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学院長との模擬戦

宜しくお願いします!

なんだ?


俺のファンか?


いや違うな。


デュランを見に来たんだ。


「凄い人だね。これだけでサマラ村の人口より多いと思うなぁ。」


「間違いないな。けどお目当は全員お前なんだからそんな他人事でいいのかよ」


ん?と首を傾げるデュラン


そういう仕草はボインちゃんがするから可愛いのだ。


「やあ待ってたよ才能に溢れた諸君。ここではなんだから中で話そうではないか。」


ツルツルのピッカピカ


禿げ上がったおっさんが話しかけてきた。


お偉いさんなんだろうな。


「彼はここの責任者です。私はこちらで失礼しますのでどうぞ中へお進み下さい。それでは。」


ギルバートさんが挨拶して帰っていく。


お礼を伝えて3人で大広間へ入る


この学院めちゃデカイし金持ちの屋敷の雰囲気が凄い


まあTVでしか見た事ないんだけど...


「さて、挨拶が遅れてすいません。この王立学院の学院長をしておりますディモールと申します。デュランさんにジークさん。貴方達は特別な存在です。我々としてもどこまでお教え出来るかはわかりませんが出来る限りは努力することを先にお伝えします。」


「これはとても丁寧にありがとうございます。でも私達は田舎の村出身故に言動がまだまだ覚束無いかとは思いますがご容赦下さい。」


とりあえずデュランが話す前に言っておいた。


俺もそうだがこちらの敬語や作法などは知らない。


「それはこれからお教えしますのでゆっくりと覚えて下さい。その年齢に出身からすると出来る方が異常ですよジークさん。」


「ジークはまだいいよ。僕なんかなんて話せばいいかわかんないもん。」


知ってる。


「先にお伝えすると我が校での勇者様をお教えした経験はございません。それと上級職も数少なく、騎士の方もございません。ですが今までの実績がありますので出来るだけ臨機応変にはしますが概ねは皆と同じカリキュラムを受けて頂こうと思っております。」


そらないだろ。


勇者はそもそもこの国始まった以来の誕生でしょ?


上級クラスだってこの国に10人いるかいないかレベル


なら仕方ないんじゃないかな?


「まずは職員との模擬戦を行いクラスの編成を行います。恐らくはお2人ともAクラスになるかとは思いますが規則というのと、最初にどの程度の実力があるのか確認がしたいのです。」


「わー!模擬戦だってよジーク!村ではジークしか相手してくれなかったから久々だよ!」


「お前と対等に戦える奴がゴロゴロしてたらその村はただの村じゃないだろ。」


模擬戦かぁ


だるいな。


もっとこうゆるゆる過ごしたいんだけど


この異世界基本的に戦闘力がめちゃ大事だからなぁ


魔獣は村でたらウヨウヨしてるし


そうして訓練所に移動した。










訓練所につくと凄い人がいた


真ん中にいくつかのステージがあって、それを囲んで客席がある感じ


真ん中のステージにはガチムチのおっさんとメガネのお姉さんがいた。


俺はお姉さんがいいな!


「これから模擬戦をしますが、ジークさんはステージの男性と。デュランさんは私としてもらいましょうか。」


どっちも男やんけ!


「まずはジークさんからお願いします。そちらにある木剣をどうぞ。あぁ、ステージ脇にいる女性は我が校唯一の魔眼持ちでして詳細な報告を後でしてもらうためですのでお気にせず。」


なんでぇ。


んじゃパッパと終わらせますか。













結果から言うと圧勝だった。


ガチムチのおっさんが向かってきたのを足をかけて首に木剣あてて終了。


僅か3秒程度で終わった。


デュランに比べて遅すぎるしフェイントもない。


これで中級クラスだって話しなんだから上級クラスの強さは凄いな。


「ジークさんは予想以上の強さを見せましたね。文句なしの合格です。念のためスキルの使用を禁止したのですが、恐らくはスキルを使われても結果は変わらなかったでしょうね。」


あ、手加減ありだったのね。


まあそうか。


歓声が凄いな。


気分は悪くないな。


「さて、それでは次は私とデュランさんで模擬戦をしましょうか。私もスキルの使用はしませんが、この学院唯一の戦闘系上級クラスです。少しは粘りますよ。」


「スキル?なんだかわからないけど使っていいですよ?手加減されて勝っても嬉しくないから。」


ディモールさんは苦笑いした。


こいつ思った事そのまま言うからなぁ。


「それでは全力でいきますね。伝説の勇者の力、とくと拝見させてもらいます!」


「はーい!」


ディモールさんから熱気が...これはスキルなのか?


てかデュランの奴木剣も持ってない!


あいつ...


まあいっか


どうせ瞬殺だ。


「ダブルアクセル!ハイスラッシュ!パワーアタック!」


ディモールさんは速いな。


けど、俺で見れるんだ


デュランには止まって見えるだろうな


「スキル?の使用直後に隙が多いよ?あと直線で動いたら見え見えだからフェイントを混ぜた方がいいかな。」


デュランは俺とやってる時のように助言を混ぜながらその全てを受け流す


「やはり効きませんか、ならば魔術を混ぜていきましょう!ファイアランス!ウォータースラッシュ!」


おぉ!


初めてみるよ、攻撃魔術


かっけえな。


戦闘系上級クラスで魔術も使えて剣も使える


魔剣士ってとこかな?


「凄いね。カッコいい!それと炎の槍の後に水の魔術は霧を発生させるためかな?発生したら死角から剣撃でって作戦なんだと思うんだけど...」


そう言ってデュランは右手を振る


すると突風が発生して霧が晴れた


ディモールさんは口を開けている。


「こんな風にされちゃうと作戦が台無しだしカウンター食らっちゃうから気をつけた方がいいかな。次は?」


デュラン楽しいんだろうな。


ワクワクした顔でディモールさんを見てる


「いえ、ここまでです。スキルの多様と魔術の併用で魔力が2割程度です。仰るように剣撃でしめようと思ってましたが...これは想定以上ですね。」


「ディモールさんこそ凄いです!いいなぁ魔術カッコいいな!それにジーク程じゃないけど、動きもいいし力もある。きっともっと強くなりますよ!」


デュランはピョンピョン跳ねてる


ん?


あれ?


ディモールさん?


なんでこっち見てるの?


「ジークさんは私より強い、ですか?」


「うん。ジークは僕が本気出しても30秒位粘るしね。めんどくさがって滅多に本気出してくれないけどディモールさんよりも強いと思うよ!」


余計な事を!


デュランに負けるのはいいだろうけど、5歳の同格のクラスより弱いと言われたら...


「それでは私の完敗ですね。次に私とジークさんでやりましょう。モーラ!回復剤を!マナを回復させますので少々お待ちを。」


ほら!


ハゲが本気になったじゃんよ!


俺スキルとか魔術とか使えないんだから!


お、お手柔らかにね?








ディモールさんはさっきとは違い、自身に強化魔術なんだかスキルを併用しまくってる。


基礎能力をあげて叩き潰すつもりか。


あぁやだなぁ。


「デュランのせいだかんな?」


「え?なんで?僕ももう一回やりたいな。あっちの男の人とやれせてくれないかなぁ。ジークだけずるいや。」


ずるくない!


お前のせいだかんな!


「戦闘前に強化を施す事をお許しを。ジークさんはとてもお強いとの事で本気でいきます。どうか全力で!」


「いや、あれはデュランが言ってるだけで大した事はないですよ。デュランに勝ったことないですから。」


「はは、ご謙遜を。それでは行きますよ!」


さっきよか数段速い!


デュランのせいだかんな!!


剣を受け流す


そのまま受けたら力でやられそうだ


すぐさま連続切りのスキルを使われる


見てるのとされるのでは大きな違いだ。


実際はかなり速いし、見極めづらい


全てを受け流すのには無理があるため後ろに距離を取ろうとすると下から違和感が


すぐさまさらに後方へ飛ぶ


「アースランサー!流石ですね。よく見極められた。」


「自身を強化してゴリ押したのは魔術を意識させないためですね。残念ながら先程の魔術はとてもイメージに残っていたのでなにかするとは思ってました。」


速いな、連続スキルに魔術の併用


恐らくはあと数回スキルを使用で魔力切れになるだろうが、身体強化はまだ続いている。


まだこっちが不利だな。


んー、どうっすかな


「受けてばかりでは勝てませんぞ?ダブルアクセル!」


このスキルめちゃずるい!


一歩で一気に間合いが詰められる


でも、多分ここが勝機だな。


今度は受け流さずにまともに受けて木剣が砕ける


その上衝撃でステージ端まで飛ばされる


もっかい使ってこい。


そのスキルを!


「勝機!ダブルアクセル!」


よし!


スキル発動タイミングで折れた木剣を投げつける


するとディモールさんはそれを剣で弾きつつ近づく


木剣は砕けて二本ある


残った木剣も投擲するとそれも防がれる


けど体勢は崩せた


ガラ空きの腹に思いっきり蹴りを入れる


ダブルアクセル


恐らくは一直線に一気に距離を詰める移動系スキル


弱点も多いな


端から端まで一気に吹っ飛ばされたディモールさんを追いかけて落ちたディモールさんの木剣を首に当てる


「...参りました。いや、お強いですね。私は長い時間をかけて沢山のスキルを覚えましたがスキル無しでその強さとは。」


「いや、ディモールさんの敗因はスキルの多用ですよ。強化せずとも俺よりステータスは高いはずだし技術も高い。普通に戦えばディモールさん優勢だったはずです。それをスキルや魔術に神経を使いすぎるから俺の動きについていけない、スキルのデメリットにも目を向けるともっと強くなりますよ。少なくとも俺なんかには負けない位に。」


本心だ。


多分最初の状態でまんま戦われるとジワジワ傷を負って普通に負けたはず


「これではどちらが教師かわかりませんね。そうですか、いつのまにか私もスキルに溺れていましたか。このような体たらくをお見せしましたが、ここは多くのスキルや魔術を学べると思います。私からはそれらをお教えしますので戦闘技術などを教えて頂きたいですな。それでは遅くなりましたが王立学院へようこそ!」


なにはともあれ俺たちは入学できた。


これから始まる戦いを


苦悩を


恐怖を


まだ誰も知らない。

明日は休みだー!


って事で明日は書き溜める事にします^ ^

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