表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
嘘と真実  作者: Nadysha
1/5

■ 息子の誘拐

※ 連載小説となっていますが「嘘と真実」は一話ごとに完結しています。

本編では物語が進行し、後書きで真実が暴かれます。

どうぞ最後までご一読いただき、お楽しみください。

「え……どういうこと?」



「息子が誘拐された!」



旦那からの電話だった。


国際結婚した旦那の国へ、

家族三人で遊びに来ていた。


そこで起きた突然の事件……。

信じられなかった。




帰宅した旦那の深刻な表情に

ようやく状況が飲み込めた。


旦那へ泣き崩れてしがみつく。

彼も手で顔を覆いつくしていた。



「商店街でちょっと目を離した隙に

連れて行かれた。

追いかけたけど……ダメだった」



「警察に行きましょう」



「無駄だよ。この国じゃ

子供の誘拐なんて日常茶飯事だ。

結局、みつかりっこない……。

君の住む日本とは違うんだよ」



「そんな……」



「きっとどこかへ

売りとばされてしまうだろう」



私はショックのあまり気絶した。



次に目が覚めたのはそれから

何日経ったかわからない。



「大丈夫か?」



「……息子は?」



旦那は首を横に振る。

しっかり私の手を握り締めて囁いた。



「君はとりあえず

日本の実家に帰りなさい。

僕はこっちで息子を探すから。

何年かかってもちゃんと

息子を見つけ出して、

君のところへ帰るから。ね?」



「うん……」



二人の頬に涙が伝った。



私は旦那のその言葉を信じて、

日本へ帰国した。



息子がみつかるまで、

心の傷は癒えることがない。















「息子? 無事だよ。

こっちで新しい女房と三人で

元気に暮らしてるさ。

あの女には悪いけど、

日本のビザ欲しさで結婚しただけだから。

これから日本に出稼ぎにでも行く予定さ」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ