レジウス驚く
レジウスがオーグラ沼の干拓を手伝ってから1ヶ月後。
「父上、私の土地はどこですか?」
レジウスは、ブラックパイン男爵家でレナードに聞いた。
「レジウスの土地は川側の端になった。元漁師達の家から近い場所を与えていったのでな」
「どこでも良いので構いませんよ。で、具体的にはどこです?」
「地図で言うとココだ」
「あ、大岩の横ですね。わかりやすくて良いな」
「杭で区画して立板に名前書いてあるからわかりやすいと思うが、お前はあそこに何を植えるのだ?」
「色々ですよ。私の好きなものを色々ね」
「やはり麦ではないのだな」
「麦など買ったほうが楽でしょう」
「確かにな」
「では、現地を見て来ますので失礼しますね〜」
と言ったのに、レジウスは農地には向かわず山を目指してザックを走らせた。
そうして街道沿いに生えている草花や木々を、根の周りの土ごと採取し、亜空間から取り出した荷台に乗せていく。
その荷台をザックと繋ぎ、オーグラ沼跡地へと向かった。
オーグラ沼跡地は、多くの農民が1日でも早く収穫したいのだろう、農地の整備に精を出していた。
見渡すばかりにある農地はまだ作物こそ植えられていなかったが、なかなか壮観であった。
お目当ての場所に到着したレジウスは、
「ここからあそこまでか。まあまあ広いな。んじゃ、おっ始めますか」
レジウスはそう言って、一度自分用の農地の土を亜空間に放り込み、同じく亜空間の中にある枯れ葉と混ぜる。
そして、住み着いていたミミズが逃げないうちに混ぜた土を再び放出すると、地面を慣らして平らにすると、中央と思わしき場所で亜空間から木材を取り出し、簡易的な丸太小屋を作ると、街道沿いに生えていた草花や木々を根の周りの土ごと採取してきたモノを荷台から取り出し、自分の土地に植えだした。
他にも山からそれなりに立派な木もあったので、ちょっとした林のようになった。
その土地を見回し、ウンウンと頷いたレジウスは、レンガを取り出して簡単なバーベキュー場を作ると、鉄串にオークの肉を指して火で炙って塩をかけて食べた。
そうして腹を満たすと、2本の木の間にハンモックを吊し、その上に乗ったかと思うと、そのままスヤスヤと昼寝をかます。
日が暮れる前に起きたレジウスは、ザックと自宅へと戻る。
自宅に到着し、鍵穴に鍵を差し込み回したのだが、鍵がかかっていなかった。
鍵をかけたはずなのに開いてる事を不審に思うが、勘違いかと思い扉を開けたら誰も居ないはずの我が家のソファーに座る女性が一人。
「え?」
と声を漏らしたレジウスに、
「あ! レジウスおかえり」
と声をかける女性。
「ああ、ただいまって、なんでここにいるんだリーナ?」
そう、あのリーナだった。
そして、
「離婚してきたわ!」
と、宣うてはないか!
「は?」
「で、罰としてお父様からレッドパイン家から出て行けって言われたの」
「は?」
「だから家だけじゃなく、貴族の籍からも抜ける手続きして、平民になってやったのよ!」
「えーー!!!」
「で、前の約束を守ってもらいに来た!」
「えーー!!!」
「嫁に貰ってくれるのよね?」
レジウス、突然お仕掛け彼女? 女房? ができた。




