杯に月を浮かべて飲み干せば……
武頼庵様主催「恋の詩企画」参加作品です。
今日もまた、君を想って杯を傾ける
夜半の窓に腰をかければ
あの日君と見た下弦の月が東の空に浮かぶ
遠く離れた地で君もこの月を見ているのだろうか
君といられた時間は短くとも
君は私の心に大きく輝いた
月をも霞ませてしまう太陽のように
ああ
今日もまた、君を想いながら杯に酒を満たす
どんなに遠く離れていようとも
見上げる月は皆同じ
いつかまた
君と合間見えることを楽しみに
酒の肴としようとじゃないか
杯に浮かぶ月を飲み干せば
君に少し近付けたような気になる
今日もひとり
君を想いながら窓辺で杯を傾ける
ああ
今宵も楽し