第三話:交錯する想い
この一話で結構人間関係がごちゃごちゃしてくると思います。
後できちんとまとめますのでご了承下さい^^;
私だって・・・好きであんな事言ったんじゃない。
あんな事言うつもりはなかった。
でも・・
神崎さんの話をしてる時の俊、すごく嬉しそうだった。
そんな笑顔、私には向けてくれないのに・・・
本当は素直に応援したい。
俊には幸せになって欲しいから。
けどね。
幼稚園の時からずっと俊の事ばかり見てきた私としては・・・
やっぱり俊を取られたくない。
それが私の本音。
正直他の男なんてどうでもいい。
俊の事が好きだから。
笑った俊が。
泣いた俊が。
怒った俊が
照れた俊が。
私は・・・好きだから・・・
ねぇ、俊。
私、いつもこんなに近くにいるよ。
どうして・・・
どうして気付いてくれないの・・・?
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まったく、俊も怒りすぎだよ。
まぁ綾奈も言い過ぎた感じはあったけどさ・・・。
そう思いながら俺はおもむろに鏡を取り出すとそれを眺め始めた。
「はぁ。やっぱりこの顔。気持ち悪いよな〜。」
鏡を見るや否やため息をつく。
やっぱり。
俊がうらやましいよ。
スポーツ出来るし性格もよくてモテるし・・・
綾奈に好かれてるのだって俊だしさ。
俺は所詮邪魔者扱い。
俊と綾奈だったらお似合いだもんな。
俺と綾奈じゃ釣り合わない。
まぁしょうがないっちゃしょうがないかな。
・・・こんな顔だし。
何より俊と綾奈の付き合いは長い。
俺が二人の間に入れるはずなんて・・・
あるはずなんて、ないよ、な。
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俺だってわかってはいたつもりだ。
綾奈に言われたとおりだ。
神崎さんに嫌われている。
この事実を受け入れずにうじうじしていたのも俺だ。
綾奈が言っていた事は正しい。
でも、それを認めたくはなかった。
俺は神崎さんが好きだから。
好きな人には嫌われたくはない。
誰だって同じだろう。
俺も神崎さんには嫌われたくなかった。
実際に神崎さんに告白して、それで拒絶されるなら諦める。
潔く、綺麗に。
だが俺はまだ何もしていない。
これで。
これで本当に良いのだろうか。
高校もせっかく同じなんだ。
一応3年間の猶予はある。
やっぱりまだ簡単には諦めたくはない。
・・・決めた。
神崎さんの事、本気で好きだ。
もう行けるとこまで行ってみるしかない。
俺はそう決心したんだ。
と、なると・・・
最初にする事がある。
俺は携帯を取り出すとメールを打ち始めた。
ただ神崎さんへのメールではない。
そう。
智也と綾奈へのメールだった。
「さっきはカッとなってごめん。
俺がもっと冷静になってればよかった。
本当にごめん。」
二人へそう送ると肩の荷が下りたのか、どっと力が抜けた。
返事、来るかな。
仲直り、出来るといいな。
そう思いながら俺はベッドで静かに眠るのだった。
なんか一話ごとの長さがまちまちで申し訳ないです^^;
どれくらいの長さがちょうど良いかまだ掴めないものでして(汗
見捨てる事無くご愛読して頂ける事を願っております^^