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フラグ30 バイト最終日

絶望の二日酔いバイトから3日後、今日は健人のバイト最後の日、さすがに今日は代行日ではなく店長がいるので早めに行ってゲームをするということも出来ないのでシフト通り17時入りだ。今日のメンツは俺、健人、竜生、朔斗、歩、店長の6人。おそらくキッチンは俺と歩で他はホールだろう。今日ならホールでもどこでもいい。

「おはようございます」

「おざすー」「ういすー」

俺が着いた頃にはもう全員準備が出来ていたので急いで着替える。

「たかちゃーん!はやく!」

キッチン前から朔斗が叫ぶ。

「ちょっとまって!」

決して俺が遅れている訳では無くいつも通りの時間で開店の15分前に来ているのに。

「すみません、お待たせしました」

「じゃあ全員揃いましたので、今日もよろしくお願いします。今日は健人さんの最終日なので健人さんから何かありますか?」

「僕からですか?えー最終日よろしくお願いします」

「では今日もよろしくお願いします」

この店長と少し気まずい感じあるあるだよな。しかも健人の方が仕事できるし。

開店し店長が先に休憩に入りバイトだけの空間となった。

「あの絶妙に気まずい感じなんだろうね」

「笑うしかないだろあれは」

「てか健人は店長と仕込みの時何話してんの?」

「いや特になんも話してねえな、竜生は?」

「なんか店長がボケ倒してずっとツッこんでる感じかなたまにあいつがどうとかバイトの話もするけど、朔斗は?」

「俺も特に話しないな、たかちゃんは?」

「んー野球とアニメの話とか?たまに声小さくて聞こえないけど」

「店長趣味多くてなんでも知ってるからね、たしかにキッチンとホールで仕込みやってると全然聞き取れないんだよな、あゆむは?何話してんの?」

「僕はずっと野球の話してますね、あと映画の話とかもします」

「ふーん」

「たぶんいじりやすい人とは話すんだろうね、俺とたかととあゆむはそんな感じだし健人と朔斗は話題がないのもあるんじゃね」

「まあしょうがないでしょ、歳30歳くらい離れてるしおもろい人ではあるんだけどね」

「まあ新人にはきついけどそれ乗り越えれば仲良くはなれるよな、歩が最近それになってきてるし」

「そうですね、最初めっちゃ怒られました」

「なんだっけ、ユッケジャンの素入れるのに目分量でやりましたとか言ったんだっけ?」

「そうすね、あれはやらかしました」

「ばかだなあ計りましたって言えばいいだけなのに」

「でもやっぱ最近めっちゃ話すので払拭できました」

するとちょうどよくお客さんが来たので話をやめて竜生が席まで案内し健人がオーダーを取ってきた。

「たべほ(食べ放題)だからお通し用意しといて」

「はーい」

オーダーに合わせて飲み物も健人がテキパキと準備し持っていく。

その後2組お客さんが来てオーダーを取ったところで店長が休憩から戻ってきて健人と入れ替わりで休憩に入った。健人が賄いを作るためなのか楽屋からキッチンに戻ってきた。

「たかー賄い作ってー」

「最後だけど時分で作んなくていいの?」

「ほとんどたかとに作ってもらってたし今日もお願い」

「いいならじゃあ作るわ」

俺は簡単な野菜炒めを作って丼にして中央に温泉たまごをのっけて楽屋まで持っていった。

「はーいおまちどう」

「あざす!さっそくいただきまーす」

「どうぞー」

「やっぱ美味いな」

「あざす!ないす!」

「さんきゅーな」

「あーい」

健人が一口食べるのを見て俺はキッチンに戻った。

健人の最終日はそれなりに混んだが、メンツがメンツだったためなんなくまわせることができた。クローズも早く終わりキッチンも終わったので楽屋へ向かい、荷物をとって席に座った。

「おつかれー」

「おつー、今日意外と混んだねえ。店長今日いくらですか?」

楽屋でパソコンをいじりながら業務をしていた店長に朔斗が聞いた。

「31万ですね」

「ありがとうございますー、結構いったな」

「なんか全然まわってたからあんま気にしなかったわ」

「メンツってほんと大事だよな」

業務を終わらせて店長が楽屋から出てくると花束を持っていた。

「健人さんありがとうございました。お疲れ様でした」

「あ、ありがとうございます」

店長が健人に花束を渡した。竜生を筆頭に拍手しながらお疲れと言った。

そんなこともあり着替えて店を出る準備が整うとまだ業務が残っていたのだろうか楽屋に残った店長にお疲れ様ですと挨拶し店を出ていく。

「短い期間でしたけどありがとうございました。お世話になりました」

「こちらこそありがとう頑張ってね」

「ありがとうございます」

最後の健人が挨拶をして店を出た。

「健人バイト最終日を祝して飲み行くぞー!」

「おー!」

と言いつつやはりいつもの居酒屋で最後の最後の健人の送別会となった。

「こんばんわー5人です!」

「なーにまた来たの?」

「今日は健人の最終バイト日なので!」

「そうなの?この前送別会やってたから辞めるのかなとは思ってたけど、お疲れ様」

「ありがとうございます」

「じゃあ1杯だけサービスしとくよ、でも飲み放題か、、じゃあ飲み放題以外の飲み物でサービス1杯しとくよ」

「まじすか!?ありがとうございます!」

「じゃあ奥の席どうぞー」

「ありがとうございます!」

席に着くと飲み放題と分かっていたので飲み放題用のメニューと5人分のテキーラが置かれた。

「これがサービス?」

「そうらしいです」

「じゃ、じゃあありがたくいただきます。あっ生5一旦ください」

「かしこまりました」

「じゃあとりあえず健人お疲れ様!かんぱーい!」

「かんぱーい!」

「初手これやばいね」

「なんか飲まないと死ぬ」

ちょうどよくビールが来たので全員ビールで流し込んだ。普通ビールをチェイサーにするのはおかしいが。

「そういえば子どもはいつ産まれんの?」

「たしか10月とかだっけかな」

「まあだいたい産まれるまで10ヶ月だからそんくらいか」

「竜生も気をつけろよ、どうせ生でやってんだろ」

「いやたまにしかやんないけど」

「やっとるやんけ笑今日は大丈夫な日とか言って俺はできちゃったから」

「心に留めておきます」

「とか言ってやるだろうけどな」

「いやまあ頻度は少なくしようかなと」

ほんとバカだなこいつらと思ったけどそれが健人と竜生だもんなとも思った。

「俺はそこを気をつけるとして、朔斗は彼女つくんないの?」

「おれ?あー今はいいかな」

「だから未だに童貞なんだよ」

「ほっとけ」

「たかとはこの前聞いたからいいとして」

(そうそう俺はいいよ)

「あ、でもマネージャーなら部活で会ってると思うのでなんか進展あると思います」

(またあゆむがいらんこといってんな!)

「それもそうかどうなん?」

「いやこの4日間でなんかあるわけないじゃん」

「じゃあこの4日間じゃなかったらなんかあるってことですね」

「ほんとお前こういうとき頭回るよな」

「認めましたよ竜生さん!」

「そういやこの前合宿行くからシフト入れない時期ありますって店長にいってたじゃん?合宿では何も無かったの?」

「なにも、、、なかった」

「なんかあった間だな」

「いや単純に思い出してただけだわ!」

「ふーん、まあいいや」

「あゆむは?」

「この前アプリで会った子と横浜行ってきました!」

「その子かわいい?写真ないの?」

「めっちゃかわいいです!ちょっと待ってください、、、これです」

憎たらしくツーショットを見せてきた。

「あーかわいいなたしかに、このままいけそう?」

「なんともっす、あと2人会ったりしてる子がいるので」

「きもいな」

「竜生さんだってこの前、、」

「それ言うな!」

「ナンパした女の子とやったってやつだろ」

「けんと言うな!」

「ほんとクズ野郎だよな。で、彼女にはバレてないん?」

「バレてない」

「ま、竜生の所業はこんなもんだよないつも」

健人のプチ送別会とは言いつつもスタートは下世話な話をし気づけば閉店1時間前の4時となっていた。話すネタが尽きたのか健人が珍しく話を振ってきた。

「そういえば4月から新しい子結構入ってくるっぽいよ、俺関係ないけど」

「あーそういえば店長よく面接してるな。新学期だからね、大学新1年とかだろ」

「たぶんね」

「女の子いました?」

「お前ほんとそればっかだな、いたよちゃんと」

「アツいです」

「まあこの辺の大学じゃ学栄大と東彩大ぐらいだもんな」

「どんな子が入ってくるか楽しみですね、もちろん男の子もですよ」

「ちらっと聞こえたのはキッチンやりたいですって子がいたから貴翔面倒見ないとな。その子が来るかどうかはわかんないけど」

「やるだけやってみるけど」

「竜生も朔斗もそろそろ扶養でいなくなるから貴翔と歩で頑張れよ」

「あーそーじゃん!朔斗も?」

「あ、そーそー6月にはたぶん」

「俺は4月がギリかな」

「新人入ってくんのに竜生と朔斗いないのきついなー朔斗は4月もいられるけど」

「頑張りましょたかとさん」

「そうだな」

「じゃあ最後はきれいにみんなで1杯飲んで行くか!すみませーん!、、、レモンサワー5でお願いしまーす!」

もう客はほとんどいないので数秒でレモンサワーが届き乾杯する。

「じゃあ健人今までありがとう!社会人がんばれ、残る俺らも4月からがんばろーかんぱーい!」

「ういー」

全員一気に飲み干し、今回はだれも潰れることはなくお会計を済ませ店を出ることができた。

「じゃあ俺らこっちだから。健人またな」「健人さんありがとうございました!また!」

「じゃーなー、ありがとなー」

朔斗と歩はそう言い帰って行った。

「俺らも帰るか」

3人となり竜生は家が近いので10分もしないうちに別れた。俺と健人だけになり、お互い話すタイプではなく少しの沈黙が続く。

「寄せ書きのメッセージさほんとありがとう」

「え、あー思ったまま書いただけだけどな」

「わりとあれ見てるよ、貴翔のメッセージだけじゃないけど」

「やっぱみんな健人には感謝してんだよ」

「わりとてきとーやってただけだけどな」

「おれはほんと同世代に健人がいて良かったよ」

「嬉しいこと言ってくれんじゃん」

「ということでそろそろ」

「そうだな、ありがとな、バイト辞めんなよ」

「任せろ、じゃあなありがとう」

「ういーじゃ」

そう言って健人と別れた。帰り道は5人から3人、3人から2人、2人から1人へと減っていき、いずれはこうなっていくのかと思った。

ずっと5人で飲みいったりバイトしたりするんだと思っていたが大学も卒業すれば必然的にバイトも卒業するので飲みいったりできなくなるだろう。健人も今後社会人となって時間が合わないため飲み行く回数も減っていくだろう。来年の今頃は就活も始まっているしどこで仕事をするか考えていないがバラバラになっていくのが寂しいと感じた。

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