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路傍の星
方々離れて瞬いて夜空を彩り闇に咲く
心が離れて行く様な見とれて時が止まる様な
あれは伝説を語る星
戦い疲れた英雄や無情の犠牲になった人
見たことも無い動物や物語の続きを語り出す
手が届かない遠くに在る様な
傾いた肩にソッと寄り添う様な
個と個のままで触れる事もなく
きっと君はあの星で、僕はきっとあの星で
決して同じでは無いけれど同じ夜空で光る星
彗星の筋が君の頬を撫でたなら
僕は遠くで歌を歌う
あの星は青く輝いて あの星は赤く燃え尽きて
君の周りに瞬いた
この星は生れたばかり この星は祈りに憂い
僕の横で瞬いて
その隣では細く流れる星
その先で細かく揺れる星
今にも消えてしまいそうな
永遠に闇を照らしそうな
そこぞこで輝いて出会わない
きっと僕はあの星で 君はきっとあの星で
決して同じでは無いけれど同じ夜空で光る星




