13.咲き乱れし花は悪戯な魅惑②
10日後―――――
両想いになって、毎日幸せを噛み締めている撫子。
(さとるの、脱いだ時の煽情的な目が好き。…意地悪な所にキスしてくる唇が好き。キスする時の舌が好き。…指も、爪も、呼吸も、腕も、全部好き…)
リハ待ちの神木を見ながら考える撫子。
(なんてあたしちょっとアダルトじゃない?やだ恥ずかしい♥)
後ろを向いて頬をペチペチ。
「なにしてんの」
「エロい事でも考えてたんだろ」
ニマッとして冷やかしてくるピンキーの綾女と恋。
「バ、おめーらと一緒にすんな」
「撫子も男だねェ」
「H!」
こっちをチラと振り向いた神木と撫子は目が合い神木がクス、と微笑んだ。
「!!」
雷に打たれる綾女と恋。
「神木やばっマジ可愛くなってる」
「撫子め!」
「うわ、やめろギブ!」
撫子をロックした腕をクイッと引っ張る神木
「やめろ。撫子に触んな。」
そして撫子に抱きついて無言で二人を見る。
「撫子ずるいっ!」
「神木可愛過ぎ!」
それを見ながらリュージは一人思いつめた表情をしていた…
撫子、Pはリハ中で、冥海は外出。楽屋には神木とリュージ二人きり。
リュージは言った。
「なあ神木、いつから撫子と付き合ってんの?」
「…こないだから」
「そっか」
足を投げ出してソファに座ってスマホゲームをしてた神木の隣にリュージがドサッと座った。
横目でチラと見て、またスマホに目を戻す神木。
「…なあ、撫子やめて俺にせえへん?」
顔を上げ振り向いた神木の顎をとり、リュージが神木にキスをした。
「!――…」
「好きだ神木」
真剣に言うリュージ。
その時カタ、と音がして振り向くとドアの所に撫子が立っていた。ドアは半開きのままだった。
リュージはサッと立って撫子とすれ違いざま、
「ごめん」
と小さく言って出ていった。
「えっと…」
目が泳ぐ撫子。
神木は手の甲で口をぬぐって立って撫子を引っ張り壁ドンをした。
「…口直しして…」
撫子の頬に手をかけ、グイッとキスする神木。
「―――…は…さとる…」
「…。」
一度見つめ合って、すぐもう一度唇を合わせ…キスは熱を帯びる。
もう神木は切り替えていて、
「…今夜忘れさせて?」
と扇情的な笑みで撫子の両脚の間に膝を割り入れて体を密着させてきた。
カアアア赤面の撫子
「…うん」
コク、と頷く。
神木はまた撫子の頬に片手を添えてキスの続きを迫る。割り入れた太ももで撫子の太ももをいじりながら…
撫子がそれに応えて神木の腰を抱き寄せ、二人は濃厚なキス…
ドアはあくまで半開きのままだった。
Pがピョコッと覗いてジーッと見る。
(入れないやないかー!!!あんなラブシーンをこんな所で!羨ましい!)
かじりついて見るP
(神木が攻めなんやな…やっぱ経験的に上だからか。撫子はまだウブな感じやからな。はぁ、神木ガンガン攻めとるし!…にしてもいつまでやっとんねん!!)
ムキーッとなるP。
クラが戻り、ドアの裏で隠れていじけてるPに声をかけた。
「何してんだ」
その声でキスをやめる二人。
「しーっ!今入れないの!」
「は?」
普通に入るクラ。
「お前もはよ入れ」
Pを引きずり込む。
「俺なんも見てないからーっ!」
(見てたの!?)
撫子は咳払いをして。
「じゃあP、今夜も宜しく頼むぜ?」
むしろいつも通りPに肩を組む。
「ハイィ」
(あんなキスシーン見た直後で!)
赤面のPを見て神木はわざと自分もPに抱きつく。
「…気張れよ?」
囁いて煽情的な眼差しで見上げる。
「――――っ!」
(これってヤバいぃ)
つつ、とPが鼻血を出した。
「あ!バカ!今から本番なのに!」
「だってだってーっ!」
神木が鼻栓を突っ込み軽く中段をパパン!と入れる。
「どーだ落ち着いたか。」
「ってそっちが悪いんじゃーん!」
まさかのPの鼻栓ライブ。客から野次
「Pちゃん何に興奮したのー?」
P「あんなん見たら誰だって鼻血出すわ」
神「バカ」
「Pはさっき見てはいけないものを覗き見しました…」
撫子がマイクスタンドに手をかけわざと重心を下げて煽情的に言うと、キャアアアッ。沸く客達。
ライブ後、神木はリュージを引っ張って外に出た。
「返事してくれるんか?」
神木はコク、と頷いて
「…リュージは無い。」
「なんでや?遅過ぎたんか?」
小さく首を振る神木
「俺は…もう撫子以外考えられない。全部…」
リュージは傷ついた顔をした。
「…そうか。…俺神木のスーパーギターにやられて、神木の目や仕草が頭から離れんくなってん…けどもう諦めるわ。ごめんな」
無理やり笑うリュージにコク、と頷くと、神木は中に戻る。
リュージはしゃがみこんでしばらくそうしていた…




