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第5話:波乱万丈?な高校生活の幕開け

この回から書き方をほんの少し変えさせて頂きます。

前の方が見やすい、というご意見がございましたらぜひコメントの方へ^^


あまり変わらなかったらごめんなさい^^;笑

そして入学式当日。

桜が多少散っている中、俺たちはA高校へと入学した。


昇降口に張り出されている紙を見ながらそれぞれの教室へと皆、向かっていく。

俺と智也はその人波の中を進み、自分達のクラスを探す。


「えーっと。俺たちのクラスは・・・」


俺はその名簿の中から自分の名前を見つけ出し、誰と一緒なのかを調べる。

すると俺は驚くべきことに気が付いた。




1年2組


・・・

3番:岩風綾奈

・・・

・・・

・・・

・・・

7番:片桐俊

8番:神崎綾香

・・・

・・・

・・・

・・・

・・・

・・・

・・・

38番:渡瀬智也






「・・・え?」

俺と智也は一瞬目を疑った。

「ねぇ、俊。まさか・・・ね?」

「全員同じクラスなのか?」


物凄い偶然であろう。

まさか同じになって欲しい人が全員同じクラスになるだなんて・・・

それに何より驚いたことが。


俺の出席番号の真後ろに神崎さんがいる。

苗字が同じカ行なのでクラスが同じなら近くなるのは当然なのだが。

よりによって真後ろ。

思いっきり普段の行動を見られてしまう、というわけだ。

いつもよりも行動に気を使わなければならない。


・・・しかもこの真新しいクラスの中、ただでさえ最初は皆が緊張してガチガチだというのに。



「俊!神崎さんの目の前じゃん!」

「え、あ、うん。」

「うん、って・・・嬉しくないの?」

「そりゃ嬉しいけど。」


正直今の状況を掴めずに頭の中が混乱している。


「まぁとりあえずクラスに行こうよ。」

「おぉ。ってちょっと待てって!」


ぼさっとしていたため、置いていかれてしまいそうになる。



俺たちの教室は四階にあるらしい。


(1年2組。1年2組、っと。)



ようやく自分達のクラスを見つけられた。

中を見回してみると案の定、みんな席についてきっちりと座っている。

俺と智也も席に着く。


神崎さんはもう先に来ていた。

こんな事になるならもっと身嗜みを整えてくればよかったと考えていた。


・・・さて、どうしよう。

集合時間までは後、10分ほどあるが皆黙ったまま時を過ごしている。

やはり誰かに話しかけた方が良いのか?


そんな事を考えている最中だった。


「ねぇねぇ。中学どこだった?」



周りから聞こえてきた声。

その声を筆頭に皆が次々に辺りの人に声をかけていった。


(そうだ、俺も・・行動しなきゃな。)



まずは前の席に居た男子に話しかけてみた。

とりあえず自己紹介だけはした。


(・・・次、どうしよう。)


次は後ろの人に、といっても神崎さんである。

気軽に話しかけていいのだろうか?

でもさっき見た限りでは、神崎さんの周りは男子ばかりで後ろから神崎さんが話す声は聞こえない。

(もう、やけくそだな。)


俺はようやく話しかける事を決心した。

体を後ろへと向ける。



「か、神崎さん。」

・・・いきなり噛んでしまった。

最初からカッコ悪いところを見られてしまった。


「え、何?」

先ほどまで俯いていた彼女は我に返ったかのように返事をする。


「えっと・・同じクラスだね。」

「う、うん。」

いきなり話しかけた所為か戸惑った表情を見せる。


「一年間、よろしくね。」

「うん。こちらこそよろしくね。」

微笑みながら返事を返してくれた。


(や、やっぱ可愛い・・・)


つい見とれてしまい、ボーっとしてしまう。


「・・・片桐君、大丈夫?」

「ふえっ?!」


俺の顔を覗き込むように見ている。

その軽い上目遣いは反則的な可愛さである。

その所為で、つい声にならない声を出してしまった。

(入学初日から何やってんだろう・・・)


「ふふふ。」

「あ・・・ごめん。」


その間の抜けた声を聞いた神崎さんはクスクスと笑っている。




キーンコーンカーンコーン




俺の楽しい癒しのひと時を奪うように無常に鐘が鳴る。

担任が入ってきた。

女の担任である。


・・・なんかひょろっとして頼りなさそうだな。





こうしてドタバタしながらも俺の高校生活は幕を開けるのだった・・・


毎日こんなにドキドキしていてやっていけるのだろうか・・・




俺はそればかりが気がかりだった。

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