第八十集 最後の試練ニャ! 超獣玉!
また日が空いてしまいました。
すみません。
よろしくお願いします。
「アタシたち、超獣拳出身よ」
「ニャにー!!」
「なっ!!」
まさかの告白に再び唖然とする僕たち。
「ゴウリさん、本当ですか?」
「ゴリ!」
ゴウリが胸をバンと叩いてみせる。
「リオン様……」
ライも恐る恐るといった感じで訊ねると、リオンはゆっくりと頷いた。
僕らが言葉を失っていると、アムが見かねたように口を開いた。
「何よー、みんなして黙っちゃってー!
だって超獣よ、超獣!
アタシたちにこそふさわしい名前じゃないのよ」
「そういう問題じゃありません!
アム様、超獣拳の名前を聞いた時も"初めて聞いた"って反応だったではないですか!」
フーがそう問い詰めると、アムは体をくねらせながら答えた。
「だって〜、その方が盛り上がるかな〜と思ったのよ」
「なんじゃその理由はー!!」
「怖~い」
リバが怒鳴ると、アムは尻尾を巻いて、近くの岩の上へと逃げるように駆け上った。
それを見たゴウリが、呆れ顔で話を引き取った。
「何やってるゴリ……。
まぁとにかく儂らが超獣拳にいたのはホントゴリ。
ファンとは共に修行をした仲ゴリ。
他の奴らは知らんゴリが」
「ゴウリ師匠……」
ゴウリの言葉に、ザワついていた場が平静を取り戻す。
その様子を見て、リオンが静かに話し始めた。
「私達の事はとりあえず置いておいて。
何れ話してあげるわ。
今はあれを何とかしないとね……」
そう言ってリオンが空を見上げる。
そこには超獣玉が怪しい光を放って浮かんでいた。
「ワンフー! あんなのぶっ飛ばすニャ!
猫爪破!」
「よしきたでごわす!
虎気砲!」
「待つゴリ! ダメゴリ!」
ゴウリの制止を聞かず、タマとワンフーが同時に超獣玉に向かって拳を放つ。
二人の技が直撃し轟音が響く。
「どうニャ!って……あニャ?」
タマとワンフーが改めて空を見上げる。
そこにあったのは、先程よりも一回り大きくなった超獣玉だった。
「バカもんゴリ!」
「ニャぶ!」
「ごわっ!」
ゴウリのげんこつがタマとワンフーの頭に落ちる。
その衝撃で二人は地面にめり込み、頭からは煙の様なものが登っていた。
「あの超獣玉は獣力を吸収するゴリ!
やたらに攻撃したらダメゴリ!」
「なんと……。
では、どうすれば……」
更に大きくなった超獣玉を見上げて、言葉を失う僕ら。
そこへアムが戻ってきて、持ち前の大声でその場の雰囲気を変えた。
「そんな顔しちゃダメ、みんな!
獣力がダメなら、その生の拳でお殴りなさい!」
「生の拳ってなんだよ……、わっ!」
「いいから行きなさい!」
リバが呆れた様に呟くと、そんなリバをアムは軽々と持ち上げ、超獣玉に向かってぶん投げた。
「わぁぁぁぁぁ!!!」
叫びながらもリバは体勢を立て直し、投げられた勢いのまま超獣玉にその拳を叩き込んだ。
「うわぁぁぁぁぁ!」
「ごわふっ!」
しかしその攻撃も通用せず、弾き飛ばされたリバは、地面に突っ伏すワンフーの背中へと突っ込んだ。
「アム……、超獣玉に直接攻撃も通用しない。
忘れたの?」
「あら? そうだったかしら?
リバ、ごめんなさーい!」
そう言って舌をペロっと出すアム。
「覚えてろよ……、アムねーちゃん……」
リバがワンフーの背中の上で横たわりながら言う。
アムはそっぽを向いて、誤魔化すように口笛を吹いていた。
「まったく……。
アムがいるとどうも緊張感に欠けるゴリ」
「そうね……。
でもそれに救われた事も沢山あった」
ゴウリは目を合わせるだけで何も言わなかった。
でも、その顔は言葉とは裏腹に穏やかだった。
「む……? 超獣玉が更に大きくなっている気が……」
不意にハクが呟く。
それを聞いてみんなも空を見上げた。
「本当ですね、これは……リオン様……?」
ライが不安気な表情でリオンを見る。
リオンは超獣玉を見つめたままで答えた。
「超獣玉が吸収するのは獣力だけではない。
風の力、地の力、自然界のあらゆる力も吸収する。
そしてそれはいずれ、吸収出来る容量の限界を迎える」
「もしも限界を超えたら……」
「爆発するわ」
アムが割って入って答える。
その答えにリオン、そしてゴウリも頷いた。
「超獣玉が爆発すれば、先ず間違いなくフェリダエは消滅する。
近接の国々もただでは済まない」
「そんな……、じゃあ一体どうすれば……」
一同を沈黙が包む。
その沈黙を破ったのは、聞き覚えのある鼻につく声だった。
「お困りのようですね」
読んでいただきありがとうございます。
超獣拳の残した最後の試練。
タマ達は突破出来るのか!?
最後に現れたのは誰なのか!?
次話もよろしくお願いします。




