準備
「どれくらいの広さが必要なの?」
と、リーナに聞いたレジウス。
「んー、この家ぐらいかな」
「倍の広さか。て事はもう一軒分建てちまって繋げてしまうか」
「後、加工する机とか色々欲しい」
「とりあえず買い物行って、それらを見ながら収まるような家を建てた方がいいな」
「だね!」
「よし、ザックに乗って都に行くか」
「私も乗れる?」
と不安そうなリーナ。
「はて?」
とレジウスも疑問に思うのだった。
なので、直接ザックに聞こうと移動したレジウスとリーナ。
ザックの前に立ち、
「ザック、俺の彼女になったリーナだよ」
と紹介したレジウス。
「ギャー?」
「うん、ツガイで合ってるよ」
「ギャ!」
「ありがとう。で、相談なんだけどリーナも一緒に乗っていい?」
「ギャーギャ、ギャギャグギーガ」
「あー、それもそうか」
「なんて言ったの?」
リーナがレジウスに聞いた。
「乗ってもいいけど馬車みたいのを引いたほうが早くね? ってさ」
「頭良いのね……」
「とりあえず荷車なら有るし、それを加工するか」
そう言って荷台を加工し始めるレジウス。
およそ1時間後、
「こ、これに乗るの?」
と不安気なリーナ。
そこには荷台を補強し、木の板でベンチを作っただけの簡素な物があった。
「とりあえず乗れればいいからさ」
「壊れない?」
「補強はした!」
「まあ、それなら」
「よし! 試走といくか。リーナ乗って乗って。さあザックこの辺一周してみてくれ。さあ行くぞ」
「あーれ〜」
「レジウス、お尻痛い」
「リーナの美尻のダメージ考えてなかった! ザック、ストップだ!」
リーナを下ろし、自宅へと入るレジウス。
すぐに出てきたかと思えば、
「えっと、ソファをこの上に置いて、ガッチリ固定してっと、オッケー!」
そう、自宅のソファーを荷台に固定したのだった。
そしてリーナを再び乗せて、
「ザック、ゆっくり走ってみて」
と指示を出す。
「うん、かなり良くなった」
とリーナが言うので、
「よし、徐々にスピード上げていこうか」
一路、都を目指す二人。
「早く着いたな」
と満足気なレジウス。ザックと荷台は冒険者ギルドに預けることにした。
前回の騒ぎもあるので、ザックに手を出す冒険者は居ないだろう。
それほど有名な事件だったのだ。
「お尻は無事だけど、ちょっと気持ち悪い」
と口元を押さえるリーナ。
「ちょっと休憩するか?」
「平気。それよりも買い物」
「リーナが必要とする物はどこで買えるんだ?」
「魔道具組合に売ってる」
「冒険者ギルドの隣か。んじゃ行くか」
そう言って隣へと足を向ける。
ここでリーナは机と椅子に加工する道具などを購入する。
お金は母から貰っていたし、自分が考案した魔道具の売上金に、レッドパイン伯爵家が販売している量産品の利益の1割がリーナの懐に入るので、リーナはまあまあ金を持っているのだ。




