重大発表特別編
フィフス「祝!! クルーズ篇完結記念!!」
瓜「特別編! 開幕です!!」
二人の声が広いホール内に響き渡る声。しかし今回は何故かその場には他の誰もいませんでした。
瓜「あの・・・ 今回は何で私達だけなんですか?」
フィフス「いや~ 連載が始まって一年半、色んな事があったよなぁ~・・・」
瓜『誤魔化した・・・』
フィフス「ド素人のよく分からない文で読者が付かなかったり・・・・
SNSすらやったことないからって活動報告で宣伝して成果が出なかったり・・・
よくわかんなくなって他者に意見を聞こうとして叱られたりと散々だったな。」
瓜「それ、全て私達の出来事ではないような・・・」
フィフス「俺だってよお・・・ 『なろう系』のくせにチート設定がない上に、ハーレム要素もないとか、今にしても反省することが多いよな~・・・」
瓜「キャラ設定に反省する主人公の方が変だと思いますけど・・・」
フィフス「まあ何にせよ、これでストーリーに一区切り付いたことだし、また次回から心機一転し て頑張って行くとしますか。」
???「ちょっと待ちなさい!!」
フィフス「ん?」
二人が声の方向に顔を向けると、そこにはホールの入り口にグレシアを始めとした仲間達が入ってきていました。
グレシア「反省してるとこ悪いけど、言いたいことがあるのはこっちの方よ。」
フィフス「・・・つか、誰だっけ?」
グレシア「え? それはないでしょ。初期メンよ、第11話から出ている初期メンよ。」
フィフス「そ~言われてもなぁ・・・ ここ半年近く登場してなかった脇役の事なんて覚えてなく てなぁ・・・」
ブチィ!!・・・
グレシア「言ってくれるじゃない・・・ 気にしてるところをズケズケと!!」
グレシアは怒りマークを浮かべてフィフスに殴りかかろうとすると、隣にいた鈴音がそれを抑えます。
鈴音「アァアァシカシカ落ち着いて!!」
ルーズ「からかわないでくださいよ王子。僕も含めてほとんどのキャラが今回の長篇には出番がな いまま終わったのは、かなり痛いところなんです。特にメガネ君なんて・・・」
ルーズが目線を変え、全員がそれに準ずると、その先には、床にぽつんと置かれてメガネしかありませんでした。
フィフス「え? まさかこれ・・・」
ルーズ「せめて台詞の中に彼の名前だけでも入れるべきだったんです。回想シーンで台詞だけ入れ ただけでは、彼の存在を維持できなかったんでしょう。」
フィフス「何だその怖い設定・・・」
経義「あぁ~・・・ だから俺の近くに執事福とメイド服が落ちているのか。」
瓜「弁さんや静さんまで!!・・・」
フィフス「これじゃちょっとしたホラーだぞ。だってのに・・・」
フィフスが次に視線を向けたのは、何故か肌がつやつやとしている彼女です。
セカンド「フフン!・・・ 皆さん気持ちが落ちてますよ! スマイルスマイルです!!」
フィフス「なんでつやつやしてんだ?」
サード「一瞬とはいえ久々に本編に登場できたことにテンション上がってるみたいよ。」
フィフス「それはそれで悲しいな・・・」
すると瓜がやって来た面々を見てあることに気が付きました。
瓜「あれ? 皆さん来ていますけど、龍子博士の姿がないような・・・」
その瞬間、「ビキッ!!」っと鈍い音がホール内に響き渡りました。
瓜「あ、あれ? 皆さん?」
瓜が言った一言に、ホールに入ってきた全員から怒りの黒いオーラが出て来ました。
グレシア「ああ、あれね。何故か一人だけ長篇にガッツリ出ていたクソね。」
経義「ケッ!!・・・ なんであんなチキンだけ・・・」
フィフス「おい、何か変なモードに入ったぞコイツら。」
しかしすぐにグレシア達は浮かんでいたオーラをしまい込み、不自然な笑顔で話し出しました。
鈴音「まあ、頻繁に活躍しているキャラだし、もちろん今回も連れてきたあるぞ。でも前回まであ れだけ散々出しゃばっていたから・・・」
そう言って鈴音は自身の後ろからある物を取り出すと、それの説明をルーズがします。
ルーズ「とある特殊な方法でぬいぐるみに魂ぶっ込んで連れてきました。」
信「なんで!? てか今僕どうなってんのこれ!!?」
信の今の姿に既視感があったフィフスは後ろを向いて黙り込みました。
そして信のことが分かったところで、グレシアは次にこんなことを聞いてきました。
グレシア「てか、今回また特別編をやるなんてどうしたのよ? 二百話でも一周年でもやらなかっ たってのに・・・」
フィフス「おうそうだな。そろそろ本題を話すか。」
するとフィフスは目を閉じてあからさまに真剣な空気を放ちだし、そして閉じていた目を開いて単刀直入にこう言いました。
フィフス「俺達の物語、いっしょう終わります。」
残り一同「 ・ ・ ・
エエエエエエエエエェェェェェェェェェェ!!!!!!??????」
グレシア「ちょちょちょ!! どういうことよそれ!!?」
ルーズ「いくら受けが悪かったからって、こんな唐突に終わることないじゃないですか!!」
鈴音「そそそそうだぞ小馬ッチ!! まだ登場しても全然活躍できていないキャラクターだっ ているだぞ!!」
経義「それら全部かなぐり捨てて打ち切りって流石にないだろ!!」
信「まだまだ出足りないよこっちは!!」
「アンタはもう十分出ただろ!!!」
次々焦りの言葉が上がる中、フィフスは隣にいる瓜に服の袖を引っ張られた。
瓜「ご、ゴー君・・・ 本当に終わってしまうんですか?」
全員からの心配の目線に、フィフスが言った答えは・・・
フィフス「いや、何言ってんだお前ら?」
瓜「・・・え?」
彼は皆が言っていることを理解していないようでした。そこで瓜は改めて聞きます。
瓜「物語が、終わってしまうのでは?
フィフス「はぁ? 俺は 一章が終わったって言ったんだ。」
一同はフィフスが改めて言った事に同じタイミングで瞬きをし、そして静かにグレシアから話し出します。
グレシア「い、一章? 何、どういうことよ?」
フィフス「言った通りだ。前回の話で『魔王子フレンド~私と異世界の赤鬼さん~』の第一章は完 結し、次回からは第二章が始まるんだよ。」
ルーズ「ちょっと待ってください王子!! そもそもこの作品って章ごとに別れていたんですか。 そんなの初耳ですよ!?」
フィフス「俺だって驚いたよ。原作者の奴、区切りが良くなったからっていきなりそう言い出しや がって・・・」
鈴音「例のごとく行き当たりばったりだぞ・・・」
フィフス「ということで次回からは、本編ストーリー第二章、そして、あと二つ作品が増えるみた いだぞ。」
一同「二つ?」
フィフス「は~い・・・ この度、『魔王子フレンド』は、『読み切り作品』。更に『作者による新作』を掲載しま~す!!!!」
瓜「新作?」
グレシア「読み切り!?」
フィフス「ハイ!! 『本編第二章』、『読み切り』、『新作』!! 三つの視点からそれぞれ 違った物語を届けていくことになった。」
鈴音「で、でも・・・ そんなハードスケジュール、あの作者に出来るのか?」
フィフス「そこはぁ~・・・ まぁおいおい・・・」
ルーズ「計画性皆無じゃないですか・・・」
皆に詰め寄られるフィフスは、スッと離れてもう一度手を叩きました。
ポンッ!!・・・
フィフス「とにかく!! 俺達の物語は、まだまだこれからも続くことになった。と、いうこ とで・・・
信「誤魔化した。」
ルーズ「まあそろそろ締めに入った方がいいんでしょう。」
フィフスの暗黙の合図に合わせて全員で同じ向きを見て、彼の言葉に合わせて大声を出しました。
フィフス「これからも、俺達の物語、『魔王子フレンド~私と異世界の赤鬼さん~』を・・・」
残り一同「よろしくお願いします!!!!!」
というわけで『魔王子フレンド~私と異世界の赤鬼さん~』をそれぞれの媒体で投稿することになりました。
まずは『本編第二章』、7月2日に投稿します。お楽しみに。
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