答えのない問題
君を信じることを忘れてしまった僕
僕を見つめることを忘れてしまった君
二人はお互いにお互いを想った日々を
思い出しているのです
一度出来てしまった折り目は
もう元のようには戻らない
そのことを知ったのは
雨が降り注ぐ梅雨のことでした
広がっていく雨雲のように
僕の心の中には雷雲が立ち込め始め
暴走する涙腺は止まることを知らずに
僕の心に水溜りを作るのです
水溜りのような悲しみは
太陽を知らずに
乾くことを知らずに
ただそこに存在するのです
君だけが支えだった僕は
君を失うことで
信じることが出来なくなり
世界すべてが敵のように
錯覚に陥っています
一度言ってしまった言葉は
もう取り返しがつかない
そのことを知ったのは
光が降り注ぐ初夏のことでした
泥だらけになった苦しみは
きれいさを知らずに
洗われることを知らずに
ただそこに立っているのです
君といた頃を思い出す僕は
過去を思うことで
今を想うことが出来なくなり
世界すべてが消えてしまえ
そう願っています
太陽が輝いていることを
光が満ち溢れていることを
君の最後の優しさを
僕の最後の過ちを
認めてくれるのは、誰ですか?
君といた日々は美しく
改変されていくけれど
僕の選んだこの道は
正しいものだったでしょうか?
誰が答えを教えてくれるのでしょうか
もしくは誰も教えてくれないのでしょうか
その答えすらも誰も答えてはくれない