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第78話「しあわせ旅行計画」

学年末テストまでついに1週間を切った。俺は今日、黒藤さんの家で勉強会だ。


(ドアのチャイムの音)

紘深「斎藤君。いらっしゃい。」

良哉「お邪魔しまーす。」


思えば今年初めて黒藤さんの家に来た俺。彼女の部屋に入るのも含めてちょっと久しぶりだし、そもそも横浜デートの後では初めてだ。


部屋に入った俺。

「じゃあさ、一旦リビングに移動しようよ。」

「そうだな。」


せっかく部屋に入ったが、俺も黒藤さんもそこそこの量の資料がある。そこで俺たちはリビングに移動することになった。


リビングに移動する俺たち。

紘深「斎藤君この部分メモに書いてある?」

良哉「ああ… 俺は書いてないなぁ…」

紘深「あの先生のことだからテストに出してくるだろうから書いておいた方がいいよ。」

良哉「だな。じゃあちょっと借りるね。」

紘深「うん。」


春になれば俺たちは3年生。であるものの、テストに出そうなところの予想は難しい。


勉強を続けていると…

侑梨「あら斎藤君いらっしゃい。」

良哉「お邪魔してます。」

黒藤さんの母さんがお茶を持ってきてくれた。


(プリンターが何かを印刷している音が、紘深の部屋から聞こえてくる)

「今印刷したやつ持って来ようか?」

「そう?ありがとう斎藤君。」


俺は部屋に行って、黒藤さんが印刷した資料を取りに行く。

黒藤さんの部屋に入った俺。プリンターは机の下にある。すると…


「ん?」

黒藤さんの机の上に一冊の雑誌があった。表紙を見るに、京都県の旅行ガイドブックだ。


(京都の旅行ガイドブック…)

とりあえず俺は部屋に戻って、印刷されたものをリビングで勉強中の黒藤さんに渡す。


「黒藤さーん。印刷できたよー。」

「ありがとう。」


その後もいろいろ勉強を続ける。しかし、俺は京都の旅行ガイドブックのことが少し気になる。


「ちょっとトイレ行ってくるね。」

「ああ。」

トイレに行った黒藤さん。それから何分経っただろうか。トイレから戻ってきた黒藤さん。


「ただいまー。」

「おかえり。ねえ黒藤さん。」

「なあに?」

「実はさっき黒藤さんの部屋に入った時、机の上に京都の旅行ガイドブックがあったのを見たんだけど、近々京都でも行くの?」

「うん。テスト終わったら行こうと思ってて。バイト代も貯まってきたし。」

「京都選んだのってやっぱり、独立局あるから?」

「あたり(笑)本当は福井とか富山とか山梨とか、地方で民放少ないところに行こうと思ってたんだけど…(苦笑)」

「全部民放が2つ3つしかないとこじゃん。」

「うん(苦笑)」


会話が一段落ついた後、勉強再開だ。


かれこれ2時間が過ぎた頃。

「くー!今日はこんなところだな…」

「お疲れ斎藤君。そうだ。ちょっと見せたいものがあるんだけど。」


そう言って黒藤さんは部屋に戻っていった。

(なんだろう…)

俺はその間を利用して、勉強で使ったものを片付ける。


片付け終わった直後のこと。

「斎藤君。」

黒藤さんがリビングに戻ってきた。

「じゃじゃーん。」


黒藤さんはルーズリーフにまとめた紙を見せてきた。上の広いスペースに「京都旅行計画!」と書いてあって、本文を書くスペースには文字がびっしりと書いてある。


「黒藤さん、これ…」

「うん。さっき話した旅行の計画。斎藤君にも見せようと思って。」

「そうなの?じゃあ、見てみようかな。」


俺は黒藤さんの京都旅行の計画を見てみることにした。


「すげえ…」

初日が表面、裏面が2日目だ。

「木曜金曜の1泊2日で行こうと思って。」

と、黒藤さんは言う。


初日のページを見ていると、京都府内の北部・中部のコミュニティーFM局の名前が書いてあって、裏面の2日目のページには京都市内やその近くのコミュニティーFM局や、有名なお寺や神社、お城の名前が書いてある。俺が着目したところは、1日目の天橋立・2日目の伏見稲荷と二条城くらいだったが。


「初日は放送局メイン、2日目は観光地メインに回ろうと思ってるんだ。」

「効率的というか… ピンポイントでいいね。」

「えへへ(笑)ありがとう。」


そう言った黒藤さんは、部屋にあった京都旅行のガイドブックを持ってきた。

「ここなんかいいんじゃないかな俺的に。」

「いいね!ありがとう斎藤君!」


ガイドブックを2人で読みながらいろいろおしゃべりする俺たち。旅行の行き先(特に2日目の)が、どんどんと加えられていった。


「2日じゃ回り切れないかもー!これ、2泊3日にしておいた方がいいや…」

「だな…(苦笑)ホテル押さえてある?」

「ホテルはまだかな… そうだ!」


黒藤さんは何かを思いついた様子だ。

「どうしたの黒藤さん?」

「京都、一緒に行く?」


俺は黒藤さんから、ついさっきまで話していた京都旅行を誘われた。言われてみると俺がさっき黒藤さんにいろいろ提案していたのは、単なる黒藤さんへのオススメに過ぎなかった。しかし、黒藤さんから誘われたとあれば、一気に「俺も京都に行きたい」という気持ちが強くなってくる。


(せっかくの機会だ!これはもう、行くしかないな!)

と思った俺は…

「じゃあ、俺も行くよ。」


と、黒藤さんに答えた。


「本当!?」

黒藤さんの目の輝きが一気に増してきた。

「ありがとう斎藤君!」


黒藤さんは大喜びだ。


「斎藤君も来てくれるなんて凄く楽しみ!」

「俺も楽しみになってきたよ。京都は俺も修学旅行の時以来だな…」


そういえば、初詣の時にもそれっぽい話をしたっけ。俺はそんなことを思い出した。


~回想・初詣の時~

「3年生になるんだから、バイトで貯めたお金でどこか遠くに行きたいって思ってる。」

「遠く?例えばどこ?宮崎とか大分とか?」

「それもだけど、京都とか…関西もいいかなって思う。関西ローカルでやってる朝夕のワイドショーとかバラエティー見てみたいな。」

「あはは。黒藤さんらしいや。面白そうでいいね。京都はいろんなお寺あるから、写真撮るネタもたっくさんあるしね。」

「だね!」

「7泊はかかりそうだな…(苦笑)京都は俺就学旅行の時に一度しか行ってないなぁ…」

~回想終わり~


スケジュールを練り直した黒藤さん。水曜日の夜に京都に着いて、そこで1泊した後2日目から行動を開始することになった。

「よく2泊3日で治められたな…」なんてことも思ったが、俺は黒藤さんとの京都旅行が楽しみになってきた。


その夜。

(もうちょっと勉強するか)

京都旅行が楽しみになった分、テスト勉強もやる気になってきた。

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