■ びっくりイベント
※ 連載小説となっていますが「嘘と真実」は一話ごとに完結しています。
本編では物語が進行し、後書きで真実が暴かれます。
どうぞ最後までご一読いただき、お楽しみください。
”その日会える? 大事な話があるんだ”
”メッセでは話せないこと?”
”まあね”
会社の同僚と
メッセージのやり取りを始めて早半年。
大事な話ってまさか……告白!?
彼、かっこいいし、
絶対社内でもモテルはずなのに。
私がゲットしちゃっていいの?
そのまま良い雰囲気になって
お持ち帰り……なんて。
まさか、ね。
当日。
待ち合わせは人気のない路地裏で
日も落ちた時間だ。
「あの、どこ行くの?」
「ん? とりあえず、ついてきて」
怪しい。
いつもの彼の雰囲気じゃない。
怖い。
「なんかこのあたり怖くない?
暗いし、人いないし……」
「俺がいるから平気でしょ」
おかしいな。こんな不気味な感じになる
予定じゃなかったのに。
まさか……
人がこないところに誘導されて
襲われたりしないよね?
殺人に発展とか……
そんな恨み売るようなことしてないよ!
「着いたよ」
「でも……ここ行き止まりだよ」
「とりあえずもっとこっち来てくれる?」
「え……やだ。なんで」
突然、彼は私の腕をひっぱって
目隠しをしてしまう。
「いやあああ」
『ハッピーバースデー★』
「え……なに?」
『誘拐もどき誕生日会
どっきり大成功~!』
「こいつビビっちゃってさ、ここまで
つれてくるの大変だっだんだぞ!」