く卓が同じだったらどうする?」

「それは普通に提供も行ってLOもとってきますけど」

「そうそう、近くの卓で提供があってもそれをした後にLO行くでしょ。簡単に言うと1つのことをするついでに他の何かをするって感じで動くじゃん。キッチンもさ卵補充するために冷蔵庫開けてそのついでにすぐ盛れる枝豆とかとったり、スープが沸騰するまでの時間にこれとこれをやるとか、肉場にいっても同じ要領だよ、これとこれが味一緒だから一緒に盛っちゃうとかね」

「なるほど!」

「こんな説明でわかる?」

「いやわかりやすいですよ!」

「バイトない日にバイトの話振っちゃってごめんね」

「いえ!キッチン早く入りたい気持ちはあったんですけど不安だったのでありがとうございます!」

(いい子すぎるよぉ~!)

「あんま聞いたこと無かったけどさ歌乃の趣味ってなんなの?」

「わたしの趣味ですか?そうですね、野球関連以外だと歌ですね」

「歌ってよくカラオケ行く的な?」

「そうですね、カラオケも行きますし家でよく歌ってます笑」

「じゃあ歌うことが好きなんだ~」

「はい!大好きです!」

少し適当な俺の返答に歌乃は眩しすぎる笑顔でそう言った。

「名前にも歌って入ってるし歌うことが好きになるために生まれてきたみたいだね笑初め聞いたときいい名前だなーって思ったの覚えてるよ」

「あ、ありがとうございます」

(ん?いやまっていまのキモかったよね、キモいよね。つい思ったこと言っちゃったー!)

「あ、いやえっと、、ゴールデンウィークなにしてた?」

戸惑いを隠しきれず歌乃の顔を見て話を振ると察したのか笑いだした。

「あっはは、さすがに脈絡なさすぎですよ~1ヶ月以上前ですしその話題は無理ありすぎます笑たかとさんが照れてどうするんですかー笑」

(19歳にもいじられる21歳って、でも笑ってくれたしいいか)

「なんかさゆりに似てきたな笑」

「それ褒め言葉ですかー?」

「さあ?笑」

「さゆりさんに言っておきますね」

「それはやめてー!笑」

「あははー、やっぱたかとさんおもしろいですね。あ、わたしこっちなんで」

「はーい、じゃあねまた明日」

「はい!お疲れ様です!」

なんか長い一日だった。おそらくそう思う、思えているのは一日一日を大切にしているからだろう。そして、オタクにとってはまだ一日は終わっていない。なぜなら今日もアニメをリアタイで見るからだ。バイトがない日はこれに限る!

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