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1日目
「おめぇ、臭ぇんだよ!」
ラフレシアを家に持って帰った私は、さっそくそれをトイレに投げ込んだ。
すかさずトイレの部屋を閉めるものの、数分もしないうちに、部屋全体に汲み取り便所みたいな香しい匂いが届き始めた。
それでも、もう、そうやってラフレシアが枯れるのを待つしかない。
下手に山とかに捨てたら、彼氏から「僕の愛を受け取れないっていうんだね……」なんてことを、言われてしまうかもしれない……。
ふざけるな。
正直受け取り兼ねるわ、こんな愛。
しばらくして、私は突然、手で顔を覆った。
恐ろしい事実に気づいたのだ。
……このままだと、トイレに、行けない……!!
しばらくウロウロと考え回っていたが、背に膀胱は、変えられない。
私はラフレシアを、トイレから風呂場へ移動することにした。
「おめぇ、臭ぇんだよ!」
ラフレシアを風呂場に持って帰った私は、さっそくそれを風呂桶に投げ込んだ。
至福な気分で便器で用をたしていた私は、突然、再度、手で顔を覆った。
恐ろしい事実に気づいたのだ。
……風呂に、入れない……!!