表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TREASON PRINCESS  作者: KUROKO A
74/92

第六章 決意の時  迫り来る脅威


「長かったよキリア君。本当に長かった」


うんざりした様な表情を浮かべながら、しかしどこか嬉々とした印象を受ける。


「森の中で君たちと会ってから、ずっとお預けを受けていた」


落胆した様子で剣先を見つめている。


「でもねぇ」


まるで、子どもが新たな玩具を与えられたような無邪気な笑みが浮かぶ。


「ようやく、君を殺す許可が下りたんだ」


軽薄な笑みが一転。


「こんなに興奮するのは初めてだよ」


獣のように舌なめずりをしながら、異様な笑みを浮かべて一言。


「すぐに死なないでよ」


まるで、魔術の類でも使用して、二人の間に存在した距離を消し去った。


そう思わずにはいられないほどの、圧倒的な脚力で迫り来る。


瞬きするほどの僅かの間。


次の瞬間、目の前に銀色に輝く一筋の光が降り注ぐ。


激しい斬撃の嵐。


細身の体からは想像もできないほどの重い剣撃に、鍛え上げられたキリアの体が悲鳴をあげ始める。


「クッ……」


後方に飛び退き、ハイネから距離をとる。


「……化け物め」


常軌を逸した身体能力。


一瞬でも視線を外せば、銀色の閃光に体を分断されてしまう。


乱れた呼吸を整えていると。


「まだ……」


背筋の凍るような歪んだ笑みが浮かぶ。


「これからだよ。ボクの…スィン族の狩りが始まるのは……」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ