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神様ってのは上から下々を見下ろして楽しんでるのさ
『うん?この魂は……』
全ての出来事を見ていた彼或いは彼女は、
ゲーム盤の上で今まさに潰えた命を見つけた。
『ほう、珍しい。そうか、死後の設定を共通にしていたから、こんなことが』
そう言うとその魂を摘み上げた。
その魂の成したことが、ゲームのリザルト画面の様に映し出された。
そして、一番最後に記されていたのは以下の言葉だ。
【称号・勇気ある者】
『ふふ、勇気ある者――勇者か、面白いね』
そう呟くと彼或いは彼女はその魂を別のゲーム盤へと導いた。
『ちょうど、ありふれた展開に飽きていたところだ。』
そして、その魂をゲーム盤に叩きつけた。
『精々、ゲームを面白くしてよ?
――――魔王なき時代の勇者クン』