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完璧(?)美少女の幼少期

僕の幼少期のことについて話してから少し日が空いたある日の昼休み、僕は少し気になったことを隣に居る渚に投げかけてみた。

「お前って、どんな子供だったんだ?」

すると渚は、嫌なことを思い出すかのような顔をして…

「別に普通よ、普通の子供」

嘘だ。渚は恐らく嘘をついている。

…だが、俺がここで深掘りして渚を傷つける訳には行かない。

「そうか、でもよく評価A+まで能力あげれたもんだな」

評価A+、というのは相当にレアな人間のはずだ。少なくともこの学校には渚以外には居ない。

そんな存在のため、一体どれだけの努力をしてきたのか、何故か、俺はそれが気になってしまった。

「私はね、両親がいわゆるエリートだったの、どっちも評価A、だから、そんな環境に生まれた以上、私は努力するしか無かったのよ」

なるほど、そういう事か。

先程嫌そうな顔をしたのも、努力する過程で両親と何かいざこざがあったのだろう。

「なるほどな〜、お前も色々と苦労してたんだな」

「当たり前よ、何も苦労してない人間なんてこの世には居ないんだから、さ」

そりゃあそうだ。俺は評価Eという肩書きのせいで。渚は両親の期待のせいで。内容こそ違えど、色々苦労しながら、俺たちはこの世界で生きていくのだ。

渚は、ふと思い出したように俺に言葉を投げかけてくる。

「そういえばさ、あなたって昔の記憶が無いのよね?何かきっかけみたいなのはないの?」

きっかけ…一体俺の身に何が起こっていたのだろうか。正直覚えていないのだからどうとも言えないのだが…

「全く覚えてないな」

俺がそう言うと、渚は何か決心したようにこっちを向いて―

「…そう、じゃあ、私があなたの記憶が戻るまで一緒に手がかりを探してあげる」

…と、予想だにしていなかったその言葉を発するのだった…





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