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FLAME  作者: 越
第二の依頼
6/15

殺し屋たち 1

7月17日


車はそのまま、何事もなかったかのように道を進んだ。そして、とある家の門をくぐる。


それは、傍から見れば至って普通の一軒家だ。犯罪とは全く縁のない住宅街に、黒い三角屋根が上手く溶け込んでいる。


リビングには、煙草の匂いが立ち込めていた。


「黒瀬、火い、貸してー」


井上がその匂いの原因にすぐさま近付く。


「ほんっと臭いんだけど」

顔の前で手をパタパタと振りながら、真紀が言った。


その目の前で井上も煙を吐き出す。


真紀は露骨に顔をしかめると、廊下に出て、階段を上っていった。


ここのボスに会いに。


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