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干拓


 さて、レジウスは今オーグラ沼の干拓のために、トンガリ山の麓に立っている。

 当然従士となったタッカーとデイルも居るし、当主のレナードはもちろん、発案者というか提案者のレインも居る。


「では、干拓事業に入る。レジウス頼む」


 レナードの言葉にレジウスが、


「はいよ!」


 と言って山を駆け上がったレジウス。

 タッカーとデイルは麓で待機である。

 何故なら邪魔になるからだ。


「とりあえず山頂付近の岩を収納っと」


 と呟き山頂にある大岩を収納すると、


「スゲェ。あの大きさの岩が一瞬で」


 とタッカーが思わず声を漏らす。


『父上。土を収納するから、土中の生き物が残されるからそっちの処理頼みます』

 

 と闇伝達で伝えるレジウス。

 

『了解だ』


 とレジウスに答えたレナードは、


「山の中に潜ってる生き物が出てくるぞ! 有益なものは回収しろ!」


 と、兵士に命令する。

 その間に山が山頂付近からどんどん消えていく。

 あっという間に山が丘へと変貌し、ついに平地へとなる。


「うわっ! ミミズの量がやべえ」


「ミミズは農地に移動させるから、生きたまま確保してくれ」


「草多過ぎぃ!」


「薬草みっけ!」


「へびぃ!」


「黒光の早いやつがっ!」


「気持ち悪っ!」


「虫は嫌いだー!」


「アナグマだ!」


「土に穴掘って隠れてたな」


「いやそれより切株の量がっ!」


 などと兵士達から声が上がる。


「あ! 切り株は私が使うから置いといて!」


 レジウスがそう言った時、


「なあ? レイン」


 とレナードがレインに声をかける。


「父上、なんでしょう?」


「レジウスの亜空間の広さ……聞いてたか?」


「いえ、今知りました。かなり広そうだとは思ってましたが、まさかあの山全部が一度で入るとは……」


「だよな……何度か繰り返して運ぶのだと思っておったが……そりゃ安くしてくれる訳だ」


「思ってたより早く終わりそうですね」


「埋めるだけで2ヶ月は予定しておったが、それよりも早く終わりそうだな」


「まあ、農地に改良するのはそれなりに ……数年はかかるでしょうけども」


「それは確かにな」

 

 とレナードとレインが話していると、


「いや、そうでもないと思うぞ」


 とレジウスが話に割り込んでくる。


「兄さん?」


「どういう事だ?」


 と聞かれたレジウスは、


「まず川と沼を分断して、水を排出して水竜をぶっ殺すだろ?」


 と話し出すと、


「ま、まあ、そうなりますよね」


 とレインが頷く。


「で、そのあと小石なんかを沼に満遍なく引き詰めて」


「ちょっと待て、ドサっと一緒くたに埋めるのではないのか? 土と石を分ける作業に、かなり時間がかかるだろ?」

 

 レナードが口を挟むのだが、


「もう亜空間の中で仕分け済みですよ?」


「え?」


「岩、石、砂、土、枯葉って感じで、仕分けました」


「なんて便利な」


「大量に収納してたら、分けておかないと出す時不便なんですよ」


 と、説明したレジウス。

 

「我々は武器と財布くらいしか入らんから、不便とか思った事がない」


 と言ったレナードと、


「私なんて財布しか入りませんから」


 落ち込むレイン。


「で、石の次に砂で土と枯葉を出せば、それなりの土になりますよね? 知らんけど」


「まあ、小石などを取り除く作業がなくなれば、かなり早いのは確かかな」


「後は父上達が用水路を整備すれば、とりあえず何か作物作れるでしょう?」


「どんな痩せた土地でも作れる作物から始めれば、それなりにはなるだろう。芋や豆からだな」


「じゃあ、さっさとやっちまいましょう。水竜を倒す兵を用意してください」


「う、うむ。分かった」


「まあ、私やタッカーにデイルも手伝いますけど、数がどれだけ居るのか分かりませんからね」


 レジウスがそう言いながら、にこやかに微笑むのだった。




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[良い点] 開拓開拓ー!
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