七月の雨
友達だった人に言われたよ
裏切者、って
だけど僕にだって言いたい事が
あるんだよ
それは
君には分からない事かもしれないけど
君が僕にくれたものは全部
忘れてはいないけど
できるなら僕が向こうを向いてる間に
そっと置いてくれたら良かった
虫のいい話だと
思うけど
ああ
恩が義理がしがらみが
追いかけてくる眠っていても
夢に君が現れて僕の
腕をしっかりつかんでいるよ
それを
振り解いて
闇に
紛れて裸足で駆け出す
着の身着のまま心赴くまま
飛び出した
愛情という鎖が見えない君と
僕とのあいだに川を作って
一年に一度かかる橋の
向こうとこちらで
さようなら
さようなら