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【2巻 4/15 発売!】信長の嫁、はじめました ~ポンコツ魔女の戦国内政伝~【1,200万PV】【受賞&書籍化】  作者: 九條葉月
第12章 淀城の戦い

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珍しく成功


 成功! 成功しました! 堺は水に沈んでいません! 珍しく成功したのです! 見たまえ滾々と湧き出る堀の水を! いい感じの水位で留まっている海水を! 珍しく! 珍しく成功したのです!


 ……いや自分で『珍しく』とか言っちゃダメじゃん私。


『自覚が出てきたようで何よりですね』


 解せぬ。


 まぁとにかく、堺の堀はできたし、あとはついでに土塀も強化しておきましょう。魔法でちょちょいと高くしてー。壊されないよう強化&自動修復を施してーっと。ふっふっふっ、攻撃魔法で吹き飛ばすのがダメなら、防御魔法ですべての攻撃を弾き返せばいいって寸法よ!


『そういうところです』


 こういうところらしい。


 おっともちろん前もって狭間(銃眼)を開けておくことも忘れない。強化したあとだと絶対開けられないし。


 堺の防衛戦力としては……当初の予定だと傭兵部隊を木沢相政さんに率いてもらおうとしたのだけど。堺が雇った傭兵は一向一揆に恐れをなして逃げ出しちゃったのよね?


 やはり金で雇われた傭兵はピンチのときに瓦解しやすいらしい。織田信長の兵が(武田に比べて)弱い弱いと言われていたのは傭兵が多かったからだという説もあるし。あとは単純に山の民が強すぎる。


 うちの近衛師団くらい調教――じゃなくて、訓練を積み重ねればやる気満々(オブラートに包んだ表現)の傭兵となるのだけど。さすがに今から鍛えていては間に合わない。


 もちろん今から鍛錬すれば数ヶ月~一年くらいで使える(・・・)傭兵になるだろうけど。それを本願寺が待ってくれるとは限らない。ま、兵士の募集と鍛錬自体はやっておきましょうかね。


 必要なのは即戦力。

 ここは根来衆をもうちょっと雇えないか確認してみましょう。それなら津田監物さんに指揮してもらえばいいし。


 となると木沢相政さんの手が空くから、淀城の城主というか指揮官を任せちゃいましょうか。今回の戦でも活躍(というか突撃)したみたいだし。


 指揮官はいるから、問題は兵士か。旧木沢家臣団もポツポツ集まってきてるみたいだけど……。う~ん、戦力が、戦力が足りない。即戦力が欲しいのだ即戦力が。堺だけでも不足しているのに、淀城も守らなきゃいけないから……。


 河童を雇う?

 それもありだけど、そんなに数がいるわけじゃないからなぁ。それに陸上でどれだけ動けるかもまだ分からないし……。ま、その辺は追々確認していきましょう。川の中から石を投げてもらうだけでもいいし。


『この人、ごく自然に河童を雇おうとしてる……』


≪妖怪を人間の争いに巻き込むな≫


 巻き込んでませーん。新淀川は河童さんの住処なんだから、それを奪おうとする本願寺連中と戦うのは住処を守るための戦いなんでーす。私は悪くありませーん。


≪……河童共らが住処を変えなければならなくなったのも、本願寺の連中が攻め込んでくるのも、元はといえばおぬしのせいじゃろうに≫


『そういうところです』


 こういうところらしい。解せませーん。



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