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ネコジャRUSH!   作者: ジョン・道
第二章 VS超獣拳〜
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第五十二集 決戦迫る! 届け! 希望の煙


「強さを見せようとは言ったものの、超獣拳の連中はいつ来るニャ?

 それともワタシ達が行くのかニャ?」


 タマの言う通り、超獣拳の手紙には「勝負しろ」とはあったが、日時や場所が抜けていた。

 

「行くって言ったって、超獣拳の道場なんか誰も知らないと思うよ。

 ここに居て、いつ超獣拳が来ても良いように、準備しておくしかないんじゃない?」


「エノ殿の言う通りでごわすな。

 皆で手合わせでもしてれば、そのうち来るでごわす」


 ワンフーが両腕で力こぶを作りながら言う。

 その言葉に皆が同意して頷く。


「そのうち、超獣拳も何かしらの行動に出てくると思われます。

 それまでどうぞ、こちらに滞在してください」

 

「ライ殿、ありがとうございます。

 お言葉に甘えさせて頂きます」


 フーが抱拳礼をしたので、僕らもそれに倣った。

 

「ライ様! また門にこんなものが!」


「またかいニャ!」


 そこへまた例の如く、若獅子が客間へ飛び込んできた。

 若獅子は一枚の紙切れを差し出した。

 受け取ったライが、それを徐ろに開く。


『 追伸

 

  三日後 暁 』


「追伸って……

 明らかに書き忘れですよね?」


 ティグが苦笑いで言う。


「意外とうっかりものでごわすな」


「かわいい所あるニャ」


 ワンフーとタマが並んで、腕を組んで言う。

 フーも少し呆れたような笑顔を見せた。


「まぁとにかく、これで決戦の日時がハッキリとしました。

 しっかりと準備をしていきましょう」


「そうですね。

 では、我々はハク殿達へこれを伝えに参りましょう。

 フー様、ご一緒に」


「ええ」


 ライとリオン、次いでフーが僕らの客間を出ていった。

 残された僕らは、どうしようかと互いに顔を見合わせた。


「ワンフー! 早速道場を借りて手合わせするニャ!」


「ごわすな!

 三日もあれば、さらに強くなれるでごわす!」

 

「確かそんな教訓もあったはずニャ!

 三日会わニャきゃ、なんちゃらニャ!」


「知らんでごわすー!」


 そう言って二人も客間を飛び出していった。

 なんかいい加減な事を言っていたが、あの二人ならたった三日でも驚く様な成長を見せてくれそうな気がする。

 

「さてと……、僕はどうしようかな?

 タマ達の手合わせでも見てるか。

 あれ? レサ寝ないの?」


 『武獣流派大全』を食べてお腹がぽっこりしていたレサだったが、いつの間にかすっかり元の体型に戻っていた。

 大抵レサは、事が一段落すると寝るので、今日もそうだろうと思っていたが違う様だ。


「やりたい事があって……。

 エノ、ちょっと手伝って」


「ん? ああ、うん! いいよ」


 レサから頼み事をされてびっくりしてしまった。

 それにしても珍しい。

 一体何を……、少し身構える。


「森へ行く。

 ライさんに聞いた。

 こっち……」


「いつの間に……」


 相変わらずの隠密行動に驚かされる。

 客間を出て更には道場も出て、レサはズンズンと進んで行く。


「森に行って何を?」


「ふふふ……」


 ニヤリと不敵に笑うレサ。

 別に変な事をする訳ではないと思うが、レサの思考はちょっと飛んでるから不安だ。

 そんな事を思っていると、いつの間にか森へと着いた。


「着いた。

 じゃあ、エノは枝を適当に集めてきてくれ……」


「枝? 燃やすの?」


「そうでゴワス」


「ワンフーさんがなぜ此処に……」


 レサに言われるままに、枝を求め森を歩く。

 獅子爪牙拳からほど近い事もあって、この森には結構立ち入りが多い様だった。

 木の実なんかを求めて、里の住人も来るのかもしれない。

 焚き火の跡なんかもいくつか見られた。


「結構集まったな」


 両手に抱えきれない位に集まったので、一旦レサの下へ戻った。


「いいね。

 それくらいで大丈夫」


 レサの指示通りに枝を地面に置く。

 するとレサは、手に持っていた木の実二つを擦り合わせ、枝の中へと枯れ草と共に放り込んだ。


「出た、火の実。

 何処にでも生えてるんだね」


「そう。便利」


 この火の実は、擦り合わせると熱を発するという変わった実だ。

 旅の時はいつもお世話になっていた。

 火が着き始めると、レサはそこに変わった形の花を投げ入れた。


「それは?」


煙燃花えんねんか

 燃やすと煙が沢山出る。

 しかも、その煙は真っ直ぐ登るから合図によく使われる」


 何だっけ?

 そんなの前の世界にもあったな。

 なんて思っていると、レサにさらなる注文を受けた。


「エノ、砂塵障壁をやって。

 それを煙に乗せる」


「砂塵障壁を?

 いいけど……?」


 疑問に思いながらも背中から棒を取り出す。

 僕の顔色を見て、レサが説明してくれた。


「普通の煙だと、何の合図か、誰の合図か分からない。

 砂塵障壁が混ざればあの人には分かるはず」


「あの人ってまさか……」


 レザがニヤリと笑う。


「そう。

 ラオ=タン=ウー大師」


「ええー!」


 久しぶりに聞いたその名前。

 僕の棒術の師匠にして、大師と崇められる存在。

 武獣家なのに武獣家嫌いのキザな変わり者。

 その名もラオ=タン=ウー大師。


「ま、まさか、大師をここに呼ぶの?」


 レサがゆっくりと頷く。


「超獣拳との闘いは、エープにとっても無関係じゃない。

 まぁ大師が来てくれるかは賭けだけど……。

 何れにせよ、何らかの行動は取ってくれると思う。

 それに、大師が煙に気がつけば、ゴウリ様にも連絡が行く……」


「ゴウリさんにも……」


 レサがまたしてもニヤリとする。


「大師もだけど、ゴウリ様も化け物。

 あの二人が力を貸してくれれば超獣拳など恐るるに足らず……」


「確かにあの二人は化け物だね。

 よし……。

 砂塵障壁!」


 レサの狙いが分かった所で、棒を回して砂埃を巻き起こした。

 起きた埃が煙に乗り、高く舞い上がって行く


「これで万事良好ニャリ」


「ネコとゴリラを混ぜたな」


 砂混じりの煙が高く高く昇っていく様子を、レサと肩を並べ何時までも見上げていた。

 

読んでいただきありがとうございます。


果たしてウー大師は来るのか?

お楽しみに。


PV数、昨日が過去最高でした!

ありがとうございます。

タイトル変えてから、中々100PVを超えなかったので嬉しかったです。

今度ともよろしくお願いします。



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