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顕微鏡と天体望遠鏡

作者: 善行望

顕微鏡で地球を覗いたら


国境は見えなかった


倍率を上げてみたら国が見えた


さらに倍率を上げたら


暮らしている住人が見えた


その中で一人だけ偉そうにしてる奴がいた


もっと倍率を上げて見たら


そいつを中心に憎しみあってた


最後まで倍率を上げて拡大してみると


人々の罪が見えてきた


赦し合うことが許されなくなってた


地上に降りて


天体望遠鏡で夜空を覗いた


星がたくさん散りばめられてた


まるで地球の罪を写した鏡のように


夜空一面に美しく輝いてた


天体望遠鏡の倍率を上げて星を見たら


偉そうに光ってる奴がちっぽけに見えた


みんなが許し合えるように


みんなの罪が消えるように


夜明けを待った


いつまでも朝が来ないので


天体望遠鏡で月を見てみた


平和に疲れきった月は鋭く欠けていた


天体望遠鏡の倍率をさらに上げて拡大してみたら


夜明けの縁に月の先端が引っ掛かっていた


この天体望遠鏡を地球のみんなに見せたら


平和の夜明けを祈るようになり


月はまるく満ち 夜明けを滑り落ちて


太陽が昇り始めて


みんなが暗闇の悶えた罪から目覚めるに違いない


そうしたら 顕微鏡で天体望遠鏡でも


心のずっと奥の希望が


未だ発見されなかった希望を


見つけられるはず







読んでくださりありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] とっても素敵です! 新しい星を見つけるのは難しくても、心の中の光を見つけるのは、優しさがあれば誰でもできる。そんなことを感じました。
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