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第4話 願いは叶えない!!

フィフス「新年、」

一同「あけまして、おめでとうございます!!」




ルーズ「・・・って、普通のように挨拶してますが、大丈夫なんですか・・・ 僕と瓜さん、本編でまだ一度も会ってないんですが・・・」


瓜『そ、そういえば、確かに・・・』


ルーズ「この矛盾だらけの状況、どう説明するつもりですか?」


フィフス「そこに関しては今は突っ込むな。これは<お正月記念ミニコーナー>だ。本編とは一切絡まないから安心しろ。」


ルーズ「開始早々メタ発言やめてください。」


フィフス「仕方ねえだろ、この作品は始まってまだ数話しか経ってないんだ。いきなり番外編をやったらそりゃカオスにでもなるだろ。でもイベントものには触れておきたいって原作者が無理言うし・・・」


瓜『突発的にやって落ちも思いつきませんしね・・・』


フィフス「まあとにかくだ、これから先も<魔王子フレンド>は実際の季節とは関係なく進んでいく。読者ども、そういうことだから夏に水着回が無くても文句言うんじゃね~ぞ。!!」


ルーズ「最後までゴリゴリのメタ発言ですね・・・」


瓜「ほ、本編・・・ スタートです・・・」


 前回、フィフスは願いは叶えない宣言をした。はずなのでしたが・・・


 モグモグ・・・


 二人はもの静かに夕食を食べていました。


 『どうしてこうなったんでしょう!!』


 と、内心瓜は動揺していました。


 数刻前・・・フィフスが宣言をした直後。


 瓜は頭がゴチャゴチャになっていました。そんな中フィフスが続けました。


 「そもそも、こっちとしちゃ急に変なところに呼び出された挙げ句願いを叶えるなんざ、都合が良すぎる話だろが。それに、そういうのは自分でやってなんぼだろ。人に頼るな。」

 『ウッ、・・・ ぐうの音も出ません。』


 しかし瓜は変に思いました。さっきまでは彼は何だかんだで乗り気だったのに、契約内容を見た途端態度が変わったからです。そんなことを思っているうちに、フィフスは窓の側にいました。


 「ま、残念だがそういうことだ、俺は帰りたいんでね、とりあえず失礼させてもらう。」


 そういった直後、フィフスは窓から家を飛び出していった。


 「そ、そんな・・・」

 「じゃあな~ ま、頑張れよ~」


 そしてフィフスが地面に着地し、その場から駆けだして少ししたときだでした。




 バラバラバラバラバラバラバラバラ!!


 「またかよーーーーーーーーーーーー!!」


 フィフスは再び電撃を受け、道端に倒れ込んでしまいました。


 『・・・。』

 「ち、チクショーー・・・ 」


仕方なくフィフスは頭から煙を噴き出して家まで戻ってきました。


 『もしかして、契約魔人は契約者から一定以上の距離を離れられないってことじゃ・・・』

 「ああ、そのようだ。ざっと見積もって五十メートルってことか。」

 『今ので測ったんですか!?』

 「師匠(せんせい)が言ってた、どんなときでも念を入れて行動しろ・・・ とな。」

 『せ、師匠(せんせい)?』

 「とにかくだ、どうであれ俺はここから動けない訳だ。どうやって帰るとするか・・・」


 彼が動けないことに苛立ちながら考え込んでいました。が・・・


  グゥ~~~・・・


 二人の腹の虫がなった。唐突に緊張感がそがれます。


 『すみません・・・』

 「いや、長時間もこんな状態が続いたんだ。無理もねえ。しかし腹ごしらえをするにも食いもんなんてどこに・・・」


 フィフスがキョロキョロよ辺りを見ると、カレンダーよりもさらに奥の部屋のテーブルの上にそれなりの量の料理が置かれているのが見えました。


 「あれは・・・」

 『あ、そうでした。夕食を作っていたのを忘れてました。』

 「一人にしては量多くね。」

 『やけ食いしようと思っていたので。』

 「いやいや、やけ食いってレベルじゃね~だろ。」


 テーブルの上の料理の数が常人のそれとはあきらかに違っていました。


 『だぼっとした服装とは言え、この体にどうやってこの量が入るんだ・・・』


 と彼は密かに思ったが、口にはしないでおきました。そしてちゃっかりフィフスはそれをご馳走になっていました。その結果、現状に至ります。


 モグモグ・・・


 『あれから早三十分、この鬼さん一切しゃべってこないです。やっぱり、まだ怒っているんしょうか・・・』


 などと思ってていた瓜だったが、その心配は必要なかったようでした。


 「で、どうしてあんな願いを? あんな怪しい物に頼むってことは、相当切羽詰まってんだろ。話してみろ。」


 瓜は突然話しかけられたことに驚いきましたが、彼には嘘をつく理由もないため白状しました。


 「ほう、それで一人ぼっちが嫌だから、俺をそれに巻き込んだのか。」

 『ごめんなさい、まさか、こんなことになるとは思わなくて・・・』

 「さっきから謝ってばっかだな。そう弱腰でいられちゃこっちが困る。」

 『すみません・・・』

 「それやめろってんだよ!!」

 『は、はいっ!!』

 「しっかし、お前、薄々気づいてたんだろ。ならなんでそんなやつらと付き合ってんだ。意味不明なんだが。」

 『それは・・・』


 瓜はその質問に答えることが出来ませんでした。そのまま食事は進み、その日はそのまま寝る時間になりました。フィフスにはとりあえず父のベットで寝てもらい、瓜も自室に入って眼鏡とマスクを取って就寝しました。


 翌日・・・


 瓜が目を覚まし、身支度を整えてからリビングに行くと、昨日そこにいたフィフスはいなくなっていました。


 『あれ、フィフスさん?』


 瓜はまだ起きていないのかと思い父の寝室に行くと、そこにもフィフスはいなかった。焦った瓜は家中を急いで調べてみたが、彼はそのどこにもいませんでした。


 『・・・ あれは、夢だったんですかね。』


 それもそうだと瓜は思った。そもそも鬼が現実にいるなど、それも異世界から来ただ何ていう方が無茶苦茶という物だと。きっと昨日の友人達の会話にショックを受けて泣き疲れてすぐに寝たんだと思ったのです。


『やっぱりそうですよね・・・ 鬼なんて、ね・・・』


 そうして今日も学校へと向かっていった。しかし、昨日のこともあり、友人二人にどう接したらいいのかわからなくなっていました。



 家の屋根の上にいる影に気づかずに・・・


 『どうやっても今はあいつから離れられないからな。夢ってことで誤魔化せてるみたいだが、案が思い付くまではついてくか・・・』


 契約の魔道書を手に持ち、フィフスは瓜について行った。(ストーカーとは言ってはいけない・・・)


 瓜が学校に着くと、例の二人はまだ来てなかった。瓜はそのことに少し安心した。ただ、<友達>がいなくなるかもしれないことに恐怖を感じていた。そんなことも知らずに二人は登校し、いつものように瓜に近づきます。昨日のことが楽しかったのか、機嫌が良さそうでありました。


 「おっはー、瓜。」

 「お、おはよう・・・」

 「ねえねえ瓜、昨日はまじでごめんね! あたし達の勝手で・・・」

 「い、いえ、仕方がないので・・・」

 「でさでさ、」


 話している瓜の言葉を切り、一方の女が話し出しました。


 「埋め合わせもかねて、放課後三人で昼食べない? どうせ今日終業式で午前までだし。」

 「お、いいじゃん。」


 瓜の知らないところで、また話が進んでいく・・・


 「瓜も当然来るよね?」

 「え、えっと・・・」

 「どうせ昼から暇でしょ。」

 「そ、そうですね・・・」


 また瓜は周りに押し切られてしまった。実際予定はなかったから、問い詰めるには良い機会だったこともある。そしてそれを窓からばれない程度に覗いているやつが一人・・・


 「ったく、どんな感じでやってるのかと思ったら・・・」


 そのまま屋上に上がったフィフス。あぐらをかいて悩んでいた。


 「完全に乗せられれているな。さあてどおするか・・・


                      ・・・って、なんで俺があいつの心配してんだ!?」


 そうしてフィフスが自問自答している間に瓜達が下校する時間になっていた。しかし当の彼は気づかずに床に横になってまだ考えことをしていた。


 「あ~だめだ。何も思い付かん・・・ そもそもこの世界のことについて、俺は全く知らないからな。どこに行くもクソもねえな。」


 と、一人で愚痴をこぼしていると、再びフィフスの体を電撃が襲った。


 「ギイヤーーーーーーーーーーーーー!!」


 まさかと思いフィフスが痺れながら下を覗くと、友達二人と既に下校している瓜が見えた。


 「おいおいもうそんな時間かよ。ったく、こっちの世界はせわしねえな。考え事ぐらいゆっくりさせて欲しいもんだ・・・」


 フィフスは屋根を伝って距離を詰めていった。そのまま彼女を追っていくと、一件のファミレスを発見した。フィフスにはこれがどういう場所なのか検討もつかなかったが、彼女の状況が気になったため、家からしれっとパチっていた帽子をかぶって角を隠し、なるべく肌を見せないようにして店の中に入った。


 店員に案内され、フィフスが席に着くと、そこから少し離れた席に三人が座っていた。席から目を覗かせて向こうを見ていると、何やら話しているようだ。


 「いや~、昨日はまじでドタキャンしてごめんね! 面倒見るのが大変でさあ。」

 「ホント、寂しかったでしょ?」

 「エ、ま、まあ・・・」

 『あれは夢ですし・・・ ね・・・』


 たじたじしている瓜に対し、フィフスは何か妙に感じた。なぜ彼女達が瓜のためにこの席を用意したのか。そして会話の様子、周りの状況を見て確信した。


 『こいつは・・・ そういうことか。』


 そのころ三人は、何のとりとめのない会話をしていた。しかし・・・


 「ね~、あの教師マジキッモいよね~。つねに体からあせ垂らしててさ~」

 「あ~わかりみ~」

 「そ、そうですか・・・」

 「キモいと言えばさ・・・

                あたし昨日、後ろから誰かの視線感じたの。」

 「エ、それやばくない・・・」

 「だ、大丈夫なんですか・・・」

 「大丈夫、大丈夫。そいつ自分からは来ないから。」

 「そ、そうですか・・・ 

             ・・・ッエ!?」

 「ん? どしたの~瓜?」

 「どうして、自分からは・・・ 来ないことが・・・」

 「わかるわよ。だって・・・


            それ、あんたのことだもん・・・」


 「エ・・・」


 ガッ!!


 瓜は目の前の二人の不自然な笑顔を見ていて、自分の後ろから来る攻撃に気づかずに、頭に食らって気絶してしまった。

<魔王国気まぐれ情報屋>

食事中のフィフス、一様王子なのでテーブルマナーはきっちりしている。


瓜「きれいに食べる鬼さんだな~・・・」




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