人を救う。そのために
なぜか本願寺と全面戦争に突入してしまった。解せぬ。マジ解せぬ。解せぬこと戦国時代の近畿情勢のごとしなり。
私は(今のところは)平和に! (時間稼ぎのために)本願寺とは争わず! 三ちゃんとイチャイチャして過ごしたいだけだというのに!(そして準備が整ったら本願寺は滅ぼす。慈悲はない)
『そういうところです』
こういうところらしい。
まぁでも敵対しちゃったならしょうがない。容赦なく滅ぼしてあげましょう。
『そういうところです』
こういうところらしい。
さーって、どうしようかしら? 手っ取り早いのが隕石を落としちゃうことよね?
「無期限使用禁止」
容赦のない師匠であった。ちょ~っと落下の衝撃で味方を吹き飛ばしちゃった(軽傷)だけなのにね。
ならば、攻撃魔法でちゃちゃっと……。
「ダメです」
容赦のない師匠であった。
じゃ、じゃあ謎の疫病が流行って本願寺だけ都合良く全滅……。
「許しません」
河童と天狗に攻められて……。
「不許可」
解せぬ。
は~やれやれと肩をすくめる師匠。
「帰蝶。私たちには『力』があるのだから、その力は、人を救うために使わなきゃいけないよ?」
「…………はい」
何度も。何度も言い聞かされてきた言葉。私の魂の奥底にまで染みこんでいる言葉。師匠のその教えを忘れることはないし、だからこそ私は人を救うために魔法を使ってきた。
歩んできた道を後悔していないし、後悔するようなこともしたくない。だからこそ私はなるべく魔法で人を殺さないようにしている。
……まぁ、それはそれとして。喧嘩を売ってきたのはあっちなのだから、正当防衛なのでは?
「ダメです」
一向一揆は今のうちに滅ぼした方が後の被害は少なくなるのでは?
「許しません」
死んだら極楽にいけるという教えなのだから、殺してあげることこそが一番の救いになるのでは?
「不許可」
容赦のない師匠であった。解せぬ。




