勇者vs赤鬼
よろしくお願いします
「なにこれ」
起きれば全員寝ている
マルカのだろう血は固まってはいるがかなりグロい
そんな所に全員集まって寝ていた。
「やべぇな。サイコパスだ。てか腹減りすぎて死にそうなんだが...」
「うるさいですわよ...静かになさいな。」
シンディも目を覚ましたようだ。
「無事にマルカの治療も終えたようですわね。ジークの癖に頑張ったようでなによりですわ。」
「おまっ、地上帰ったらとんでもない事させっからな!覚悟しとけよ?」
「なんのことですの?」
「ははーん?約束を反故にする気だな?貴族ともあろう者がそれは頂けないねぇ?」
ジークはシンディに近づき煽る
「約束は守りますわ。と言うより既に守りましたわよ?ジークの願いを1つ叶えたでしょう?」
「は?」
「赤鬼にジークが1撃を放った後、なんていいました?」
「なんだっけ?」
「ジークが私にトドメを刺すように願い、ワタクシがそれを了承したんですの。だから願いは叶えましたわよ?」
「え?いや、そんなばかな!」
思い出す。
なんかそんなような事もあった気がする
けどそれは俺の思ってた願いではない!
「却下だ!その願いは無しにする。」
「いいですわよ?ジークが自分で赤鬼と戦い勝てば願いを1つ叶えますの。最も、またこのレアボスと遭遇出来るかはわかりませんし?かつ再度戦うのも大変ですわよね?」
「ぐぬぬ...」
誰かコイツを刺してくれ!
しばらくすると全員目覚めた。
心配だったマルカも無事に動いてたし問題はなさそうだ。
ゴーが目覚めた際に他のゴーレムがいない事に気がついて拗ねてたのは割愛する。
「さて、反省会をしますかぁ。まずは大前提として本来の私達では全滅していた、という事を認識できていますかぁ?」
俺とシンディがうなずく。
「え?勝ったじゃんか!俺らの方が強かったから勝ったんだろ?」
「いいえ。最初にジーク君を狙い潰されても負け、ゴー君に一斉に青鬼が仕掛けても負け、牛鬼がその速さを活かして全体のフォローをしても負け。どれをとってもぉ全滅でしたぁ。」
「勝てたのはアイツらが舐めてたから。そんだけだ。もっかい再戦しても高確率で負けるな。」
ついでにいえば赤鬼は魔力が無尽蔵にあるに関わらず闘気変換は数回しか使わなかった。
最初から最後まで使ってたら間違いなく負けていた。
「その通りですねぇ。他のフロアに比べて明らかに連携不足、ボスの性格なんでしょうかぁ。」
「油断大敵、おかげでワタクシ達は勝ちを拾えたので助かりましたわ。」
「そうですねぇ。明日は我が身とも言いますからぁ気をつけないといけませんけどねぇ。」
「そうか...運が良かったな。」
「はい。あと隠す事でもないので先にお伝えしますねぇ?私はしばらく魔術の使用ができませんからぁ。」
沈黙が流れた
マルカが言うには無茶な魔術行使により魔術の回路的なのがズタボロに。
そのまま治したのでぐちゃぐちゃになってしまったんだと。
そこまで癒す魔術は高位の治癒魔術になり、現状では王国に使い手がいないこと。
けれど治癒士のクラスで自然治癒も強化されており、恐らく数週間から数ヶ月で治るのではないかということだった。
「ごめん!俺の治癒が下手くそなばっかりに...」
「なにを言うんですかぁ。ペーターがいなければ私今頃死んでますよぉ?とはいえダンジョントライにはゴー君の力もいるかとは思いますのでぇ、参加はしますぅ。レベルが上がれば治癒力も自然と上がるでしょうしねぇ。」
「治癒に関してはペーターがいるしな。まあ今回はマルカが頑張ったおかげでなんとかなったんだ。少しはゴーに甘えて休んでおけ。」
「本当に無茶をしましたわね。けれどマルカの分はワタクシ達でフォローしますから安心して下さいまし。」
「そうさせてもらいますねぇ?ではでは次の問題にいきますねぇ?ペーター君は僧侶にクラスアップしてますよぉ!」
「え?俺が!?」
僧侶ってなんだっけ?
「僧侶は自身の肉体を武器とする近接系の武闘家クラスの力と治癒の魔術を使える魔闘士の逆バージョンですねぇ。ついでに治癒以外の魔術も多少使えるようになってるはずですよぉ、けれど純粋な治癒士に比べると光魔術の効果や、習得スピード、さらには消費魔力も劣りますぅ。」
ほーん。
でも治癒士が2人よりは幅が広がるんじゃない?
「てかクラスアップ早くね?それに倒して寝たらって事は...」
「はい。丸一日以上は寝てた事になりますねぇ。それとクラスアップに関してはレアボスで、かつ14階層ですよぉ?下手したら今までの階層全ての経験値より多くの経験値を得てるかもしれませんからぁ早いのも納得ですぅ。」
「おれ、もう中級クラスになったのか?中級クラスになれば王城でも上位勢として雇ってもらえるんじゃ...」
「当然ですわ。中級クラスで治癒もつかえる戦闘系、欲しくないわけないですの。」
ただの孤児で村人だったはずのペーターは大きく出世した。
ペーターの戦闘方法や今後に関しては模索するとして
とりあえず報酬を集めることになる
「赤い指輪か」
「美しいですが、それだけのはずはないですわね。」
「魔力の色としてはとんでもなく真っ赤な色してますねぇ。あの赤鬼もそうでしたは他で見たことも聞いた事もない色なのでぇ、どんな効果かは推測できないですねぇ」
「これさ、俺がはめてみてもいいか?」
「その心は?」
「なんだよその心って。俺は僧侶になった、きっとこれから前よりは役に立てるようになる。けどさ、シンディはなんでもこなせる万能型、マルカは例え魔術が使えなくてもその頭とゴーがいるだろ?俺には例えアイテムの力でも...力が欲しい。皆が戦ってる時に俺も力になりたいんだ!」
「採用。」
「いいんですの?まだどんなアイテムかもわからないのに。」
「いいんじゃね?シンディはラッキーペンダント。マルカは白金の杖。俺は上位クラスだし、ペーターは武闘家系クラスになったんだろ?なら赤鬼も拳で戦ってたし、相性も良いかもしんない。」
「少し早計な気もしますが、アイテムの効果がわからないと博打感はありますねぇ。ペーター君は後悔しませんか?」
「しない。俺は強くなるんだ!このパーティに入れてくれた皆を...守るために!」
「焦りは禁物ですよぉ。けれどアイテムの効果も調べようがないですしぃ、お任せしますよぉ。」
「マルカが言うのであればそうですわね、使ってもよろしくてよ?」
「俺の意見は?」
「ジーク?あぁいたんですの?」
「ブッコロ!!」
緊張した様子で赤い指輪を装着していた。
装着するだけではなにも起きないようだ。
「ふぅ。んじゃ使うから皆少し離れとけ、いくぞ!!」
ペーターが赤い光に包まれている
ん?
様子がおかしい...
苦しんでる?
「あああああああっ!!」
「ペーター君!指輪を外して下さい!」
ちっ!
トラップか?
俺はペーターに近づくと...
「ぺ、ペーター?」
ペーターの額には大きな赤黒い角が生えていた。
「はぁ、はぁ。こ、これは凄いな。これ赤鬼そのものだったぜ。」
ペーターの指輪は消滅していた。
「大丈夫なのか?」
「大丈夫...だ。ついさっきまで頭に赤鬼の意識と憎悪とか怒りみたいな負の感情があったんだけどよ...角が生えたら消えたんだ。」
「ペーター君の魔力量とんでもないことになってますよ?ジーク君と同じくらいですぅ。ついでにいえば赤鬼と同じ魔力の色になってますねぇ」
「ペーター人間やめたってこと?」
「ジークにはモラルというものがありませんの?その角、消せるのでしょう?」
「どうやんのかわかるか?」
「「「...」」」
ペーターは鬼になった。
僧侶の鬼
もうなにがなんだかわからない。
帰還するとまだ深夜だった。
とりあえずギルドに向かおうとすると前から猛スピードで近づく男がいた。
デュランだ。
「皆!無事?なにがあったの?どこ行ったのかと思って探し回ったよ!」
「めんどいから察してくれ」
「ええ!?知ってる?僕あれからずーっと探してたんだよ?19層まで見にも行ったし、何回1層から繰り返したか...」
「お疲れ、お互い災難だったな?」
「説明位してくれよ!」
マルカ先生による説明が行われた
14階層のレアボスに当たった事
そのまま眠り1日が経過した事
ペーターが鬼になった事
マルカの魔術がしばらく使えない事
ギルドに到着する前にしっかり説明していた。
「そうなんだ...ジークを圧倒するレアボスか。僕もやりたかったな。」
「ジーク君がいれば問題なかったでしょうけどぉ、あれは災害級ですねぇ。」
「マルカとペーターは大丈夫なのかい?」
「俺は問題ないぜ!マルカの分も俺がやるから安心してくれ!」
「それは頼もしいね。じゃあギルド報告が終わったら模擬戦しないかい?新たな力を僕に見せてほしいな!」
ペーターは快く了承していた。
馬鹿だな、お前くらいの強さになればデュランが見逃すはずない。
永久に模擬戦をするといい。
「さぁ、ギルドに到着ですよぉ。皆さん、説明は私からしますのでぇなにか言われてもぉ答えないようにしてくださいねぇ?」
ギルドマスターは現在も不在
予定ではそろそろ帰ってきてもおかしくはないらしいが。
代理の人にマルカが説明する。
「ありえない!そんな...人を魔獣に変化させるマジックアイテムが...上級クラスを圧倒する程のレアボス。ボスを倒さねば帰還できないトラップのようなフロア、どれも信じ難い。」
「お気持ちはわかりますけれどぉ事実ですのでぇ。お伝えする必要もないかとは思いましたがぁ、ラッキーペンダントが普及されればいずれぶつかる問題ですのでぇお伝えしましたぁ。信じなくてもぉ構いませんからぁ。」
「し、しかし...」
「もしもぉペーターの事を討伐するとかぁ、捕獲して研究するとかぁ魔獣扱いするようならこのパーティは全員で抗いますぅ。ギルドに勇者や上級クラス複数持ちのパーティを相手にする覚悟がありますかぁ?」
マルカはぐいぐい攻める
「私の一存では決めかねる...」
「近いうちに勇者と騎士で国王には了承を取る予定ですのでぇ、その前に早まった行動をしたらぁどうなるかよぉく考えて下さいねぇ?それではぁ。」
え!?
聞いてないよ?
「マルカ...ありがとう。」
「何を言うんですかぁ、あの指輪を使用する事はデュラン君以外の全メンバーで話しあった事ですぅ。それに、ペーター君がいなければぁきっと全員生きてないんですよぉ?もっと自信を持ってもいいと思いますぅ。」
「...ああ!」
「俺国王とか会いたくないんだけど。」
「今すぐその口を閉じないと射抜きますわよ?」
「まあまあ。僕も聞いてはいないけど、王様にまた会うの楽しみだなぁ!」
しゃーない。
またなんか貰って帰ってくるか。
寮前で解散したが、デュランとペーターは近くの空き地にきている。
俺は帰りたいのに、念のため来てくれとのことだった。
念のためってなんだよ
帰らせてよ!
「ペーターは戦闘経験ないんだよね?それでよく武闘家系クラスを得たものだ。クラスアップ前によほど祈ったんじゃないか?力が欲しいとか強くなりたいとかそんなことを。」
図星なのかペーターが真っ赤に染まる
「う、うるせえよ!力を求めて何が悪い!」
「誰も悪いなんて言ってないよ?良かった、と思ってね。僕も一緒だから!」
一緒...?
お前は生まれ持った勇者クラスだろうが、なにを言って...!?
「うっ!」
突然頭に知らない映像が浮かび上がる
なん...だ?
これはなんだ?
知らない景色
見知らぬ人
「どうしたのジーク?まだ本調子じゃない?」
「いや、大丈夫だ。腹減って倒れそうだから終わったら飯奢れ」
「ジークももうお金いっぱいある癖にぃ。いいけどね。んじゃやろっか?」
さっきのは...
まあいっか。
「とりあえずペーターから好きなように攻撃してきていいよ!しばらくはこっちから攻撃しないから。」
余裕だな。
実際余裕なんだけど。
「はっ!勇者だからって油断してると痛い目にあうぜ?」
「やっちゃえ!バーサーカー!」
「んあ?俺ぁ狂戦士じゃねえぞ?まあいいか、いくぜ!」
ついノリで。
「もう終わりかな?いやー凄いスピードだね!身体能力だけならジークを遥かに超えてるよ!」
うっさい。
もうわかったっつーの。
「いや、まだだ...確かに俺はまだスキルの1つも使えねえけどよ...赤鬼の指輪を使用してから1つだけ感覚でわかることがあんだよ!」
「ん?隠し技があるなら使っていいよ?いや使って!」
なーんか嫌な予感がする...
止めようか悩んでいるとペーターがスキルを使用する
「力を求めれば聞こえるこの声に従えばいいんだろ?...我が名はペーター、赤鬼の紅炎を従えし者。我が名において命ずる!喰らい、開放せよ!![赤鬼開放]」
厨二臭え...
その響きに対して集まる力は絶大だ。
魔眼もない俺だけどわかる。
だって地面割れまくってるもんね!!
しらないかんな!
「いいね!ぐんぐん力が増してるのがわかるよ。おいでよペーター!」
「ガッ、グガアアアアアアアアアッ!」
完全に鬼に呑まれてんじゃないか!
デュランは嬉しそうに捌いてる
レベルアップした俺ですら見えない。
赤鬼本体より強くなってるってどうゆうこと?
「アハハハハッ!こんな力を隠してるなんて!凄いよ、ペーター君は最高だ!」
デュランは攻撃も仕掛けている
ペーターを幾度も斬りつけるが瞬間再生して意味がない。
いや、あるか。
ここはダンジョンではないから魔力も有限だ。
対してデュランは一撃も受けちゃいない。
ここまでの差があるとはな...
断言するけどスキル使用が無くてもあの赤鬼には俺は絶対に勝てない。
あっ、危ねえ!
デュランの斬撃がこっちにまで飛んでくる
まずいな、もう空き地は陥没してるわひび割れてるわで原型留めてないけど
ここから出られるとさらにまずい。
500m位歩けば学院の寮だ。
「デュラン!そろそろ止めろ、このままじゃ他に被害がでる!」
「大丈夫だよジーク!こんなに楽しいんだよ?もう少しだけだから。」
ダメだこれ
けれど放置してたら寮は壊れて、シンディとマルカに殺される
仕方ない...
なんで俺がこんな目にあわなきゃならんのだ!
「闘気変換、闘気開放、闘気一点集中...頭冷やせ馬鹿ども!エア、飛斬!!」
スキルを組み合わせまくった上にエアスラッシュと合わせて放つ飛斬。
鍔迫り合いしてる2人に直撃した。
ペーターは吹っ飛び意識をなくして
デュランは片腕から大量の出血をしている。
やべっ
やり過ぎたか...
不意打ちにしては威力が高すぎたのか。
わかんねえよ、んなもん!
デュランがこっちに近づく
怒って...ないな。
フル笑顔だ
「凄いねジーク!いつの間にスキル覚えたの?今のなに?必殺技!?カッコいいなー!ねえ?教えてくれない?」
「うるせえ。その前にペーターの様子見てこいよ。まだ暴走状態なら縛らんといけないだろ?」
「暴走?」
「は?正気失ってただろうが。鬼に呑まれたんだよ、多分。」
「全然気付かなかったよぉ。やっぱりジークは凄いや!」
いや、お前がアホなだけだよ
気絶しているペーターを起こすといつものペーターだった。
「覚えてるか?」
「あ、あぁ。全部覚えてる...身体は乗っ取られたが意識はあったんだ。すまねえな。」
「とんでもない!最高だったよ!またやろうペーター。」
ペーターはデュランの様子を見て戦慄していた。
「諦めろ。お前が暴走してんのにも気づかず素で楽しんでた。お前最高のターゲット、2度と逃れられない。」
「これが勇者の器か...いつか自力で辿り着いてみせるさ。皆がくれた力でな。」
「わかってるならいい。今後は制御できるまでは赤鬼開放のスキルは使用するな」
「わかってらぁ...あれ?マルカにシンディがこっち向かってきてるぞ?」
「え!?」
まずいまずいまずい!
「大丈夫だよ?僕が説明するから。逃げた方がまずいんじゃないかな?ジークの攻撃の魔力残ってるよ?」
まずい!
デュランに説明さしたら絶対にマルカ先生が降臨する!
しかし手遅れ、逃げようと後方に動いた俺に対してデュランはマルカ達へと向かっていた。
終わった...
「デュラン君がぁ強くてぇ未知のスキルを使ったらぁペーター君がぁ暴走してぇデュラン君も夢中になってぇそれをジーク君が止めたって事でいいですかぁ?」
「そゆこと!」
デュランの説明では納得がいかず、結局俺から説明させられた。
「3人とも頭おかしいですわ!ここは学院寮のすぐ近く!そこでこれだけの力で戦えばどうなるかおわかりでしょう?」
「いや、俺は止めたし。」
「止めるにしても遅すぎるとは思いませんかぁ?デュラン君が模擬戦すればぁ夢中になって全てを忘れる事をジーク君はよぉく知ってるはずですよねぇ?」
「すいませんでした!」
ダメだ。
マルカ先生に勝てるはずもない。
余計な言い訳をせず、負けを認め謝罪に徹するのだ。
「ジークは悪くねえよ?途中でデュランにもやめろって言ってた。止まらないから無理矢理止めただけで、俺がスキル使う時も止めようとはしてたぜ?悪いのは暴走した俺だろ?」
「ペーター君も勿論悪いですがぁ、スキルの効果をわからなかったですしぃ初めての模擬戦というところを考えれば仕方ない部分はありますぅ。1番悪いのはどう考えてもデュラン君ですよぉ。」
「デュランさん、今回ばかりはフォローできませんわ。」
「え?うん。僕が悪いね。だけどペーター君が余りに強いから夢中になってしまってね?」
「デュランさんは今週ダンジョンへ入る事を禁止しますぅ。」
「ええ!?こないだも罰で戦闘できなかったのに!?それに今は週の始まりだよ?今週は長すぎるよ!」
「今月でも構いませんよぉ?」
「うぅ...酷いや...あんまりだよ!」
「そもそも19階層まで攻略してしまったのならぁ私達との差も凄いですよねぇ?なら今週で追いつくのを目標にしますのでぇお待ち下さいねぇ。あ、その間模擬戦も禁止しますのでぇよろしくお願いしますねぇ?」
「あんまりだよぉ!!ジーク、なんとか言ってよ!」
「お前俺の言うこと無視したのが悪い。」
「うわああああああああああんっ!」
俺はその日
初めてジークの泣き顔を見た
5歳児相応の泣き顔だった。
赤鬼の力を得た代償にマルカの魔術を一時的に失った
次の戦いではなんの代償を支払うことになるのか
まだ彼らは知らない。
話しが思った以上に進みませんね。
もっとサクサク動かしたいのですが難しいです。