表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

観察日記

作者: 工藤 響

朝日が顔を照らして男は起きた。目を開けるといつもと変わらない見慣れた天井に少し安心した様子だ。昨日はどうやってここまで帰ってきたのだろうか。思い出せないようだ。寝ころんだまま男は30秒ほど考えていた。昨日の夜8時に家を出ていき午前1時36分に帰ってきた。男はそのまま倒れこむように眠った。そして今に至る。男は腰から膝にかけて違和感を感じた様子だった。砂だ。ポケットから大量の砂がベットの上に散乱している。どうしてだろうか。公園の砂場で甲子園ごっこでもしたのだろうか。真実はわからない。よく見ると砂の中にビー玉が一つ入っている。男はビー玉を手に取り朝日に向けた。

「とてもきれいだ。」

これが男の今日一言目だ。男はふっと起き上がり時計に目をやった時計は7時55分を示していた。

「まずい。」

これが男の今日二言目だ。男は急いで立ち上がった。その動きに合わせてベットの上に散らばっていた砂も床に散乱した。男は気にもせずに風呂場に走っていった。そのまま服を脱ぎズボンのポケットに入っている砂もろとも洗濯機に放り込んだ。男はシャワーを浴び、歯を磨き、スーツに着替えて、髪をセットしてそそくさと家を出ていった。また、男の新しい日が始まった。私は、少し眠ろう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ