3.
ホワイト「よーし、ついたぞ!(雑)」
まんだ「にーちゃんは転移の魔法少女か」
アイス「魔法……少女なの?どうみてもオジサン……」
明るいホールから一変、降り立ったのは薄ぼんやりとした部屋の中。
月明かりがあまり頼りにならないその一室にアイス、まんだ、近くのソファにタケミ。
そしてホワイトがえらそうに革張りのソファに座っていた。
まんだ「魔法中年ホワイトに連れてこられたから意外でもないが、なんとも不気味な場所だの」
ホワイト「そうか?なかなか雰囲気あるだろ?」
アイス「お前らまとめて不気味だ。ここで何しろって言うんだよ。」
ホワイト「と、そうそう。TRPGだと‥‥ここで目星を振りてぇところだが割愛な。お目当ての主人公の探す宝箱は自動で出てくるぜ。(ちらりと目線を送る先、そこには月明かりに照らされ淡く輝く宝石箱がローテーブルにぽつんと置かれていた)」
まんだ「かるるんにはなんて口説いてこれがここに…?」
アイス「かるるん?さっき言ってたカルルンクルス?」
ホワイト「アレは魔法石。タケミにもかかっていた魔法と同じくアレらも元々騎士だ。お前さんにはその魔法を解いてもらう‥‥、それもここには厄介な錬金術師や執事がいてなぁ‥‥。
タケミが寝ていてお前さんひとり‥‥応対できねぇだろ?だからRPGの基本‥‥先ずは仲間を増やすことだ。 ‥‥ここまでで質問はあるか?」
「かるるんくるす(ぶふっ)」
アイス「……いや、わかった。さっきの呪文で皆を助けるってことだよね。やってみる。」
「“る”が多いね……」
ホワイト「おう、 てもなー‥‥魔法乱発は流石に気配に気付かれる。仲間を増やすのは最低限にしろな~。」
まんだ「(はぐらかされて隅っこで拗ねている)」
ホワイト「どうしたよ~まんださんよ~(頬ぐりぐり)」
アイス「可愛いな……こっちおいでよ(ほっぺツンツン)」
まんだ「!?同時に来るとはさては首をもぐ気か!?」
アイス「もがないから、撫でてあげるから、ほらおいでよー(手をぽんぽん)」
まんだ「うん…?うん…((( ´・ω・`)」
アイス「(足元のまんだを抱き上げて膝に乗せてみる)こびとなの?ようせい?」
まんだ「おれはおれでありただのおれなので何してもおれだから分類しても意味がないのでございます」
アイス「……なるほど。 いいね、僕は自分が何か分からないから、そういうの羨ましい。」
まんだ「状態や現象に名前がついていると安心するか?なくても面白いぞ?」
アイス「何も無いのが面白いの?じゃあ僕は、君にとっては面白いのかな。(暖かいまんだの身体をぎゅっと抱き締めてみる)あっかーい……」
まんだ「うーん?動けなかったりさわれなかった時は阿呆ほどつまらなかったから他全部面白いというか…。…少年ちょっとひんやりしておるね?」
アイス「ふぅん……?あぁ、ごめんね。手とかちょっと冷たいかも……。勝手に出ちゃうの。」
ホワイト「さて、そろそろいいかい二人共。せっかくだからな、まんだも勇者アイスと一緒にクイズといこうか。‥‥ルールは簡単、呪いのかかった宝石を避けて、先に元に戻したタケミにしたように呪文を唱えるだけだ。」
アイス「う、うん……!(どきどき)」
まんだ「(儂の異常な熱に気づいて火傷する前に離してくれるとえんだけど…) 瞑想は終わりか魔法中年。………くいず?」