表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/17

追憶

一番、幸せな頃の夢をみていたわ。


ここは、ローザンヌの精神病棟。


睡眠薬をたくさん飲んだはずなのに、私はまだ、生きてる。


薬で、うつらうつらして、たくさん夢をみてる。


幸せだった頃の夢ばかり。




結婚の約束をしていた私達だったけど、果たされることはなかった。


おじいさまは、派手に政府の高官に賄賂を渡してた。それを告発しないかわりに、私との結婚を申し込んで来た男と私は結婚したのだから。


男は、財閥の後ろ盾を、得られれば、私が誰と付き合おうと、かまわないと言った。私は、彼に、とどまる様に頼んだけど、彼は、私の間男になるのは嫌だと別れることを選んだ。





「あなたの妻になりたかったわ。」



「そんなら、オレと来いよ。どこでだって、やっていけるさ……」



「無理よ……お願い、この家にとどまって、私のそばにいて。」



「おまえの間男なんて、ごめんだぜ……明日の朝、発つ。もう二度と会うことはねえ。」




彼が去って、私のお腹には彼の子供がいた。父親が誰であろうと、私の子供は、生まれながらの財閥の跡継ぎだ。


子供は双子だった。


死産だったと告げられたもう一人の息子は、私の知らないところで、養子に出された。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ