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【2巻 4/15 発売!】信長の嫁、はじめました ~ポンコツ魔女の戦国内政伝~【1,200万PV】【受賞&書籍化】  作者: 九條葉月
第15章 清洲城の変

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鬼畜NTR男



「帰蝶! 儂はどうすればいいのだ!?」


「のこのこ末森城まで顔を出して、騙し討ちされればいいのでは?」


「ぬぐぅ!」


 自分のやらかしを自覚しているのか反論できない光秀さんだった。お義父様(織田信秀)から見れば『娘の嫁ぎ先を攻め落として、娘を手籠めにした鬼畜NTR男』でしかないものね。是非も無し。


 いやまぁお義父様がそんなことを気にするかと言えば否だし、どちらかといえば「嫁殿から軍勢を任され、あの堅固な苗木城を易々と攻め落とした男」に興味があるだけなのだろうけど……、光秀さんがそんなお義父様の性格を知っているはずも無しと。


 さて、今回のことの経緯としてはお義父様が光秀さんに「会いたいな♪」と使者を送ってきたのが始まりなのだとか。


 で、これはヤバいと冷や汗だくだくな光秀さんは「いや~、まずはお館様に相談しないとな~」と父様(斎藤道三)に相談し……父様は、「ならば、会ってこい」と背中を押したみたい。


 きっと父様のことだからお義父様との会談のきっかけを作りたいのでしょう。そういうところだぞ。


 というか光秀さんも、今は私の家臣になったのだからお父様に助けを求めるのはどうなんだろう? そういうところだぞ。


『あなたがそれを言います?』


 まるで私が年がら年中「そういうところだぞ」と呆れられているみたいな物言い、やめてもらえません?


『呆れというか、諦めというか』


 容赦なく追撃してくるの、やめてもらえません?


 ま、それはともかく城主の妻をNTRした鬼畜男である。……まだ寝てない? まだ寝てないんかい。


 う~ん、光秀さんはともかく、早苗さん関係についてはそこはかとなく罪悪感があるし、末森城に付いていくくらいはしてあげようかしら?


「と言うわけで! 善は急げ! そして嫌なことは先送りせず真っ先に! 早速末森城に行きましょうか!」


「それはまさか転移――」


 光秀さんが騒ぐ前に、私は転移魔法を発動して末森城へ向かったのだった。


 ちなみに。

 夫(予定)が心配だったのか早苗さんも付いてきた。なんだこの光秀さんリア充か? リア充爆発しろ。


 ……お義父様に対する対応如何(いかん)によっては建物に押し込まれ、中に詰め込まれた火薬でドカーンと大爆発いう展開もあるかしら? 三ちゃんも生臭坊主を寺に押し込んで火縄銃で滅多打ちにしたという逸話があるし。


 …………。


 ………………。


 ………………………。


 ……あ、三ちゃんと言えば。


 三ちゃんたちを堺に置いてきてしまった。ついつい。うっかり。光秀さんが急かすからー。


『どうやったらそこまで神経図太くなるんですか?』


 プリちゃんからなぜか呆れられてしまった。私ほど繊細でナイーブで寂しくて死んでしまうことウサギのごとし美少女はいないというのに。


『寂しいくらいでウサギは死にません』


 マジか……。


 まぁ、それはとにかく。(光秀さんを末森城に放置して)一旦堺へと戻り、三ちゃんと愉快な馬廻衆たちを南蛮船に押し込み、そのまま船ごと尾張へと転移させた心優しい私である。


『心優しい人間は親戚のお兄さんを敵地(?)に放置しませんし、助太刀に来てくれた夫のことを忘れて帰りません』


 今日もプリちゃんのツッコミは絶好調であった。





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